離縁しようぜ旦那様

たなぱ

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溺愛編

やり直すために

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恥ずかしさからぬくぬく快適馬車の旅をしていたらいつの間にかアデルバイト辺境伯に到着していた
おっと?おれ、恥ずかしくてどんだけ寝てた!?!よくわからないが、帰宅していた…驚くほど時間が飛びすぎて驚きだ…



馬車の扉が開き、見知った正面の庭の風景が目の前に広がる…
なんだか懐かしいなって気持ちに浸っていると、フリード様がいつものようにおれを抱っこしたまま馬車を降りる、そのまま屋敷へ…しかし別邸ではなく進んでいる先は本宅で…おれが踏み入ってはいけないとずっと思っていた場所に向かおうとしている…

いいの…?その屋敷入っていいの!?!
そんな気持ちがこみ上げ、フリード様を見上げるとこちらを見て唇に優しくキスをしてくれる…嬉しい…………
違う、そうじゃない!!!



そう、ツッコミを入れようとした時、内側から本宅の扉が開いた…
扉の左右に規則正しく並んだ見たこともないメイドや執事…コックさん…そして玄関ホールの中心には家令さんとメアリー、チュウ太くんが控えてる…

まるで中世の貴族っぽいドラマのワンシーンみたいに少人数でで出迎えてくれる…そんな光景が目の前に広がっていた………え、何?なんの集い??




「「「「お帰りなさいませ、旦那様、奥様」」」」



本気で貴族っぽいドラマで見たやつだー!!!
いや、違う!そうじゃない…え、誰が旦那様で奥様…?何が起きたか分からなくてフリード様の゙背後を確認するが誰もいない…
これは…まさか…フリード様が旦那様で………おれが奥様……って事…みんな認めてくれたって……こと、なのか?



「我が妻と共に今帰った、準備は滞りないか?バート」


「もちろんにございます旦那様、リデン様…いえ奥様、改めてまして私はアデルバイト辺境伯にて家令を努めますバートと申します
この度は我が主、辺境伯当主フリード様との御成婚誠におめでとうございます
 
度重なる出来事によりご挨拶が遅れ申し訳ございません、ではメアリー、チュウタグルご挨拶を」


理由がわかってないおれをフリード様が抱きしめ直してくれる…御成婚?これって…これってまさか…
本当にやり直ししてくれるって事なのか…?
初夜があった日…あの日のことを思い出す…こんな感じに丁寧な紹介は無かったけどなんとなくされた気がするあの日…
初夜のやり直し、それは結婚式の後から全部してくれるって…そういうことなんだ…


「はい、改めましてご挨拶を…リデン様
この度、奥様付きの侍女に任命されましたメアリーと申します、よろしくお願いいたします」


「奥様お帰りなさいませ!おいらは奥様付きの護衛兼、従者兼、偵察兼、畑仕事兼務と奥様野営時、統括係に任命されました!
今後ともよろしくお願いいたしますです」


メアリーとチュウ太くんが嬉しそうに、でも少し涙ぐみながら挨拶してくれる…その涙の理由がわかって嬉しくなった…
おれが奥様として、お客様じゃなくてフリード様の妻として居ることを喜んでくれている…そういうことじゃんか…?てかチュウ太くん一人何役する気なの!?できるショタすげぇな!?


「リデン、俺は全てやり直したいと言っただろ?
………今夜は我が妻と婚姻の義を、初夜を執り行う…準備を!」

「「「「かしこまりました」」」」



メアリーが近づいてきて、フリード様が触れるだけのキスをされて、おれは床に下ろされる…
まじかよ…え、これから…これから初夜のやり直しするの?どうしよ嬉しい………まって、嬉しい………でも、まって!?

若干混乱しているおれにメアリーが微笑んで「ご結婚おめでとうございます」って言ってくれる事が嬉しかった
他のメイド数名も一緒にお祝いしてくれる、あの日…結婚した日には無かった光景だ
そのまま本宅の…まだ入ったことのないデカい浴室に連れて行かれて、あの日と同じ様に全身を隈なく磨かれる…
最初、おれの尻を執拗に攻撃してくるとかそんな感想を持ってたこの時間が、フリード様に抱かれるためって自覚を生むとこうも嫌じゃなくなることに驚きだ
でもなーおれ男なんだよな…風呂で既に失態晒したけどいざってなって野郎は…とかだったらどうしよう!?


「なぁ、メアリー…フリード様、ってどんな感じの女の子が好きだったんだ…?
あ、いや…おれ男だからさ…可愛い喘ぎとかできない分なんかこう仕草だけでも好みに合わせたくてさ」

「っ…………奥様可愛いっ!!!………こほん、いえ…奥様はそのままで大丈夫です
ほんとそのまま、リデン様のままフリード様に甘えて快楽に飲まれちゃえば世界が平和になります」

「…………え?エッチって世界平和に関わるの!?どゆこと!?」


なんかおれの一瞬の悩みはこのままでオッケー!素直になって世界平和で片付けられたが、素のおれで良いって部分は嬉しい
その後もたっぷり時間をかけて全身、もちろん尻穴まで丹念に洗われ、全身これでもかと磨かれ香油を塗り込まれ…あの日始めて着たネグリジェに袖を通す…うん、スケスケ具合がやはり恥ずかしい…

そのままバスローブを羽織り、初夜を迎える部屋に連れて行かれると、既にフリード様がベットに腰掛けていた


「旦那様、奥様、何かありましたらベルを…では失礼いたします…」


ベットサイドで用意されたワイン飲んでるフリード様、男前すぎない?やばくない?って思ってたらメアリーが退室してガチャリと部屋が閉まる…
…………え、やばい、二人きりの空間に早変わりで急に緊張してきたんだけど!?!


「あまりにも待ちきれなくて先に飲んでしまってた…おいで、リデン」

「ひ、ひゃい…」

緊張のあまり変な声が出つつ、これからフリード様に愛される為のベットに近寄る…
素直に、素直にって考えたらもちろんこのスケスケネグリジェ姿も見て欲しくて…バスローブを脱ぎながらフリード様の側に行った



こ、今度はちゃんと…見てくれよな?旦那様…♡





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