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夫婦編
感動の再会を…
しおりを挟むレドラ第三王子と第二王子の盛大な結婚式から初夜に移り早3日目…ミルドおじさんとの面会を希望し王宮の客室に宿泊して過ごす、こちらも3日目
なんかとても至れり尽くせりで贅沢!ドラレイド城に泊まる、王宮二泊三日宿泊プランのような状況でフリード様とおれは過ごしてきた
ミルドおじさんが心配で、心配で、心配で…おじさんのおしりがシャチちんこで脱肛していませんように、そんな事を考えながら…
………………考えていた筈なのに、実はそんなにミルドおじさんとすごく親しい訳でもない事に気づいてしまい、おれの事ミルドおじさんは覚えてますか?
そう言えばを野営ではハミルトン公爵家の者ですって言ってない!モブフェイスおれ!ただの顔見知りなモブ止まりじゃないの!?
そう考えるとちょっと青ざめた初夜でぐったりしているであろうおじさんに会うのが怖くなってしまった…感動の再会どころかどちら様ですか状態だ
考えようによっては初夜されたおじさんへ感想を聞きに行ったヤバイ奴である
心配しつつ、気分転換してないとやってられなくなり、2日間みっちり王都観光しまくってフリード様とたくさん思い出づくりしながら過ごした
冷やかしじゃないよって気持ちを込めて、しっかりとお尻用の軟膏とか乳首用の軟膏も差し入れに買いつつ
初夜から3日目の昼、ついに面会の時がやってきた、
ますますどうしたらいいかわからなくなってしまい、両手いっぱいにフリード様と自分も愛用している最高級潤滑油も紙袋に詰め込んで応接室で扉が開くのを待つしか無かった
…そして…
「レドラ第三王子、第三王子妃ミルド様がお越しになりました」
猫系メイドさんに連れられて現れたのはミルドおじさんを軽々お姫様抱っこした状態で、結婚式の時よりも数段嬉しそうに微笑みながら登場した
青いんだか赤いんだか分からないミルドおじさんのおでこにキスしながら………
「待たせてごめんね?久しぶりだねフリード、そして辺境伯夫人、こちらは始めましてだ
僕はドラレイド帝国第三王子レドラ、よろしくね」
「レドラ王子!こ、この度は大変お忙しい中…お時間をいただき誠におじさんのお尻の穴は無事でしょむぐぅ!!!!」
「……っ!!ご、ご無沙汰しております、レドラ王子…こちらは妻のリデンです」
「………?あははっ!面白い奥様だね?フリード
大丈夫だよ、穴は元気?って言ったらいいかな?まだ指しか入れてないからね
まだ抱かないんだ、彼は僕の大事な大事な妻だから♡ね、ミルド♡」
あぶなーーい!!
非常に危ない、おれが不敬で開戦の狼煙要員になる所だった!!第三王子相手に奥様の尻穴大丈夫なんて言うやついねぇよ!
やばいやばい、ありがとうフリード様…!大国の第三王子相手に初っ端からとんでもない失態を犯しかけそうなりました…!
呆れ顔のフリード様に口を塞がれ発言を止められつつ、目の前でニコニコ笑うレドラ第三王子を観察する
なんということでしょう…レドラ第三王子は初対面の人族から尻穴とか卑猥ワード?を聞かされたのにも関わらず、的確に返答まで下さるではないですか!
てか、とてもご機嫌な様子で膝に抱いたおじさんにちゅっちゅとキスを繰り返しているではないですか…
指、指は入れたのか…そうか…そうか…
指だけでそんなに赤くも青くも見える絶妙な顔色を出せるものなのか…?いきなり親指から入っちゃっとか?……こわっ!
そのまま、レドラ第三王子とフリード様は久々に話すねと楽しそうに会話をし、おれは心配で仕方なかった顔見知りのおじさんを観察する
何故か一言も喋らないミルドおじさん…目は開いているのに喋る気配がない、どうしたんだよって見てると…おれの顔をじーっと見て何か口をパクパクさせているのに気付いた
これはもしや…!
使えてよかった野営の基本、読唇術の出番か!?
おじさんがおれに何を伝えたいのか…もしかして無理矢理レドラ第三王子に連れてこられて嫁にされたのかもしれない…戦争にならないようにその身を捧げたのかもしれない…
もし、そうならば手荒くしないでくださいって…ちゃんと伝えないと、おれが少しでも助けになってあげないとって思うんだ
パクパクと繰り返し何かを伝えようとするおじさん!大丈夫、あなたも読唇術使えるでしょ!口パクで会話を試みることにしたおれはおじさんの伝えたい事を読み取った
『リデン様…お久しぶりです…あの…聞きたいことが…俺のすね毛って可愛かったですか…?』
………………?
ちょっとよく分からなかった
暗号か?隠語か?と悩むくらいちょっと何言ってるか分からなかった
覚えててくれて嬉しいが、どゆこと?
と、おれも口パクで応戦すると、どうやらミルドおじさんの全てを可愛いと出会った瞬間からベタ褒めするレドラ第三王子は、その足から生えたすね毛まで愛おしいとじっくりトリートメントの指示を出して更には撫でてきたらしい…
更には「すね毛まで可愛いなんて罪だね」って言われてキスをされたと…なるほどわかんねぇ
本当に伝えたい事が分からず、暫く口パクで何があったのか詳しく聞き出す
その結果、レドラ第三王子に牢番してたら見初められ、第二王子とおまけの聖女だけだとゴミじゃん、いらないかもって事態になり
おじさんが来てくれたらいいな♡って物凄く望まれて嫁ぐことになったらしい…
もう、初対面から…とんでもなく優しくデロデロに甘やかされて恐ろしくなる程に望まれて
結果、無理ですとは言えず…おじさんなのにいいんですかって必死につたえたら、すね毛まで可愛いと言われてどうしたらいいかわからないと
初夜でも隣のベッドで、でけぇ張り型を尻に突っ込まれて、これは制裁って虐められてる第二王子を他所に軽く尻の穴を解すだけで3日間、添い寝しながら自己紹介した話とか聞いた
シャチ族という獣人の王子はあまりにも一途で優しく、おじさん相手にとてつもなく優しくて…
第二王子と聖女の゙監視で睡眠不足だった自分に染み渡って正直に言うと嫌じゃないのどうしようとかそんな内容だった
……………うん、これは惚気かな?
心配して損したって事は無いけど…うん
なんとも言えない気持ちになり、気付けば辺りはシンと静まり返って…レドラ第三王子、フリード様の声が聞こえなくなっていた
「…………ミルド…僕の事嫌じゃなかったんだ♡
そっか…ふふ、嬉しいな…じゃあもっと愛してもいいかな?いいよね?フリード、辺境伯夫人ごめんね時間切れだ
これから改めてミルドを可愛がらないといけないから…ごめんね?」
そう嬉しそうにミルドおじさんを抱きしめ直すとレドラ第三王子は足早に退室していった…
あ、これはミルドおじさん泣かされるやつだ!!愛され過ぎてやだぁって泣くやつだ!おれ知ってるこう言う展開!!
てか口パク会話、全部筒抜けじゃん!!!
心配して若干損したおじさんとの面会はこうして一度終わりを迎えた
恐らく、次に会う時はしっかりと抱かれた後だろう…シャチペニスがどんな感じなのかレビューを聞いてみたいとおれは思った
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