日本語教師日誌2

藤堂Máquina

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9月18日(金)

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9月18日(金)

今日の授業は一つだけ。
それも45分間といつもより短い。
さらに言うと、午後一時半からだったため、終業時刻というのも二時十五分ととても速い時間だった。
なので、さすがにこれも当日に書いており、昨日の分を書き終えてからまだ六時間ほどだろうか。
そう長い時間は経っていない。
今日の授業は会話であり、特別面白いテーマもなかった。
学生はイギリス人であり、それなりには日本語を話せる。
今日がはじめての授業という訳でもないため、のんびり会話の練習をしただけだ。
トークテーマは主に食文化であり、日本とイギリスの文化の違いを話した。
食べる肉の種類や魚介類がメインであり、客観的にみると日本の方が奇妙な食文化である。
「島国独特」と言いたいところだが、この場合イギリスも対等な立場である。
私がはじめて聞いたのは、ロンドンの東の方の伝統的な料理であるウナギだった。
具体的に言うと、そのまま厚めに切られたウナギをゼリーと一緒に食べるという、見た目からして食欲をそそらない一品である。
イギリスには昔から天然のウナギがおり、栄養価が高いため、好まれていたそうだ。
いや、だからと言ってあの見た目は無いと思う。
ご存じの方もいると思うのだが、知らないという方は良かったら調べてみてほしい。
作り方は、ウナギを切って、冷やすかなにかするのが基本のようだ。
ウナギの体液が固まってゼリー状になったら食べる。
実にシンプルである。
たこだのイカだのなんでも食べる日本人には言われたくもないだろうが、あえて言わせてもらう。
趣味が悪い。
さてもう一つ、驚いた点を述べると、哺乳類についてである。
学生はリスを食べたことがあるらしいのだ。
「ことがある」と書いたからわかると思うのだが、何もイギリス人がそれを頻繁に食べているという意味ではない。
偶然食べる機会があった、ただそれだけである。
聞くと以前に泊まったホテルのオーナーが狩ってきたらしい。
そして翌日の朝食で出されたが、別段普通だったらしい。
私個人か、もしくはおそらく大半の日本人は「かわいそう」という感想を持つだろう。
しかしまあ文化だ。
こちらが何か言える立場にはない。
日本人だって馬を食べたり羊を食べたり、ここまでは珍しくはないのだろうが、クジラを食べるのは少し変わっている。
それに反対するグループもあるくらいだ。
だから何を食べるかについてはケチ付けるべきではない。
昔からの生態系の一つなのだ。
ただし外見には一言いいたくなる。
わたしだって慣れているから良いものの、納豆やタコなんかはよく見ると気持ち悪いと思いながら食べているのだから。
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