続・君につづく道

びぅむ

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第1部 デートの主導権は譲らない

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朝食を食べ終わって、私は坂井さんの家のキッチンで食器を洗っていた。坂井さんはソファで横になっている。洗濯物も干したし、今日はいい天気だから、早く乾きそうだ。

デート、してみたいなぁ。

私はお皿を洗いながら、そんなことを考えていた。坂井さんとはまだデート、したことないのに。

そう思っていると、ふと坂井さんは上半身起き上がり、ソファの背もたれに肘をかけて私を見た。

「雪子」

「え?なに?」

私は蛇口の水を止めて、シンクの下に掛けているタオルで手を拭いて振り向いた。坂井さんは私を見て、ちょっと目を泳がせている。

「俺んち用のパジャマとか部屋着、いるなら、買いに行くか?」

「え?!」

「いや、俺の服とか着てるとこも可愛いけどさ…。欲しいかなーとか」

「欲しい!買い物したい!一緒に!!」

私は思わず坂井さんに駆け寄って飛びつくと、坂井さんはなんだか少し驚いている。

「え?そんなに嬉しい?」

「嬉しい!」

「そんなに俺の服、臭いか?」

そーじゃないってば。

とにかく一緒に出かけられることが嬉しい。

だって、デートよ!

待ち合わせはないけど、出かけられる!やっぱり女子は、デートしたいもんよ。私も、そこら辺の普通の女子と同じ感性持ってたのね。うん。
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