上 下
48 / 68
獣王国にて

魔王とのお話

しおりを挟む
三人で王城に入り、レギアスの部屋に宰相の案内で向かった。


部屋に入ると、レギアスとレギアスの息子そして魔王らしき人とその奥さんと側近の人が2人いた。


「レギアス、どうしたんだ?なんか魔王来てるらしいが?」


と言うと側近の一人が
「無礼だぞ貴様。」


と言うが、もう1人が止めていた。


「無礼を働いて申し訳ない。」


「まあいいぞ。それはいつものことだし。まあ俺が敬語使えないのが悪いんだがな!」


まあこれからも覚える気は毛頭ないがな。


「そういえば今日はなんで呼んだんだ?」


まあおそらく聖国関係だと思うがな。


「聖国についてだ。あと、魔国もトレイル領と貿易したいとのことだ。」
とレギアスが言った。


そのあと軽く自己紹介をし合った。 
魔王の名前はグラル、奥さんがミエルと言うそうだ。


「トレイル領については、ジークにでも頼んで行ってくれ、あいつの家族のほとんどが転移使えるから。」


と言うとレギアス達が驚いていた。
あとで聞くと獣人は魔法が苦手で特に空間魔法などのレアな魔法を使える奴はほとんどいないらしい。


「俺の紹介って言えば大丈夫だろう。」


「わかった。後日訪れさせてもらおう。レギアス、ジーク殿に頼めるか?」


「多分、大丈夫だろう。」


「聖国についてだが、情報組合から情報を随時もらっているだろ?」


「ああ、彼らには助かっている。そして、おそらくあと1か月で魔国に攻めて来るそうだ。その後獣王国らしい」


「今、勇者殺っとく?まあ悪いやつだったらの話だがな。アレクにでも頼むか。」


「大丈夫なのか?」
と魔王が訪ねて来た、まあアレクを見たことないしな。しょーがないか。


「アレクの強さがあれば勇者は死んだこともわからないまま殺すことができる。あいつは俺たちを除く人族で最強だろう。魔国を1人で滅ぼすことも可能だ。」


と言うと、さっきの側近がまた何か言おうとしていたが、即座に手刀でもう1人の側近が気絶させていた。


まあやらかすよりマシだな。しかし未だに少し疑ってるので、ナビに任せると念話で言うと


「今度デートでもしてくださいね」


と言ってきた。それぐらいならいつでもいいと思うが、俺が暇を作れないことが悪いので快く了承した。


「レギアスさんとグラルさんはまだ疑っていますから、少しアレクの強さについて説明します。」

とナビが語ったのは
ツトムの弟子

絶界の森で修行した

以前スタンピードの半分を一瞬で終わらせた

王国のダンジョンをクリアした

と伝え、2人の王は納得した。


「ちなみに勇者を殺るときは、宣戦布告の後にしましょう。勇者を宣戦布告の前に殺すと戦争をやめられますから。それだけは防ぎましょう。あの腐った国は確実に潰すべきです。」


とナビが言っていた。なかなかの策士だ。敵に回したくないと今一度再認識させられた。


「そうだな、、、」
と2人の王も少し戸惑っていた。


「戦争には、どこの国が援助してくれんだ?」


「それは、我が獣王国と森林国、ドワーフの国だ。」


ちなみに森林国はエルフ。ドワーフの国はそのまま。ドワーフたちは国の名前をつけるのが面倒だったそうだ。

それは一度訪れてみたい国だと思った。


「トレイル領も協力してくれるらしいから怪我人や死人は出ないだろう。」


「それは助かる。」


「あと最後にグラルに聞きたいことがある。返答次第では協力は出来ない。」

とすこーーーし威圧しながら言った。


「それはなんだ。」
これなら大丈夫そうだな。全く物怖じしてないから。


「これから手を出された国以外に人族の国と戦争をするか?」


「それは、しない。やられたらやり返すが、自ら進んで戦争はしない。戦争をした分だけ民が貧しくなるからな。」


「それならいいんだよ。お前みたいな賢い奴が王で良かった。他の国もこうなのか?」


「ドワーフの国は、自由だ。民が自分のしたいことをしている。森林国は王はいい奴だ。しかしとても人族を嫌っている。一番さらわれたのはあの国だからな。特に聖国だけどな。」


「まあそれならいいわ。森林国のそれは人族が悪い。エルフたちは全く悪い奴ではないな。戦争を吹っかけてないし。じゃあ俺らはこれで帰るわ。アレクには勇者の事伝えとくから安心してくれ。」


「ああ、今日ありがとう」

「これで我が国も大丈夫そうだ」
 

「そうか。次は、戦争に勝った時酒でも飲もうぜ。」


「「そうだな!!」」


俺たちは城を出てジークの家に戻った。






sideグラル

「レギアス今日はありがとう。」


「ああ、それはいいんだ。」


「それにしてもツトムたちはいい奴だったな。しかし敵に絶対にまわしたくない。」


「そうだな。ツトムの強さの者がまだ5人以上いると考えただけでもゾッとするな。」


「そうなのか?」
これには俺も驚いた。

「ああ、ツトムが一番強いらしいが、他のやつも強い。しかしいい奴だったと妻も言っていたから大丈夫だ」

「それなら安心だな。」

「そういえば息子、魔眼持ちではなかったか?」


「そうだなそれがどうしたんだ?」


「大丈夫なのか?」


確かに息子は強力な魔眼を持ち、誰かと会うときは目を隠し、ほとんど1人で生活してるが、それでも私の息子で愛してる。


「まあ、ほとんど1人でいるからな」
 

「それならツトムに言ってみるといい。」


詳しく聞くと、ツトムも魔眼持ちでその一つが即死の魔眼らしい、そして石化の魔眼を持つ子をしっかり自分で制御できるようにしてあげたらしい


「それなら頼んでみようかな。」


「そうするといいよ。」


「戦争終わったら聞いてみるか、いや明日にでも言いにいこう。」


まあ俺は戦争に対処しなければならないのだがな。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

レベルカンストとユニークスキルで異世界満喫致します

風白春音
ファンタジー
俺、猫屋敷出雲《ねこやしきいずも》は新卒で入社した会社がブラック過ぎてある日自宅で意識を失い倒れてしまう。誰も見舞いなど来てくれずそのまま孤独死という悲惨な死を遂げる。 そんな悲惨な死に方に女神は同情したのか、頼んでもいないのに俺、猫屋敷出雲《ねこやしきいずも》を勝手に転生させる。転生後の世界はレベルという概念がある世界だった。 しかし女神の手違いか俺のレベルはカンスト状態であった。さらに唯一無二のユニークスキル視認強奪《ストック》というチートスキルを持って転生する。 これはレベルの概念を超越しさらにはユニークスキルを持って転生した少年の物語である。 ※俺TUEEEEEEEE要素、ハーレム要素、チート要素、ロリ要素などテンプレ満載です。 ※小説家になろうでも投稿しています。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

異世界に来てミミズからのスタートだったけど人型に転生したらたくさんの嫁が出来て幸せです

佐原
ファンタジー
ある日ある男が転生した。しかも虫の姿で!スキル転生で最終進化すると他の種族になれる。これに目をつけたは良いもののなかなか人型になれない。ついに人型になったけど神より強くなってしまった。彼はやっと人型になったのでやっとゆっくり出来ると思ったので普通の生活を目指す。しかし前途多難である。

転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件

月風レイ
ファンタジー
 普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。    そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。  そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。  そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。  そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。  食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。  不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。  大修正中!今週中に修正終え更新していきます!

ごめんみんな先に異世界行ってるよ1年後また会おう

味噌汁食べれる
ファンタジー
主人公佐藤 翔太はクラスみんなより1年も早く異世界に、行ってしまう。みんなよりも1年早く異世界に行ってしまうそして転移場所は、世界樹で最強スキルを実でゲット?スキルを奪いながら最強へ、そして勇者召喚、それは、クラスのみんなだった。クラスのみんなが頑張っているときに、主人公は、自由気ままに生きていく

クラス転移で神様に?

空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。 異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。 そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。 異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。 龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。 現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

Switch jobs ~転移先で自由気ままな転職生活~

天秤兎
ファンタジー
突然、何故か異世界でチート能力と不老不死を手に入れてしまったアラフォー38歳独身ライフ満喫中だったサラリーマン 主人公 神代 紫(かみしろ ゆかり)。 現実世界と同様、異世界でも仕事をしなければ生きて行けないのは変わりなく、突然身に付いた自分の能力や異世界文化に戸惑いながら自由きままに転職しながら生活する行き当たりばったりの異世界放浪記です。

処理中です...