花宮くんは天使さま

おねむすぎるよ、花宮くん

兄さん

花宮くんside

ふわふわ...ほわほわ...

日向みたいないい香りがする

これはきっと兄さんの匂いなの
いつも抱き締めてくれる時にする匂い
まだ、ぼくは夢の中なのかなぁ？

いつも分からなくなるの

朝なのか夜なのか、何時なのか何月なのか、よく分からなくなる

ふわふわしてる感じが続いて、自分が起きているのかさえ分からなくなる

これは...ゆめかな

まだ眠いや...もう少し、もう少し

｢....り……どり……つどり｣

あれ？
誰かが呼んでる、低くて心地よい声で……
兄さんみたいな声だなぁ
そんな訳ないか、兄さん忙しいから僕の事なんか面倒みれないもんね

兄さんだったら……いいのに

｢つどり……集明！｣

これは、きっと

｢集明！起きろ！｣

兄さんだ
起きなきゃ、起きなきゃ
ふわふわの中から起き上がって謝らなきゃ

『言う事聞かない悪い子でごめんなさい』

って

そうしないと怒られちゃうから

起きなきゃ

｢ん、んぅ｣

｢集明、起きたか？｣

まだ、起きてないよ、起きれないよ

｢お菓子あるぞ？｣

おか...お菓子!!!!!

がばっ！！

｢はむっ｣( "´༥`"  )

苺の味がする～

｢おい、し｣

(((まぢ、天使!!!!!)))

あっ、謝らなきゃいけないんだった

｢兄さ、ごめ、なさい｣

ぼくがそう言うと皆？って顔になる

あれ？間違えた、かなぁ？

｢集明？どうした、なんで謝る？｣

｢？｣

なんでって……

｢おこら、ない？｣

また？って顔をする、どうしたのかなぁ

｢怒るってなんでだ？あ……あぁ、集明、俺は大丈夫だよ。安心しろ｣

あ……ぼく勘違いしてたみたい……
寝惚けて、お父さんと混ざってた
兄さんはそんなことしないのに

｢ごめ、なさ｣

不安になる、思い出したくない
息が詰まる

｢大丈夫、みんないるから｣

み、んな……

兄さんも一緒にいてくれてる
ねぇ、どうか捨てないで

兄さん