離縁しようぜ旦那様

たなぱ

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夫婦編

おじさんの優しい知識

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 Side ミルド



 ドラレイド帝国式の鞭打ちの罰らしいとんでも内容に一瞬、意識を飛ばした…気が付くとレドラ王子に転ばないようにに抱きかかえられ…尻穴をいたぶられる第二王子のうめき声が響く中、またキスをされた


「ちゅ……♡んっ♡お仕置き中の彼を見て怖くなった?………ふふ、ミルド可愛いね♡いい子だから、口開けて…?」

「ふぅ…っ、んんっ………んぁ♡」



 海獣の王子である彼の口や肌は人間の俺よりも体温が低い、唇を舐められて口内を弄られる時とかそれを強く感じる
 男同士でキスとかさ…普通ならやめろよってなると思うのに…なんかもう普通に気持ちいいし、レドラ王子すね毛にまで優しいし…俺、嫁としてここに居るし!って割り切ったら癖になってる
 牢番しながら安月給で暮らすよりずっと快適なんだからしょうがない、顎髭とすね毛まで愛してくれる人そうそう居ないしな
 くちゅくちゅ♡って耳に響く音にすら気持ちよさを…………





 …………………いやいやいや!!キスしてる場合じゃないですよねレドラ王子!?!
 この部屋で何をおっ始めるおつもりですか!?
 この想像してなかったお仕置き見て怖くなった…のも少しあるが、こうなった原因は第二王子にある…
 だからこそ、どんな扱いをされていようが受け入れる心の準備はしていた…
 想像の斜め上だったが、婚姻って形で連れてきたのはレラージェ国を騙す為とかで、地下牢でひたすら拷問されているとかじゃなくてよかったと思う…思うな、うん


 それにしても酷い匂いが気持ちをどんどん不快にしていく…シーツ交換してあげない拷問なのか?と考えてしまう
 たぶんこのまま置いておいたら第二王子、肌荒れで皮膚がボロボロになってしまうぞ…?



「レドラ王子、あの…この臭いシーツ…リネン交換はしてあげないんでしょうか…?獣人の皮膚がどれくらい強いかわからないですが、俺たち…人族の皮膚結構弱いですよ?
 こんな汚い場所にずっと居るとたぶん…酷い肌荒れで悲惨な事に…もしかしてそれが拷問の内容…なんですか?」

「……………………え、皮膚弱いって……そうなの…?」

「はい、確実に…見てくださいよ人族すね毛とかのムダ毛はあってもほぼツルツルなんです…
 毛づくろいとかもしないですし、皮膚の清潔は不可欠…このまま行くとたぶん第二王子はこのご年齢でオムツかぶれのような状態に…なりますね

 そういう系の拷問したいなら匂いだけとか…が、おすすめですよ?」




 暫しの沈黙、そしてレドラ王子の顔が少しだけ青ざめた
 よくよく話を聞くと、この拷問?お仕置きは海に住む者のお仕置きでよく使われる方法らしい
 性犯罪を犯した者や結婚詐欺的なもの等起こした囚人を男ならメス堕ちさせつつ自分の体液で汚れていく水槽で罰する…
 今回は相手が人族であり一応王族だからこそ、少し内容を変えて行っていたらしい
 ずっと水に浸けとくのは可哀想だしってこうなったが、まさか皮膚がそんなに弱いなんて…驚きみたいな感じだった

 第二王子と聖女を罰する為に
 裏切られる事がどれだけ苦痛か、どれだけ惨めかをまずは第二王子に与え、反省すればよし、しなければ性奴隷嫁として一生を過ごす
 逆に聖女は現在泳がせて何をするのか見ているそうだ…レドラ王子曰く、聖女と呼ばれるだけあってかなり強いが、魔力の質があまりにも汚れていて触れたくも無いのだど…



 その者の本質は魔力に宿る、そこまで汚れるのは何故か?何を考えているのか見ている
 とりあえず現段階で、第二王子の身の回りの世話を唯一できるメイドにしてやったのに、一度もシーツ交換どころか初日以降、この部屋にすら入って来ないらしい
 更には変な魔法を使い、筋肉が薄く、魔力耐性の低いメイド達や顔のいい執事達を手籠めにして何かを企んでいる…そこまでは判明しているそうだ
 だからこそ、何をするのかその罪に応じて、後悔しても許されぬ罰を考えている…と



 うわぁ…血は一滴も流れないがとんでもなく恐ろしい罰だった…そんでもって聖女様、あなた一体何者なんですか!?ただの他人の男が好きなうるさいやばい聖女様じゃなかったのか…これからも関わり合いたくないな…



 そう、思った
 とりあえず今は第二王子だ、オムツかぶれは拷問に入ってなかったなら、うるさいし酷い奴だとは思うが、一応我が祖国の第二王子!皮膚トラブルからくらいは救ってあげたい!
 成人してまでオムツ…この場合はエロい下着だが、オムツかぶれなんて赤ちゃんと同じ苦しみを味わうのはさぞ屈辱だろう…!安心してください第二王子、シーツ交換なら牢番にお任せあれです!


「レドラ王子、せめてシーツ交換…それを俺がする事を許しては貰えませんか?聖女様は確実に第二王子を捨てたと思います
 こんな姿の第二王子を放って男前漁りする女ですよ!?このままでは第二王子自身が悪臭の体臭になります
 お願いします…!この性的な仕置きは罰として必要ですが!せめて、せめて俺にシーツ交換をさせてください…!」

「………ミルド………ほんとにキミは優しいんだね…
 第二王子聞いてる?キミを捨てた聖女はのんきに顔のいい執事を漁って楽しんでいるのは事実だ
 この国に一緒に来たミルドの優しさに感謝したほうがいいよ…この仕置きがいつまで続くか、それはキミ次第なんだから」



 レドラ王子はそう言って優しく第二王子の汗でベトベトに濡れた髪を撫でる、そしてとんでもないエロ下着も、尻に刺さった張形を抜くことも無く軽々と抱き上げると、俺の優しさに免じて特別に風呂に入れてくると言った

 レドラ王子、絶対あなたの方が優しいから…
 一歩間違えば国が滅ぶ戦争となっていたのが、尻穴をいたぶられるだけで済んでいる…そして第二王子自身の反省具合できっとメニラ姫への謝罪場を設けてくれるのもレドラ王子だと思った


おじさん、平和が好きだから!戦争反対な牢番だから!シーツ交換頑張るんで、いい感じに反省しような第二王子!















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