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平凡が異世界で獣と出会う話

平凡は足掻く

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モブ×平凡含みます






壊して下さい




震える声で慈悲を願うおれの姿に求めていたものを感じたのか楓原の靴が手の上から退かされる


「嬉しい、泣いちゃうくらい辛いです?先輩が私に慈悲を求めちゃうの、そういうのは好きですよ♡じゃあさっそく誠心誠意謝ってほしいです、私を満足させて?

うーんそうだな~…男のプライド貶されたらきっと屈辱的ですよね?羞恥で真っ赤になるのも…プライドボロボロで心が壊れちゃう先輩がいいなー…あ!謝罪は日本で聞いたことある全裸土下座!あれ見せて下さい、先輩」



「はい………お見せします……貧相な身体で申し訳御座いません…」


逆らうな、慈悲を求めろ、おれの屈辱がなんだよグレスの命に比べたら安い
暴行された全身が痛い、楓原を待たせたらまた機嫌を損ねてしまうかもしれない…なんとか服を脱ぎ、下着は一瞬躊躇したが脱ぎ捨てた
腹と腕、多分背中にも殴られ蹴られた痕があるな…全裸の自分を楓原に晒す、恥ずかしい、楓原だけじゃない他にも人がいるこの部屋で…
そんな気持ちよりも、グレスのためならおれはなんだって受け入れる…震えながら床へ頭を付け土下座した


「神子様のお気持ちがわからず不快な思いをさせてしまい本当に申し訳御座いません…」


止めようにも身体が震える、情けない…酷い姿だ


「あはは!先輩震えちゃってかわいい~♡本当に貧相な身体ですね?恥ずかしいです?そんな姿みんなに見せられないですね?あ、今度王宮の晩餐会で披露とかしたらもっと先輩は恥ずかしいかな?
全裸見られて興奮する壊れ方もいいかも?うふふ、今すごく楽しい…私、先輩が幸せにじゃない姿が好きみたい
あ!そういえば前に私に酷いもの見せてくれたじゃないですか?男への奉仕とか吐き気したんですよ、汚物見せられてるみたいで、でもあれって好きでもない相手にしたら屈辱かな?ねぇどう思う?アルフ」


「可愛いカナデ、君が見るべきものじゃないが、男の物を好き好んで咥える変態でない限りは屈辱だね、ああ、手っ取り早く壊しないなら私の部下に壊れるまで凌辱させたらいい、カナデへ縋り許しを請う以外終わらない望まぬ行為…とかかな?」


人形のように付き従っていたクソ殿下喋れるのかよ…
土下座しているおれの頭上でとんでもない会話がされている…グレスとのを見て吐きそうとかしてた奴の思考回路じゃない…本当に狂っている…暴走してるだな…
凌辱ってなんだよ?おれ、その部下に犯されんのか…?嘘だろ…?


「アルフ頭いい!天才~大好き!先輩聞いた?私にごめんなさい許してって縋りたくなるくらいぐちゃぐちゃに凌辱された先輩素敵ね?あ、先輩の大好きな第一王子の前で犯されちゃったらすごく壊れてくれそう!うん、すごくいい…♡
アルフの部下…名前なんだっけ?…ねぇ、あたな達、私を苦しめる先輩が憎いでしょう?無理矢理めちゃくちゃに壊れちゃうまでヤっちゃって!」


楓原…本気かよ…
そんなにおれをいろんな意味で壊したいのか…男にヤられる日が来ようとは…プライドは死ぬな
グレスを早く浄化して欲しい…早く満足してくれ楓原…
これから男に犯される筈なのに他人事のように感じてしまう自分がいる、状況に気持ちがついて行っていないのだろう
クソ殿下の部下2人が土下座したままのおれへ近づき仰向けにされ、頭の方に座った1人に足を肩ぐらいまで持ち上げられ秘部を晒される、もう一人がおれの股間の前に座りズボンからペニスを取り出した
なんで平凡なおれの全裸見て勃起してんだよ…萎えとけよ…
現実感が無い、早く終われ早く浄化できるようになれ、グレスを救ってくれ…それしか思えない…

こんな事ならグレスに抱いて貰ってたらよかった……………え?、おれは今、何を考えた?
ブルりと鳥肌が立つ、おれは今ナニされる?
急に沸き立つ現実感、抵抗してはいけないのに、いやだ…グレス以外に触れられている足が背中が気持ち悪い、知らない男のちんこがおれに入ると思うと吐き気がする
おれの尻の穴に男の指が触れる…
嘘だろ?やめろ、やめろ、やめろ…キモチワルイ


「や、やだっ…やめろよ…さわんな…ひっ、っ、まって、やだやだやだ、きもちわるい、やだ、まって、お願いします、ひぎっっっっ…!!!」

魔力を纏った男の指がおれの中に入ってくる
ギチギチと何かを受け入れる場所ではないそこは指を締め上げるのに…無理矢理にでも奥へ入ろうとしてくる
痛い、気持ち悪い、痛い…


「いだぃーーー!やだっ、やめろっ!ィ゙だい!!!抜いて、やだぁ!やだよぉ……ぁ゙っ、動かさないでやべで!やだっ…グレス、グレスっ…ひっ、ぐっ、うううっ……」


痛い、ぐねぐねと体内を弄られる、痛い、男の指が気持ち悪い触るな…おれに触らないで…中に指入れないで…抜いてくれよ
涙が溢れてくる、肥が止まらない素直に自分をグレスの為に差し出すと決めたのに


「あはは!素直に受け入れますーみたいな顔してたのに~先輩そんなに泣いちゃって酷い顔!
苦しい?嫌です?辛いですか?こんなの見せられて気色悪いって気持ちなのに、すごく満たされてる気がする…先輩が酷いことされてるのやっぱりいい…そんなに痛がって初めてなんですか?男のちんこ上では咥えるのに下ではまだだったんですね?
きゃー可哀想~大事な彼氏人質に取られて知らない男に犯されちゃう先輩可哀想で最高…
化け物王子にもその顔見せてあげないと!王様の部下?さん、第一王子を先輩に近づけて見せてあげて」



何を言ってるだよ楓原、隷属して咥えたことはある、お前の記憶どうなってんだよ?
男とヤったことなんかねぇよ…
グレスにこれを見られるのか?やだ、そんなの、嫌われてしまう…耐えられないよ…


おれの中に入ってる指が無理矢理2本に増やされた、ズブズブと遠慮なく入ってくる…尻の穴が裂ける、痛い、痛い、割り開くように動かされる屈辱が酷い
近衛騎士がグレスの頭を持ち、引き釣りおれの方へ近づけてくる…やめて、グレスに見せないで…こんな姿見せたくない…


「う、ぅ゙ぐっ…痛い、やだっ、やだっ、来ないで…グレスやだっ…見ないで…ひィ゙っ指やだぁぁぁぁ!!うごかさないでぇ!!ァ゙ァ゙ぁ゙っ!!!!グレスこないでぇーーー!!」


ぐちぐちと尻から音がし始める、掻き回される、痛い、気持ち悪い、見られたくない…なのに…グレスの顔がすぐそこに来てしまった…気絶しているのか目は閉じられ浅い呼吸が聞こえるだけ…生きてる、ちゃんとまだ生きてる…キレイな肌色だった頬は半分真っ黒に染まっている…少し開かれた口の中に見える舌も黒い…あんなにも舌が元に戻ったって喜んでいたのに…
男の指が気持ち悪い、おれは犯される、そんな現実よりもグレスがおれのためにこんな姿になっていることが悲しかった…


「グレス…グレスっ…ぅ゙うっ…」


グレスにキスしたい、おれの唾液を、お前が特効薬といったこれを飲ませたい
尻の穴をぐちゃぐちゃにされながら、嗚咽と震えが止まらず、それでも泣きながらおれはグレスに舌を伸ばす、穴が痛いのがなんだよグレスに比べたらなんてことない…

楓原の愉快そうな声が聞こえる
他人に犯されそうな状況でキス強請るのうけるとかそんな事を言ってるんだろう
知るかよ、おれはグレスを救いに来たんだ
グレスに嫌われてもおれはグレスを救いたいんだ


「ごめん、ごめんなグレス……んっ、んんっ…」

半分黒く染まってしまった唇に舌を這わせる、少し空いた唇に舌をねじ込みおれの唾液を黒く染まった舌へ塗る
端から見たら酷い光景だ、楓原の笑い声と粘着質な音が響く部屋…最低だ


「っ……グレス、グレス…ぅ…んむっ…んんっ…♡」


久しぶりにキスしてる、こんな状況じゃなかったらどれだけ良かったか…
唾液を届けるためのキス、グレスとしていることが嬉しい…気持ちいい…
おれの事を拘束し尻穴を犯そうとする奴らのこと忘れるくらいグレスとのキスに溺れそうになる
ずっと欲しかった、したかった…おれだって寂しかった…お前がいない日々がどれだけ寂しいかわかるかよ?またお前に抱きしめられて寝たい、一緒にご飯食べたいよ…


「んぁっ♡は、はぁ…んっ……グレス、起きて、こんな所やだよ…帰ろうっ…んんっ」


グレスの舌が動いた気がした
しかし、つい漏れてしまった本音に楓原が気付いてしまう


「先輩、何楽しもうとしてるんです?彼氏の前で犯されて泣きじゃくる先輩が見たいの、何その顔?幸せそうな顔しないで?
馬鹿じゃないの?おしり弄られてるの忘れたみたいに何何感じてんのよ!彼氏といちゃいちゃしてんの?馬鹿なの?
もっと絶望しなさいよ!おしり弄ってるあなた!もういいから犯して、早く!!!」


尻の穴から指が抜ける
ビキビキに勃起した男のペニスがおれの尻穴へ触れるぐちぐちと入口に潜り込もうとしてくる
まだ指2本でもギリギリのところに何を入れるっていうんだ…気持ち悪い、嫌だ、暴れて抵抗したい…でもグレスを助けるために我慢ならできる
グレスとキスしてたらきっと我慢できるから…それすら奪おうとするなよ楓原…
グレスは彼氏じゃない大切な飼い主で大切な存在なんだ…



めりめりと嫌な痛みが尻穴を襲う
「ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っ!!!ヤ゙ぁぁぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!いだい!!!むりィ゙っ!!イ゙やぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!」


慣らし足りない場所にそんなの入らない、痛みだけが下半身を貫く、痛い、痛い、先っぽも入らないくらい痛い、切れるってやめてくれよ…
男が一度ペニスを離し勢いをつけて再度挿入を試みようとした瞬間、おれを拘束し犯そうとしていた二人が消えた








黒い何かが揺れ動く
壁には男二人と近衛騎士が叩きつけられている
楓原が真っ青な顔で何かを見ている


何が起こった…?
サラサラと床に寝そべるおれに触れる何か
なんだ、これは…グレスは?
グレスがいない



変わりに黒く大きな獣がおれに覆いかぶさってた



楓原の泣き声が聞こえる
「ま、魔獣化しちゃったじゃないの…せ、せ、せ、先輩が悪いのよ!?モタモタしてるから私の浄化魔法が開花しなかったじゃない!
ば、化け物!こっち見ないで!ひいっ!!!!!!」


既に第二王子も床に倒れていた
おれの上にいる黒い獣に睨まれたのか楓原は泡を吹いて失神してしまったようだ、第二王子に被さるように床へ倒れる、今なら首輪を付けられるだろうがそれどころじゃない
この獣はグレスなのか?おれはグレスを助けられなかったのか…?まさか、そんな…
獣がおれを見下ろす、黒い…真っ黒な獣…目だけがグレスと同じ青だ…
ああ…この獣がグレスなんだ…



ぐるぐると喉を鳴らしおれを見るグレスだった獣
おれは食べられるのかもしれない…そう他人事のように思う
ふと、グレスに最初に出会った時の事を思い出す、これは走馬灯なのか?おれの唾液が特効薬とわかった時、血肉を食えば侵食が浄化されるのではとそう言っていた記憶…






ああ、まだ間に合う
そうか、そうだ!おれはまだグレスを救えるじゃないか!




おれは躊躇せず黒い獣に手を伸ばす、グレスとは違う言いようも無い不思議な触り心地の毛並み
直ぐに齧りつかないのは最近のグレスと一緒だな…
最後はあの素晴らしいもふもふ堪能したかった…
グレス、牢屋に捨てられたおれを見つけてくれてありがとう、救ってくれてありがとう、一緒に過ごせて楽しかった…本当に幸せにだったんだ…好きでも無い相手と寝たり起きたり普通しないんだから、ペット以上にお前のこと好きだったよ

たがらちゃんと生きててほしい…




黒い獣を撫で語りかける
「グレス…おれを食べろ、まだ間に合う…
魔獣なんかにならないで…おれの優しい大好きなグレスに戻ろう?」

黒い獣が小さく鳴く、意志があるのだろうか…?







ゆっくりと青い目が降りてくる
おれの声に答えるように大きな口が近づく






「      」






グレスの声が聞こえた気がした





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