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急
泡沫の夢 3
しおりを挟む私は目を覚ました、現実に戻ってきた。
私の腕には、あの子に似たぬいぐるみが私の寝相に潰れて変形していた。
それと同時にアラームが鳴る、いつも通りの朝が来た。
私はアラームを気ってゆっくりと身体を起こし、いつも通りにシャワーへ向かった。
1枚ずつ脱いだものは籠に入れ、人肌程度のぬるま湯のシャワーを頭からかける。
頬から伝う涙はシャワーと共に排水溝へと吸い込まれ、声はシャワー音にかき消した。
そう私は泣いた、いい大人になった私は子供のように泣いた。
過去の幸運に
今際の絶望に
現実の虚無に
泡沫のような夢を、忘れないように。
これから先をきちんと歩けるように。
しっかりと魂にあの子を刻むために。
大空にいる君よ、また泡沫の夢の中で。
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