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86話 別れ
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「カロス……?」
俺は震える声で、そう発していた。
目の前にいるのはカロスだ。
それは間違いない。
でも、なぜか口からそうこぼれ落ちてしまった。
ただ毛の色が変わっただけだ。
何も問題はない。
カロスはカロスなのだから。
そう考える俺は、胸騒ぎがしていた。
考えたくもないこと。
それは、死――
「リウス様! お怪我はございま――怪我だらけではないですか!」
カロスが駆け寄って来ながらかけられた声に、ボーッとしていた脳が覚醒する。
ほらみろ。
俺は考え過ぎだ。
いつものカロスじゃないか。
「このくらいの傷はどうってことない。それよりカロスだ。その毛の色どうした?」
俺が質問をした直後、カロスは駆け寄ってくるのをやめて足を止めた。
どうして。
どうして足を止める?
別に、ただ黒くなってしまったのです、って言ってくれればいいじゃないか。
「この毛はですね……その……」
俺はカロスの後ろに視線を向けると、ミルマは下を向き、姉らしき人物はカロスをじっと見ている。
ゼーラは、いつものように手を後ろで組んで立っている。
しかし、顔は笑っていない。
いつもとは違う、真剣な眼差しだった。
「くそぉ……」
金髪の髪を伸ばす女は、泣いていた。
下を向いて、歯を食いしばり、拳を握って。
「どうしたんだよ? 勝ったんだろ? なのに、こんな暗い雰囲気で。負けたみたいじゃないか」
あれ?
俺なんでこんなこと言っているんだ?
何でこんなに明るく、振る舞ってんだ?
「やっぱり勝ったんだからさ。もっと明るく――」
「リウス様」
カロスの真剣な声に、俺の偽りの明るい声は遮られた。
カロスは赤色の瞳で俺を見つめていた。
その瞳は、さっきあった戸惑いがなくなり、真剣そのものだった。
カロスの目、赤色じゃん……。
色変わってるの気付かなかった。……。
俺、しっかりカロスの顔見てなかったんだな……。
「我は悲しかったのです。我を育ててくれた王が殺されて、一体我は何のために生きていればいいのか、分からなくなりました」
カロスは少し俯き気味に喋り出した。
しかし、すぐに顔を上げた。
「しかし、我はリウス様に会う事ができたのです。腹が減っていた我に、食事を与えてくださいました。共に森に入り、出会いは最悪でしたが、フェイにも出会うことができた。少しの間でしたが、我は幸せでした」
そうだ、俺も幸せだった。
だから、これからもずっと幸せに――。
「我は死にます。この命で、守りたい者を守る事ができてよかっ……た……」
そう言って、カロスは後ろを振り返った。
直後、俺の視界にいたカロスは、ぐらっとよろけて、地面に倒れ込んだ。
「カロス!」
俺はいつの間にか名前を叫んで、カロスに駆け寄っていた。
いやだ。
いやだよ……!
もう誰も死なせないって決めたのに……!
結局俺はまた! 自分の力不足で助けられないのかよ!
「絶対俺が死なせない!」
死なせてたまるか。
死なせるもんか。
もうこれ以上……大切な命が消えるには見たくない!
俺はカロスの頭に両手を当てて、魔獣の力を使って回復を試みる。
大丈夫……絶対大丈夫だ……!
この力があれば、カロスを助けられる!
俺の顔には笑みが浮かんでいた。
自分を安心させるためのものなのか、それ以外か、俺にも分からなかった。
「おやめ下さい……。我は……助かりませんか――」
「俺が絶対助ける! だから諦めるな!」
俺の両手が白く光り輝き、カロスも包み込んでいく。
だが、カロスの調子が戻るどころか、次第に体の大きさは小さくなっていった。
今の大きさは、俺とカロスが始めて出会った頃と同じ大きさだ。
「我は助かりません……。でも……この命を……仲間のために使うことが出来て……よかった……」
ここはどこだろうか。
暗くて何も見えない。
さっきまで、リウス様が近くにいたのに。
ああ、我は死んでしまったのか。
しかし、カロスは気付いた。
まだ、自分の頭の部分に温もりがあることを。
まだ我は死んでいないのだな。
リウス様が我を助けようとして下さっている。
だが、我はもうどうしようもないのです。
この命が、元に戻る事はもうないのだから。
「カロス様……我はもう――」
暗闇の空間で上を見上げていると、急に頭を触られた感覚があり、後ろを振り向いた。
カロスにとってその感覚は、リウスとは別物で、懐かしいものでもあった。
「なぜ……王が……」
振り向いたその先には、もうすでにこの世界から旅立った、前魔獣の王がそこにいた。
「お久しぶりです。今では、カロスと呼ばれているようですね」
「王……!」
カロス体はいつの間にか小さくなっていて、その体で魔獣の王に飛びつこうとして、立ち止まった。
「どうしたのですか?」
魔獣の王は首を傾げた。
「申し訳ございません……」
「……?」
今の自分には、王に近づいてはいけない。
王を守る事が出来なかった我は、近づいてはいけないのだ。
「我は王を守る事が出来なかった……。我が弱いせいで……あの場にいなかったせいで……今に我は、王に近づいてはいけないのです。我は……我は……」
カロスは俯く。
王を見る事が出来ない。
我は……我は……!
歯を食いしばっていたカロスの背後に、不意に温もりを感じた。
「あなたは頑張りました。もう、十分です」
魔獣の王は、背後からカロスに抱きつき、耳元でそう言った。
「ですが我は……!」
「あなたは悪くないのです。私が死んだのは、私のせい。あなたに責任を感じて欲しくないのです」
優しい温もりと、優しい声がカロスを包み込んでいく。
それと同時に、昔のことを思い出していった。
我は、王に抱きしめて貰うのが好きだった……。
我は、王を愛している。
「我は……もう時期死にます。ですが……こんなやり方で良かったのでしょうか……?」
我はこのやり方で正解なのか分からない。
リウス様に良かったと言ったが、本当に良かったのかどうか、わからない。
「私も何が正解なのか分かりません。ですが、あなたが救った命が実際にあることだけは分かります。私がただ言えるのは、よく頑張りましたね」
カロスの目から、自然と涙がこぼれ落ちた。
我はずっと幸せだった。
今も、昔も。
リウス様……お元気で……。
「カロス……? カロス!」
俺の手から感じていた温もりはいつしか消え、冷たくなっていった。
「嘘だろ……カロス……。まだ、カロスとしたいこと沢山あるんだ。だからさ、目を覚ましてくれよ……カロス……」
「カロス、死ぬには早すぎじゃないかぁ……? まだ、私が生きているのに、お前が死んでどうする……」
金髪の女は、カロスに近寄ると笑って涙を流した。
「どうしようもないやつだなぁ……。お前は……。していた約束、沢山あるのに……私1人じゃ守れないではないか……」
金の瞳から流れる涙は、頬を伝ってカロスに落ちていった。
俺は震える声で、そう発していた。
目の前にいるのはカロスだ。
それは間違いない。
でも、なぜか口からそうこぼれ落ちてしまった。
ただ毛の色が変わっただけだ。
何も問題はない。
カロスはカロスなのだから。
そう考える俺は、胸騒ぎがしていた。
考えたくもないこと。
それは、死――
「リウス様! お怪我はございま――怪我だらけではないですか!」
カロスが駆け寄って来ながらかけられた声に、ボーッとしていた脳が覚醒する。
ほらみろ。
俺は考え過ぎだ。
いつものカロスじゃないか。
「このくらいの傷はどうってことない。それよりカロスだ。その毛の色どうした?」
俺が質問をした直後、カロスは駆け寄ってくるのをやめて足を止めた。
どうして。
どうして足を止める?
別に、ただ黒くなってしまったのです、って言ってくれればいいじゃないか。
「この毛はですね……その……」
俺はカロスの後ろに視線を向けると、ミルマは下を向き、姉らしき人物はカロスをじっと見ている。
ゼーラは、いつものように手を後ろで組んで立っている。
しかし、顔は笑っていない。
いつもとは違う、真剣な眼差しだった。
「くそぉ……」
金髪の髪を伸ばす女は、泣いていた。
下を向いて、歯を食いしばり、拳を握って。
「どうしたんだよ? 勝ったんだろ? なのに、こんな暗い雰囲気で。負けたみたいじゃないか」
あれ?
俺なんでこんなこと言っているんだ?
何でこんなに明るく、振る舞ってんだ?
「やっぱり勝ったんだからさ。もっと明るく――」
「リウス様」
カロスの真剣な声に、俺の偽りの明るい声は遮られた。
カロスは赤色の瞳で俺を見つめていた。
その瞳は、さっきあった戸惑いがなくなり、真剣そのものだった。
カロスの目、赤色じゃん……。
色変わってるの気付かなかった。……。
俺、しっかりカロスの顔見てなかったんだな……。
「我は悲しかったのです。我を育ててくれた王が殺されて、一体我は何のために生きていればいいのか、分からなくなりました」
カロスは少し俯き気味に喋り出した。
しかし、すぐに顔を上げた。
「しかし、我はリウス様に会う事ができたのです。腹が減っていた我に、食事を与えてくださいました。共に森に入り、出会いは最悪でしたが、フェイにも出会うことができた。少しの間でしたが、我は幸せでした」
そうだ、俺も幸せだった。
だから、これからもずっと幸せに――。
「我は死にます。この命で、守りたい者を守る事ができてよかっ……た……」
そう言って、カロスは後ろを振り返った。
直後、俺の視界にいたカロスは、ぐらっとよろけて、地面に倒れ込んだ。
「カロス!」
俺はいつの間にか名前を叫んで、カロスに駆け寄っていた。
いやだ。
いやだよ……!
もう誰も死なせないって決めたのに……!
結局俺はまた! 自分の力不足で助けられないのかよ!
「絶対俺が死なせない!」
死なせてたまるか。
死なせるもんか。
もうこれ以上……大切な命が消えるには見たくない!
俺はカロスの頭に両手を当てて、魔獣の力を使って回復を試みる。
大丈夫……絶対大丈夫だ……!
この力があれば、カロスを助けられる!
俺の顔には笑みが浮かんでいた。
自分を安心させるためのものなのか、それ以外か、俺にも分からなかった。
「おやめ下さい……。我は……助かりませんか――」
「俺が絶対助ける! だから諦めるな!」
俺の両手が白く光り輝き、カロスも包み込んでいく。
だが、カロスの調子が戻るどころか、次第に体の大きさは小さくなっていった。
今の大きさは、俺とカロスが始めて出会った頃と同じ大きさだ。
「我は助かりません……。でも……この命を……仲間のために使うことが出来て……よかった……」
ここはどこだろうか。
暗くて何も見えない。
さっきまで、リウス様が近くにいたのに。
ああ、我は死んでしまったのか。
しかし、カロスは気付いた。
まだ、自分の頭の部分に温もりがあることを。
まだ我は死んでいないのだな。
リウス様が我を助けようとして下さっている。
だが、我はもうどうしようもないのです。
この命が、元に戻る事はもうないのだから。
「カロス様……我はもう――」
暗闇の空間で上を見上げていると、急に頭を触られた感覚があり、後ろを振り向いた。
カロスにとってその感覚は、リウスとは別物で、懐かしいものでもあった。
「なぜ……王が……」
振り向いたその先には、もうすでにこの世界から旅立った、前魔獣の王がそこにいた。
「お久しぶりです。今では、カロスと呼ばれているようですね」
「王……!」
カロス体はいつの間にか小さくなっていて、その体で魔獣の王に飛びつこうとして、立ち止まった。
「どうしたのですか?」
魔獣の王は首を傾げた。
「申し訳ございません……」
「……?」
今の自分には、王に近づいてはいけない。
王を守る事が出来なかった我は、近づいてはいけないのだ。
「我は王を守る事が出来なかった……。我が弱いせいで……あの場にいなかったせいで……今に我は、王に近づいてはいけないのです。我は……我は……」
カロスは俯く。
王を見る事が出来ない。
我は……我は……!
歯を食いしばっていたカロスの背後に、不意に温もりを感じた。
「あなたは頑張りました。もう、十分です」
魔獣の王は、背後からカロスに抱きつき、耳元でそう言った。
「ですが我は……!」
「あなたは悪くないのです。私が死んだのは、私のせい。あなたに責任を感じて欲しくないのです」
優しい温もりと、優しい声がカロスを包み込んでいく。
それと同時に、昔のことを思い出していった。
我は、王に抱きしめて貰うのが好きだった……。
我は、王を愛している。
「我は……もう時期死にます。ですが……こんなやり方で良かったのでしょうか……?」
我はこのやり方で正解なのか分からない。
リウス様に良かったと言ったが、本当に良かったのかどうか、わからない。
「私も何が正解なのか分かりません。ですが、あなたが救った命が実際にあることだけは分かります。私がただ言えるのは、よく頑張りましたね」
カロスの目から、自然と涙がこぼれ落ちた。
我はずっと幸せだった。
今も、昔も。
リウス様……お元気で……。
「カロス……? カロス!」
俺の手から感じていた温もりはいつしか消え、冷たくなっていった。
「嘘だろ……カロス……。まだ、カロスとしたいこと沢山あるんだ。だからさ、目を覚ましてくれよ……カロス……」
「カロス、死ぬには早すぎじゃないかぁ……? まだ、私が生きているのに、お前が死んでどうする……」
金髪の女は、カロスに近寄ると笑って涙を流した。
「どうしようもないやつだなぁ……。お前は……。していた約束、沢山あるのに……私1人じゃ守れないではないか……」
金の瞳から流れる涙は、頬を伝ってカロスに落ちていった。
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