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6.報酬
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昨夜は女性たちを救助したあと、女性たちと一緒に騎士団に寄り説明をしてから帰宅した。アシルお兄様は友人と飲み明かして友人宅にお泊りらしい。……わたくしを信用しすぎでは? 少しくらい心配してもいいのよ?
わたくしは寝不足だけど報酬をもらってさっさと辺境の屋敷に帰るために、翌日朝早くから王宮に向かった。わたくしはまだ諦めてはいない。トリスにバレない可能性にかける!
そして今、正面にはアレクセイがいる。金髪を後ろに撫でつけ朝早い時間にもかかわらず、きっちりしているのはさすが王族といったところか。アレクセイも遅い時間までロベールの対応をしていたはずだ。気が急くわたくしに対しアレクセイは優雅にお茶を飲んでいる。目の前の焼き菓子がとても美味しそうで気にはなるけど、わたくしは出されたお茶やお菓子に手を付けず口を開いた。
「早くレアセトロスュクレをちょうだい。わたくし、急いで帰りたいのよ」
密かにジョルジュが考えを変えてトリスに報告しないことに淡い期待を抱いている。とにかくトリスより先に帰りたい。アレクセイとゆっくりお茶をしている暇はないのよ。
わたくしがイライラしながら睨むと、アレクセイは優雅な態度から一変もごもごと言いづらそうに口籠っている。
「もちろん渡す。だが今回蜜漬けは二瓶しかない。それで一瓶は私に譲ってくれないか?」
なんですって! 話が違うわ!
「いやよ。全部くれる約束よ」
「それはわかっている。だけどこれはロレーヌの好物なのだ。だから一瓶だけ頼む、その代わり別のものを用意する」
「……アレクセイはそれを承知の上で、わたくしと取引をしたのでしょう?」
事が終わってから言い出すなんてずるい! アレクセイは必死だが、わたくしも必死だ。わたくしは仕事を完遂した。その報酬はあらかじめ約束していたのだからさっさと出しなさい!
アレクセイは失踪した貴族令嬢三人を騎士団に探させていた。時間はかかったが犯人がロベールということまで突き止めた。だが、証拠もなく名門ボワイエ公爵家の当主を取り調べることができない。不甲斐ない騎士団ね。それなら捏造しちゃえばいいのに、アレクセイはそれは駄目だと頭の固いことを言って捜査が進展しなかった。王家にも影はいるがボワイエ公爵邸の潜入に失敗している。失敗したせいでロベールが警戒してしまい警備がより厳重になったらしい。わたくしにかかればあっけなかったけどね!
このままではよろしくないと事件を解決するために、アレクセイからお父様宛てにデュラン伯爵家の影であるルグラン子爵家から人を借りたいとの申し出があった。お父様が見積もりを出したが高すぎると値下げ交渉をしてきた。事件解決が優先なのに値切るってケチね。この件はアレクセイがすべての指揮を執っている。秘密になっているが国王陛下は体調が思わしくなく公務は行っていないらしい。王妃陛下はアレクセイを産んで二年後に身罷られている。
アレクセイからの依頼を受けた頃、わたくしはトリスに内緒であちこちの商人にレアセトロスュクレを買いたいと注文をしていた。旬の時期なのでトリスに食べさせてあげたかった。きっとトリスは喜んで思わず「マルティナ、愛してる」とか言ってくれるかもしれない。わたくしは無意識に口から零れる「愛してる」が欲しい!
ところが隣国は天候不順が続きレアセトロスュクレの収穫量が前年の二十分一程度になってしまった。それも収穫できたものは痛んでいるものが多く、そのままでは売り物にならないと蜜漬けにしての販売となった。しかも残念なことに蜜漬けは予約分で完売となり手に入らないと商人は申し訳なさそうに言った。王家が周辺国に配る分を確保したら市場に出回る分が極端に減ってしまったらしい。
「ええーーーー! どうしよう。困ったわ」
頭を抱えていたが、お母様がアレクセイとロレーヌ様の結婚三周年のお祝いを手配しているのを見てわたくしはピンと閃いた!
毎年隣国から最高級のレアセトロスュクレが王家に献上される。アレクセイにそれを譲ってもらえばいい。わたくしは早速アレクセイに手紙を書いた。ボワイエ公爵家に潜入してあげるから、献上されたレアセトロスュクレを譲ってくれと。それってルグラン子爵家から人を出すより格安の条件よ。アレクセイは二つ返事で了承した。もちろんお父様とお母様とお兄様には、わたくしの力でこの案件が対応できるか相談して大丈夫だと了解をもらった。
ただ、トリスには言っていない。言えば危険だと反対される。トリスは元々わたくしの護衛だったから、危険なことをしようとするとすぐに怒られ……止められる。でもわたくしはトリスにレアセトロスュクレを贈ってびっくりさせたい。そうでなければ「愛してる」の言葉が引き出せないと思うの。
「王太子殿下は一度交わした約束を違えるの?」
王族のくせに! 契約は書面に残している。契約違反を公にされて困るのはアレクセイよ。
「そんなつもりでは……ただロレーヌががっかりすると思うと居たたまれなくて」
「それなら最初から一瓶でと言えばよかったのよ」
「マルティナはそれでも引き受けてくれたのか?」
「断るに決まっているでしょう!」
「……」
アレクセイは「そうだと思った」と肩を落とした。そんな顔をしても絆されないわよ。
すると急に侍女が入室してきた。アレクセイとわたくしに頭を下げるとアレクセイに耳打ちをした。緊急の用事かしら? 侍女はすぐに部屋の隅に下がった。アレクセイが戸惑いを浮かべながらわたくしを見る。
「どうしたの?」
「ロレーヌが?」
「ロレーヌ様が?」
「いや……マルティナに挨拶をしたいと言っているらしい」
わたくしは大きく頷いた。
「あら。ちょうどいいわ。わたくしもロレーヌ様に挨拶したいと思っていたの。何、その顔。アレクセイはわたくしがロレーヌ様に挨拶をすると困ることでもあるの?」
アレクセイの目が泳いでいる。
「ロレーヌは今日マルティナが登城していることを知らないはずなのだが……。事件のことも言っていないし……」
事件を秘密にした意味が分からない。この事件は令嬢たちの醜聞にならないようにとの配慮で公にはされていないが、王家主導で解決を目指していた。当然事件についてはロレーヌ様も知っていると思っていたのに。ロレーヌ様が事件そのものを知らないとしたら、わたくしがアレクセイと会っている理由も知らないはずだ。
「はっ? こんな大切なこと、きちんと話さないとダメでしょう? 知らないのなら密会だと思われちゃう。なおさら誤解を解くためにご挨拶をするわ」
わたくしは潔白! ロレーヌ様は誤解をしたままわたくしに会おうとしている。それにロレーヌ様に仕える使用人たちも誤解していたと思い当たる。城に着いてからここに案内されるまでの侍従や侍女の態度が冷ややかだったのだ。気のせいかもと思ったがきっとわたくしをロレーヌ様の敵認定していたのだ。
この部屋に来るまでに随分遠回りさせるなと思ったのよね。通りすがりの侍女もわたくしを見ながらひそひそ言っていたし。王城で働く使用人にしてはマナーが悪いなと感じたがロレーヌ様を慮った上での行動だろう。でもそれって逆に主としてのロレーヌ様を下げてしまうことになる。わかっているのかしら?
たぶん使用人たちはわたくしが辺境の田舎者だから言い返せないと侮っている。言わなかったのは面倒くさいだけ。もちろんそんな地味な嫌がらせ程度ではわたくしにダメージを与えることはできない。表向きわたくしは病弱な令嬢ということになっているから、遠回りさせればいい気味だと思ったのだろう。残念ながら普段から体力づくりのために走り込みをしているのでこの程度の遠回りは散歩にもならない。それに陰口は聞こえないほど小さな声だったのでどうでもいい。聞こえないイコール言われていない、なのよ。
小さく溜息を吐く。使用人たちが過剰に反応するにはきっと理由がある。昨夜の夜会の様子でだいたいのところは想像できる。貴族たちはロレーヌ様を軽んじている。わたくしを応援する言葉を発する貴族が多かった。面白がっているのだ。愚かしいと思う。
国を支えるダヴィット公爵家を実家に持つ王太子妃に対し、尊敬の念がなさすぎる。あれは軽口で許される範囲を超えていた。
わたくしは呆れながらアレクセイをじっと睨むとバツが悪そうにふいっと目を逸らす。あなたがしっかりしないからロレーヌ様が侮られるのよ。本当にぼんくらね! 愛する女性はしっかり守りなさい。
アレクセイは諦めたように一つ息をつくと侍女に視線を送り頷いた。侍女が下がるとしばらくしてロレーヌ様が入室してきた。
ロレーヌ様はきっちりと髪を結いあげ一分の隙もないほど美しく装っている。凛とした姿が素敵ねえと呑気に構えていたのだが、ロレーヌ様はわたくしの前に立つと挑むような眼差しを向けてきた。そう、まるで親の仇を見る目だった。
(これは間違いなく誤解している!)
わたくしは寝不足だけど報酬をもらってさっさと辺境の屋敷に帰るために、翌日朝早くから王宮に向かった。わたくしはまだ諦めてはいない。トリスにバレない可能性にかける!
そして今、正面にはアレクセイがいる。金髪を後ろに撫でつけ朝早い時間にもかかわらず、きっちりしているのはさすが王族といったところか。アレクセイも遅い時間までロベールの対応をしていたはずだ。気が急くわたくしに対しアレクセイは優雅にお茶を飲んでいる。目の前の焼き菓子がとても美味しそうで気にはなるけど、わたくしは出されたお茶やお菓子に手を付けず口を開いた。
「早くレアセトロスュクレをちょうだい。わたくし、急いで帰りたいのよ」
密かにジョルジュが考えを変えてトリスに報告しないことに淡い期待を抱いている。とにかくトリスより先に帰りたい。アレクセイとゆっくりお茶をしている暇はないのよ。
わたくしがイライラしながら睨むと、アレクセイは優雅な態度から一変もごもごと言いづらそうに口籠っている。
「もちろん渡す。だが今回蜜漬けは二瓶しかない。それで一瓶は私に譲ってくれないか?」
なんですって! 話が違うわ!
「いやよ。全部くれる約束よ」
「それはわかっている。だけどこれはロレーヌの好物なのだ。だから一瓶だけ頼む、その代わり別のものを用意する」
「……アレクセイはそれを承知の上で、わたくしと取引をしたのでしょう?」
事が終わってから言い出すなんてずるい! アレクセイは必死だが、わたくしも必死だ。わたくしは仕事を完遂した。その報酬はあらかじめ約束していたのだからさっさと出しなさい!
アレクセイは失踪した貴族令嬢三人を騎士団に探させていた。時間はかかったが犯人がロベールということまで突き止めた。だが、証拠もなく名門ボワイエ公爵家の当主を取り調べることができない。不甲斐ない騎士団ね。それなら捏造しちゃえばいいのに、アレクセイはそれは駄目だと頭の固いことを言って捜査が進展しなかった。王家にも影はいるがボワイエ公爵邸の潜入に失敗している。失敗したせいでロベールが警戒してしまい警備がより厳重になったらしい。わたくしにかかればあっけなかったけどね!
このままではよろしくないと事件を解決するために、アレクセイからお父様宛てにデュラン伯爵家の影であるルグラン子爵家から人を借りたいとの申し出があった。お父様が見積もりを出したが高すぎると値下げ交渉をしてきた。事件解決が優先なのに値切るってケチね。この件はアレクセイがすべての指揮を執っている。秘密になっているが国王陛下は体調が思わしくなく公務は行っていないらしい。王妃陛下はアレクセイを産んで二年後に身罷られている。
アレクセイからの依頼を受けた頃、わたくしはトリスに内緒であちこちの商人にレアセトロスュクレを買いたいと注文をしていた。旬の時期なのでトリスに食べさせてあげたかった。きっとトリスは喜んで思わず「マルティナ、愛してる」とか言ってくれるかもしれない。わたくしは無意識に口から零れる「愛してる」が欲しい!
ところが隣国は天候不順が続きレアセトロスュクレの収穫量が前年の二十分一程度になってしまった。それも収穫できたものは痛んでいるものが多く、そのままでは売り物にならないと蜜漬けにしての販売となった。しかも残念なことに蜜漬けは予約分で完売となり手に入らないと商人は申し訳なさそうに言った。王家が周辺国に配る分を確保したら市場に出回る分が極端に減ってしまったらしい。
「ええーーーー! どうしよう。困ったわ」
頭を抱えていたが、お母様がアレクセイとロレーヌ様の結婚三周年のお祝いを手配しているのを見てわたくしはピンと閃いた!
毎年隣国から最高級のレアセトロスュクレが王家に献上される。アレクセイにそれを譲ってもらえばいい。わたくしは早速アレクセイに手紙を書いた。ボワイエ公爵家に潜入してあげるから、献上されたレアセトロスュクレを譲ってくれと。それってルグラン子爵家から人を出すより格安の条件よ。アレクセイは二つ返事で了承した。もちろんお父様とお母様とお兄様には、わたくしの力でこの案件が対応できるか相談して大丈夫だと了解をもらった。
ただ、トリスには言っていない。言えば危険だと反対される。トリスは元々わたくしの護衛だったから、危険なことをしようとするとすぐに怒られ……止められる。でもわたくしはトリスにレアセトロスュクレを贈ってびっくりさせたい。そうでなければ「愛してる」の言葉が引き出せないと思うの。
「王太子殿下は一度交わした約束を違えるの?」
王族のくせに! 契約は書面に残している。契約違反を公にされて困るのはアレクセイよ。
「そんなつもりでは……ただロレーヌががっかりすると思うと居たたまれなくて」
「それなら最初から一瓶でと言えばよかったのよ」
「マルティナはそれでも引き受けてくれたのか?」
「断るに決まっているでしょう!」
「……」
アレクセイは「そうだと思った」と肩を落とした。そんな顔をしても絆されないわよ。
すると急に侍女が入室してきた。アレクセイとわたくしに頭を下げるとアレクセイに耳打ちをした。緊急の用事かしら? 侍女はすぐに部屋の隅に下がった。アレクセイが戸惑いを浮かべながらわたくしを見る。
「どうしたの?」
「ロレーヌが?」
「ロレーヌ様が?」
「いや……マルティナに挨拶をしたいと言っているらしい」
わたくしは大きく頷いた。
「あら。ちょうどいいわ。わたくしもロレーヌ様に挨拶したいと思っていたの。何、その顔。アレクセイはわたくしがロレーヌ様に挨拶をすると困ることでもあるの?」
アレクセイの目が泳いでいる。
「ロレーヌは今日マルティナが登城していることを知らないはずなのだが……。事件のことも言っていないし……」
事件を秘密にした意味が分からない。この事件は令嬢たちの醜聞にならないようにとの配慮で公にはされていないが、王家主導で解決を目指していた。当然事件についてはロレーヌ様も知っていると思っていたのに。ロレーヌ様が事件そのものを知らないとしたら、わたくしがアレクセイと会っている理由も知らないはずだ。
「はっ? こんな大切なこと、きちんと話さないとダメでしょう? 知らないのなら密会だと思われちゃう。なおさら誤解を解くためにご挨拶をするわ」
わたくしは潔白! ロレーヌ様は誤解をしたままわたくしに会おうとしている。それにロレーヌ様に仕える使用人たちも誤解していたと思い当たる。城に着いてからここに案内されるまでの侍従や侍女の態度が冷ややかだったのだ。気のせいかもと思ったがきっとわたくしをロレーヌ様の敵認定していたのだ。
この部屋に来るまでに随分遠回りさせるなと思ったのよね。通りすがりの侍女もわたくしを見ながらひそひそ言っていたし。王城で働く使用人にしてはマナーが悪いなと感じたがロレーヌ様を慮った上での行動だろう。でもそれって逆に主としてのロレーヌ様を下げてしまうことになる。わかっているのかしら?
たぶん使用人たちはわたくしが辺境の田舎者だから言い返せないと侮っている。言わなかったのは面倒くさいだけ。もちろんそんな地味な嫌がらせ程度ではわたくしにダメージを与えることはできない。表向きわたくしは病弱な令嬢ということになっているから、遠回りさせればいい気味だと思ったのだろう。残念ながら普段から体力づくりのために走り込みをしているのでこの程度の遠回りは散歩にもならない。それに陰口は聞こえないほど小さな声だったのでどうでもいい。聞こえないイコール言われていない、なのよ。
小さく溜息を吐く。使用人たちが過剰に反応するにはきっと理由がある。昨夜の夜会の様子でだいたいのところは想像できる。貴族たちはロレーヌ様を軽んじている。わたくしを応援する言葉を発する貴族が多かった。面白がっているのだ。愚かしいと思う。
国を支えるダヴィット公爵家を実家に持つ王太子妃に対し、尊敬の念がなさすぎる。あれは軽口で許される範囲を超えていた。
わたくしは呆れながらアレクセイをじっと睨むとバツが悪そうにふいっと目を逸らす。あなたがしっかりしないからロレーヌ様が侮られるのよ。本当にぼんくらね! 愛する女性はしっかり守りなさい。
アレクセイは諦めたように一つ息をつくと侍女に視線を送り頷いた。侍女が下がるとしばらくしてロレーヌ様が入室してきた。
ロレーヌ様はきっちりと髪を結いあげ一分の隙もないほど美しく装っている。凛とした姿が素敵ねえと呑気に構えていたのだが、ロレーヌ様はわたくしの前に立つと挑むような眼差しを向けてきた。そう、まるで親の仇を見る目だった。
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