続・君につづく道

びぅむ

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第19部 真夏の北国 ③

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「大丈夫か?雪子」

シートベルトを締めながら理が言うと、私は大きく頷いて私もシートベルトを引き出した。

「うん。なんてことないわ。ちょっと釘刺したとこ」

軽くだけどね。

「さすが、俺の雪子だな」

「え?」

私は理を見つめると、少しドキッとした。すると、理はせっかく締めたシートベルトをカチリと外して、身を乗り出してきた。

「やっぱ、もう一回だけ、舐めさせて」

「おさ…」

私の言葉も聞く耳持たず、理の唇は私の唇を塞いだ。そして、舌が出てきて、言った通り、私の唇を舌でなぞってきた。

こんなやらしいキスをしてくる理が、やっぱり好き。

辛いことばかりで耐えられなかったけど、理のそばにいたら全てただの虚しい出来事だったと気が付いた。どうでもいいことだったんだ。なんてことない。あんなの、なんてことないの。多分理がそばにいたなら、耐えられたこと。私は、こんなに弱い女になってたのね。情けないな。

それでも、いいんだ。

理のそばにいると、私はいつもの私に戻れるの。理はいつも私とチューをして、チャージするって言うけれど、私の方もだよ。

私も、理と会って、チューして、舐められると、それだけでチャージされるの。

それだけ、恋愛の力って、大きいのね。
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