続・君につづく道

第24部 泣き虫なデザート

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俺は、夜中に何度か目を覚ましたが、体が痛くて意識もボーッとしていた。

ふと、右手が固定されている気がした。

顔を傾けて見てみると、誰かの頭が見えた。長い髪？うつ伏せで、誰か寝てる？誰かが、手を握っている。

いや、誰か、なんて…。

この匂い。

この髪。

この手の温もりは…一人しかいない。

お前だよな。

雪子……。


本当は、余裕なんかない。雪子を誰かに取られるかもしれないなんて、思いたくないけど、滋がチラつくとやっぱり怖くなる。あいつ、カッコいいんだ。萌梨の時もそうだった。突然現れて、まっすぐすぎる性格で萌梨を変えた…。

だから雪子も、もしかしたら…。

そんな不安は、心の隅に隠しておこう。それでも、信じてる。信じたいんだ。

俺はそう思うと、また目を閉じて眠りについた。

雪子。そばにいてくれるか？

いつも、こんな風に…。

いつも、そばに…。


『早く良くなってね。今度会うときは、また元気な姿、みせて。さっきみたいなかっこいいとこ、もっと見せて。大好き。理、大好き…！』


夢かな？雪子の声が、聞こえてるような気がした。繋いだ手をギュッと握ると、その小さな手も静かに握り返してくれる。


いい夢だ。


こんな夢なら、ずっと見ていたい…。