続・君につづく道

第16部 合コン大作戦 後編

13

「セフレ？馬鹿じゃないの？本気じゃないなら、近寄らないで。本気なら、私が受けて立つわ…。誰にも、渡さないんだから…」

「えっ」

女は目を丸くして雪子を見ると、雪子はフラッと歩いて洋式トイレのドアを開けた。

「…あれ？」

女は首を傾げて、とりあえずトイレを出て個室に戻っていった。

まさか？もしかして？いや、ないか。…ちょっと、釣り合わないもんね。



＊

そうして、合コンは2時間ほどでお開きとなった。終わる頃には、邑田はすでに廃人となってしまった。

あぁ、ここにもまた、雪子の酒の餌食になった人物が…。

雪子は結局3本ボトルを開けたが、見た目はいつもと同じ冷静な表情だ。邑田ともう一人の男は、テーブルに顔をくっつけてうな垂れている。ワインはほとんど雪子が飲んだ。他の奴らは途中で水を飲んだり、軽めのお酒にしたり、逃げと守りに入ったが、雪子はブレずにワインを飲み干してしまった。感心するよ。俺は頬杖をついて、そんな雪子を見守っていた。みんなが帰ろうと立ち上がっていくと、千春さんはとっとと若い男と消えてしまった。

「坂井さん。番号交換しましょうよ」

「今度2人で会いませんか？」