20 / 21
番外編2 閨講義と猥談と
第六話 結局はコミュニケ-ション
しおりを挟む
「あのさ、閨講義なんてのは、俺達が初夜に失敗しないようにあるものなの。だから決まった進め方だとか教え方なんつーものはねーんだよ。わかる?」
「そう……なんですね」
「おう。だからさ、バルが初夜に臨むにあたって不安な点やら知りてえことがあるんなら、それを講師に聞けばいいだけだし、逆にしたくねーこと……ここは見たくねえだとか触りたくねえとか、そういうのだって伝えてやりゃーいい。ただそれだけなんだよ」
バルドゥールはコーエンの言葉に霧が晴れた気がした。
なんだ。そんな単純なことだったのか。
みるみる顔色の明るくなるバルドゥールにコーエンは苦笑する。
「バルは逃げ回ってるけどさ、閨の講師も人間で一人の女性なわけ。仕事で来てくれてるけど、バルのその態度はどうかなーって思うわ。ちゃんとバルの気持ちとか意見を伝えとけよ? コミュニケーション大事! セックスって結局コミュニケーションだからな!」
「……コーエン。お前たまにはマトモなことも言えるのではないか」
「はぁあああああああああ? 俺、いつもマトモなこと言ってんだけどね?!」
心底驚いた、といったように目を見開くリヒャードに、照れ隠しで突っかかっていくコーエン。
エーベルはニヤニヤと二人を見守っている。
バルドゥールはこれまで見たことのなかった兄王子姉王女の姿を目の当たりにしていた。
三人の兄姉は、バルドゥールの前ではいつもバルドゥールを教え導く存在として、遥か彼方を歩いているような存在だった。
気さくでバルドゥールを何かと気にかけてくれる兄王子姉王女。その彼等が屈託なく、年相応の、いやそれ以上に無邪気な姿を見せている。
よしよし、とコーエンの頭を撫でてくるエーベルと、そのエーベルを真似てワシャワシャと髪を乱し、まるで犬にするようにコーエンの頭を撫でくりまわすリヒャード。
コーエンは「こらっ! バルの中で俺の威厳がなくなるっ! バルがいないところでやって!」と、拒否なのか要望なのかよくわからないことを口にする。
バルドゥールは思わず笑ってしまった。
コーエンはニヤリ、とするとバルドゥールに向き直る。
「ちなみに俺は、どこからどう触ったら気分が盛り上がんのか、どこをどう触られたら気分が盛り下がんのか、みてえなことを聞いた。まあこう、準備の出来た状態ってやつを教えてもらったよ」
ここまで明け透けに、しかし丁寧に自身の経験を示す兄コーエンにバルドゥールは驚いた。
これまで軽薄でありながらも茶化すような言葉ばかりだったのに、親身になって相談にのってくれている。しかも閨の話など、ふざけているのか、と怒鳴られても仕方がないものなのに。
コーエンは顎をしゃくってリヒャードに促す。リヒャードは諦めたように嘆息した。
「……私もコーエンとほぼ同じだ。とはいえ着衣を乱していない」
ということは。
「なんだ。二人とも最後までしなかったってことか」
あっけらかん、と口にするエーベルにリヒャードが頭を抱えた。
「……私は妹の前で何を口にしているのか……」
苦悶するリヒャードの肩をぽんぽん、と叩き、エーベルはケラケラと笑った。
こういうところは双子の弟コーエンによく似ている。
「いいじゃん、いいじゃん。そーいう話、女側は滅多に聞けないからね。すっごく為になったよ! ていうか、二人とも真面目! わかってたけど、あたしの兄弟は皆いい男だねえ」
嬉しそうに笑うエーベルに、リヒャードとコーエンは二人揃って眉尻を下げた。
「……少なくとも私は、お前にこんな話を聞かせたくはなかったのだが……」
「エーベルは俺達見てるから、他の男に向ける目がなー。あちらの王子さんとうまくやってけるの?」
エーベルはニヤリと笑った。
「だいじょーぶ。あの子はお兄様に憧れてるからね。『リヒャードお兄様がこう仰っていました』って言えば一発だから!」
コーエンが「俺じゃないんだ?」と片方の眉をあげて首を傾げる。
「まあねぇ。コーエンは誤解されやすいからさ」
エーベルがコーエンの肩に腕を回すと、コーエンはニヤリと笑った。
「それもそーか。んでもヘクセとエーベルが味方になってくれんなら、なんでもいーや」
「……私もいる」
ぶすっと答えるリヒャードに、エーベルとコーエンが揃って目を向け、きょとん、と目を丸くする。
そうして見ると、エーベルとコーエンが今のような体格差のなかった幼少期、よく似た双子で常に二人で悪戯して回っていたことをリヒャードは思い出す。
リヒャードは双子の悪戯の一番の被害者だった。
双子は同時にニヤリと口の端を歪める。こんな表情までそっくりだ。
「うんうん。お兄様、頼りにしてるよ!」
「兄貴にはこれからも負んぶに抱っこで全力で寄っかかってくつもりだから! よろしこー」
「それはやめろ」
嫌そうに顔を顰めるリヒャードに、けらけらと笑う双子。
またもや蚊帳の外になってしまったバルドゥールだったが、兄王子姉王女の優しさに改めて触れ、胸はぽかぽかと温かく、自然と微笑んでいた。
そんなバルドゥールにエーベルが振り返る。
「バル。あのさ。アーニャちゃんがどうかはわかんないけどさ。こうやって真剣に考えてくれるってことが女の身としては何より嬉しいんじゃないかなって思うんだ」
「まーなー。って言っても、気持ちよくなりたいだけで、誠意なんつーもんはどーでもいい、相性が良くてうまい男がいいって女もいるにはいるけどなー」
コーエンがまた恐ろしい爆弾発言を落としてくる。バルドゥールは凍り付く。
いやまさか。アンナがそういう女性だとは思わないが……。
エーベルはコーエンの肩に回していた腕を外してポカリとコーエンの頭を殴った。
「イテッ」
「余計なこと言うんじゃないっ」
コーエンを睨みつけると、しかしエーベルはバルドゥールにも厳しい眼差しを向ける。
「アーニャちゃんがそういうタイプなのかどうかはバルが一番よく知ってるんじゃないの? さっきお兄様とコーエンが言ってたのは、そういうことも含めて、だよ。バルが一人で勝手に思い込んで自己完結してるってやつ。相手ありきのことは、ちゃんと相手の意思を確認して、バルの気持ちも伝えて。そうやって交流をもって二人で関係を築いていきなさい。妙な想像駆け巡らせて一人で怖がってちゃダメ。
「バルだけじゃない。アーニャちゃんだってバルに不安になることもある。ちゃんと気持ちを伝えていかなきゃ」
目尻を吊り上げて諭すエーベルに、バルドゥールは神妙な面持ちで頷く。
エーベルはやれやれ、というように肩を竦め、眉尻を下げた。その表情は可愛い弟王子への慈愛と労りが隠しきれない。
「閨の話なんか、そりゃあ婚姻前のアーニャちゃんに、直接聞けることじゃないけどさ。でもバルがアーニャちゃんと会って話をする中で、わかることは沢山あるでしょ? ちゃんと目の前の相手をよく見ること!」
そしてエーベルはやや薄い、だが赤く魅惑的な唇に人差し指を一本当て「シイーっ」と、ここからは内緒話だと示す。
「ちなみに貴族女子に施される房中術指南は、家々でほんっと違うからね。男をその気にさせる手練手管をみっちり身に着ける家もあれば、殿方にお任せしなさい、で終わる家もある。ちなみにあたしは後者だったけど、まあコーエンとヘクセが散々わめいてくれたからね……」
そう言うと、エーベルは遠い目をして口元を微かに歪めた。
「そう……なんですね」
「おう。だからさ、バルが初夜に臨むにあたって不安な点やら知りてえことがあるんなら、それを講師に聞けばいいだけだし、逆にしたくねーこと……ここは見たくねえだとか触りたくねえとか、そういうのだって伝えてやりゃーいい。ただそれだけなんだよ」
バルドゥールはコーエンの言葉に霧が晴れた気がした。
なんだ。そんな単純なことだったのか。
みるみる顔色の明るくなるバルドゥールにコーエンは苦笑する。
「バルは逃げ回ってるけどさ、閨の講師も人間で一人の女性なわけ。仕事で来てくれてるけど、バルのその態度はどうかなーって思うわ。ちゃんとバルの気持ちとか意見を伝えとけよ? コミュニケーション大事! セックスって結局コミュニケーションだからな!」
「……コーエン。お前たまにはマトモなことも言えるのではないか」
「はぁあああああああああ? 俺、いつもマトモなこと言ってんだけどね?!」
心底驚いた、といったように目を見開くリヒャードに、照れ隠しで突っかかっていくコーエン。
エーベルはニヤニヤと二人を見守っている。
バルドゥールはこれまで見たことのなかった兄王子姉王女の姿を目の当たりにしていた。
三人の兄姉は、バルドゥールの前ではいつもバルドゥールを教え導く存在として、遥か彼方を歩いているような存在だった。
気さくでバルドゥールを何かと気にかけてくれる兄王子姉王女。その彼等が屈託なく、年相応の、いやそれ以上に無邪気な姿を見せている。
よしよし、とコーエンの頭を撫でてくるエーベルと、そのエーベルを真似てワシャワシャと髪を乱し、まるで犬にするようにコーエンの頭を撫でくりまわすリヒャード。
コーエンは「こらっ! バルの中で俺の威厳がなくなるっ! バルがいないところでやって!」と、拒否なのか要望なのかよくわからないことを口にする。
バルドゥールは思わず笑ってしまった。
コーエンはニヤリ、とするとバルドゥールに向き直る。
「ちなみに俺は、どこからどう触ったら気分が盛り上がんのか、どこをどう触られたら気分が盛り下がんのか、みてえなことを聞いた。まあこう、準備の出来た状態ってやつを教えてもらったよ」
ここまで明け透けに、しかし丁寧に自身の経験を示す兄コーエンにバルドゥールは驚いた。
これまで軽薄でありながらも茶化すような言葉ばかりだったのに、親身になって相談にのってくれている。しかも閨の話など、ふざけているのか、と怒鳴られても仕方がないものなのに。
コーエンは顎をしゃくってリヒャードに促す。リヒャードは諦めたように嘆息した。
「……私もコーエンとほぼ同じだ。とはいえ着衣を乱していない」
ということは。
「なんだ。二人とも最後までしなかったってことか」
あっけらかん、と口にするエーベルにリヒャードが頭を抱えた。
「……私は妹の前で何を口にしているのか……」
苦悶するリヒャードの肩をぽんぽん、と叩き、エーベルはケラケラと笑った。
こういうところは双子の弟コーエンによく似ている。
「いいじゃん、いいじゃん。そーいう話、女側は滅多に聞けないからね。すっごく為になったよ! ていうか、二人とも真面目! わかってたけど、あたしの兄弟は皆いい男だねえ」
嬉しそうに笑うエーベルに、リヒャードとコーエンは二人揃って眉尻を下げた。
「……少なくとも私は、お前にこんな話を聞かせたくはなかったのだが……」
「エーベルは俺達見てるから、他の男に向ける目がなー。あちらの王子さんとうまくやってけるの?」
エーベルはニヤリと笑った。
「だいじょーぶ。あの子はお兄様に憧れてるからね。『リヒャードお兄様がこう仰っていました』って言えば一発だから!」
コーエンが「俺じゃないんだ?」と片方の眉をあげて首を傾げる。
「まあねぇ。コーエンは誤解されやすいからさ」
エーベルがコーエンの肩に腕を回すと、コーエンはニヤリと笑った。
「それもそーか。んでもヘクセとエーベルが味方になってくれんなら、なんでもいーや」
「……私もいる」
ぶすっと答えるリヒャードに、エーベルとコーエンが揃って目を向け、きょとん、と目を丸くする。
そうして見ると、エーベルとコーエンが今のような体格差のなかった幼少期、よく似た双子で常に二人で悪戯して回っていたことをリヒャードは思い出す。
リヒャードは双子の悪戯の一番の被害者だった。
双子は同時にニヤリと口の端を歪める。こんな表情までそっくりだ。
「うんうん。お兄様、頼りにしてるよ!」
「兄貴にはこれからも負んぶに抱っこで全力で寄っかかってくつもりだから! よろしこー」
「それはやめろ」
嫌そうに顔を顰めるリヒャードに、けらけらと笑う双子。
またもや蚊帳の外になってしまったバルドゥールだったが、兄王子姉王女の優しさに改めて触れ、胸はぽかぽかと温かく、自然と微笑んでいた。
そんなバルドゥールにエーベルが振り返る。
「バル。あのさ。アーニャちゃんがどうかはわかんないけどさ。こうやって真剣に考えてくれるってことが女の身としては何より嬉しいんじゃないかなって思うんだ」
「まーなー。って言っても、気持ちよくなりたいだけで、誠意なんつーもんはどーでもいい、相性が良くてうまい男がいいって女もいるにはいるけどなー」
コーエンがまた恐ろしい爆弾発言を落としてくる。バルドゥールは凍り付く。
いやまさか。アンナがそういう女性だとは思わないが……。
エーベルはコーエンの肩に回していた腕を外してポカリとコーエンの頭を殴った。
「イテッ」
「余計なこと言うんじゃないっ」
コーエンを睨みつけると、しかしエーベルはバルドゥールにも厳しい眼差しを向ける。
「アーニャちゃんがそういうタイプなのかどうかはバルが一番よく知ってるんじゃないの? さっきお兄様とコーエンが言ってたのは、そういうことも含めて、だよ。バルが一人で勝手に思い込んで自己完結してるってやつ。相手ありきのことは、ちゃんと相手の意思を確認して、バルの気持ちも伝えて。そうやって交流をもって二人で関係を築いていきなさい。妙な想像駆け巡らせて一人で怖がってちゃダメ。
「バルだけじゃない。アーニャちゃんだってバルに不安になることもある。ちゃんと気持ちを伝えていかなきゃ」
目尻を吊り上げて諭すエーベルに、バルドゥールは神妙な面持ちで頷く。
エーベルはやれやれ、というように肩を竦め、眉尻を下げた。その表情は可愛い弟王子への慈愛と労りが隠しきれない。
「閨の話なんか、そりゃあ婚姻前のアーニャちゃんに、直接聞けることじゃないけどさ。でもバルがアーニャちゃんと会って話をする中で、わかることは沢山あるでしょ? ちゃんと目の前の相手をよく見ること!」
そしてエーベルはやや薄い、だが赤く魅惑的な唇に人差し指を一本当て「シイーっ」と、ここからは内緒話だと示す。
「ちなみに貴族女子に施される房中術指南は、家々でほんっと違うからね。男をその気にさせる手練手管をみっちり身に着ける家もあれば、殿方にお任せしなさい、で終わる家もある。ちなみにあたしは後者だったけど、まあコーエンとヘクセが散々わめいてくれたからね……」
そう言うと、エーベルは遠い目をして口元を微かに歪めた。
0
お気に入りに追加
128
あなたにおすすめの小説
ドリンクバーさえあれば、私たちは無限に語れるのです。
藍沢咲良
恋愛
同じ中学校だった澄麗、英、碧、梨愛はあることがきっかけで再会し、定期的に集まって近況報告をしている。
集まるときには常にドリンクバーがある。飲み物とつまむ物さえあれば、私達は無限に語り合える。
器用に見えて器用じゃない、仕事や恋愛に人付き合いに苦労する私達。
転んでも擦りむいても前を向いて歩けるのは、この時間があるから。
〜main cast〜
・如月 澄麗(Kisaragi Sumire) 表紙右から二番目 age.26
・山吹 英(Yamabuki Hana) 表紙左から二番目 age.26
・葉月 碧(Haduki Midori) 表紙一番右 age.26
・早乙女 梨愛(Saotome Ria) 表紙一番左 age.26
※作中の地名、団体名は架空のものです。
※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載しています。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
パワハラ女上司からのラッキースケベが止まらない
セカイ
ライト文芸
新入社員の『俺』草野新一は入社して半年以上の間、上司である椿原麗香からの執拗なパワハラに苦しめられていた。
しかしそんな屈辱的な時間の中で毎回発生するラッキースケベな展開が、パワハラによる苦しみを相殺させている。
高身長でスタイルのいい超美人。おまけにすごく巨乳。性格以外は最高に魅力的な美人上司が、パワハラ中に引き起こす無自覚ラッキースケベの数々。
パワハラはしんどくて嫌だけれど、ムフフが美味しすぎて堪らない。そんな彼の日常の中のとある日の物語。
※他サイト(小説家になろう・カクヨム・ノベルアッププラス)でも掲載。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
無彩色なキミに恋をして。
氷萌
恋愛
『お嬢様
私に何なりと御用命ください』
紺色のスーツを身に纏い
眉目秀麗で優しい笑顔を持ち合わせる彼は
日本有するハイジュエリーブランド
“Ripple crown”の代表取締役社長兼CEOであり
わたしの父の秘書・執事でもある。
真白 燈冴(28歳)
Togo Masiro
実は彼
仕事じゃ誰にでも優しく
澄んだ白い心を持つ王子のようなのに…
『何をご冗談を。
笑わせないでください。
俺が想っているのは緋奈星さま、貴女ただ1人。
なんなら、お望みとあれば
この気持ちをその体に刻んでも?』
漣 緋奈星(21歳)
Hinase Sazanami
わたしに向ける黒い笑顔は
なぜか“男”だ。
【書籍化により12/31で引き下げ】千年前の恋を忘れずにいたら、高貴な御曹司の最愛になりました。
汐埼ゆたか
恋愛
書籍化により【2024/12/31】いっぱいで引き下げさせていただきます。
詳しくは近況ボードに書きましたのでご一読いただけたら幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
美緒は生まれてから二十六年間誰もすきになったことがない。
その事情を話し『友人としてなら』と同僚男性と食事に行ったが、関係を迫られる。
あやうく部屋に連れ込まれかけたところに現れたのは――。
「僕と恋をしてみないか」
「きっと君は僕をすきになる」
「君が欲しい」
――恋は嫌。
あんな思いはもうたくさんなの。
・*:.。 。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。. 。.:*・゚✽.。.
旧財閥系東雲家 御曹司『ECアーバン開発』社長
東雲 智景(しののめ ちかげ)33歳
×
東雲商事子会社『フォーミー』総務課
滝川 美緒(たきがわ みお)26歳
・*:.。 。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。. 。.:*・゚✽.。.
「やっと捕まえた。もう二度と手放さない」
※他サイトでも公開中
転生公爵令嬢が、親友と姉妹になろうと頑張った結果
国湖奈津
恋愛
日本の女子高生だった前世を持つ公爵家の娘エミリアは、ある日父に結婚相手を告げられた。
それはこの国の王太子であるヴィンセント。
結婚は決まっているのではなく、エミリアがヴィンセントをその気にさせる必要があるらしい。
しかしヴィンセントは親友ルイーザの想い人である。
いくら王族は重婚が認められているとはいえ、親友と夫を共有したくないエミリアは、ヴィンセントとの結婚を回避しようとする。
ところがルイーザは、エミリアと竿姉妹になれるのを楽しみにしているらしい。
ルイーザの後押しもあって奮闘するエミリアだが、初恋のアレックスにときめく心も抑えられなくて…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる