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第10章 セントラル魔法学院
第176話 理事長
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「国王陛下!至急お伝えしたいことがございます!」
「何だね、騒々しい」
「申し訳ございません。ただ可及的速やかに解決すべき問題の為、無礼を承知で参上致しました」
「まぁ、よい。申せ」
「ありがとうございます。それでは失礼して」
国王の側近は計3枚からなる報告書を取り出して、徐に読み始めた。
「今から約1週間前、我がカンパル王国にかの有名な冒険者のクラン"黒天の星"がやって来たそうです」
「誠か!?あの"邪神災害"を鎮めた英雄のクランじゃないか!」
「ええ。ですが、その際にとある問題が発生したらしいのです」
「問題?」
「はい。どうやら、彼らは総勢17名での入国を果たしたらしいのですが、その内のほとんどが人族以外だったようで……………そうなるとこの国の方針にやや支障をきたし、国民に良からぬ影響を及ぼす可能性があるかと」
「なんと!?……………ん?今、入国を果たしたと言わなかったか?」
「はい。門番の制止を気にも留めず、彼らは我が物顔で進んでいったそうです」
「キッチリ通しとるじゃないか!まぁ、我が物顔かどうかは人によって抱く印象が違うから、何とも言えんが」
「その後、国内を堂々と闊歩したそうですが、統一された装いの多種族の集団はここでは非常に珍しく、かなり目立っていたとのこと。国民達は彼らに対し侮蔑や嘲りの視線を送っていたらしく、彼らが見えなくなるまで不快な気分が治らない者もいたようです」
「だから、最初の部分は人によって感じ方が違うじゃろう。統一された装いか。確か、彼らは黒衣を纏っているそうじゃな。それにしても英雄の仲間とはいえ、他種族であれば、そのような状態になるのも致し方なかろう」
「これは余談ですが彼らが去った後、何故か気絶している者達があちこちで見つかったらしいです」
「それ、絶対に嫌な視線を送ってた者達じゃん。でもどうせ証拠は何もないんじゃろ?」
「よくお分かりになりましたね」
「話す内容の順番で察したわ。もし、証拠を突きつけ彼らを断罪しているのなら、そんな文章の構成にせんわ。大方、彼らを犯人にしたいが証拠が見つからず、その悔しさから一矢報いてやろうと余談なんぞを付け加えた者達がいるのだろう」
「目を覚ました者達は何も覚えていないそうです」
「だろうな。彼らほどの手練れなら、そんなヘマはせんはず。で?次はどこに向かっていったんだ?」
「冒険者ギルドだそうです」
「こりゃまた、トラブルの匂いがプンプンするな」
「ギルドに入った彼らは受付へ一直線に向かい、自分達が依頼でこの国を訪れたことを告げたそうです」
「ほぅ、依頼とな」
「先程の門番にも依頼ということは伝えたそうです。そして、裏を取りたければ、セントラル魔法学院の理事長に聞けと」
「何!?セントラル魔法学院の理事長じゃと!?」
「フルで名称を言いましたね」
「茶化すな!本当に彼らはそう言ったんじゃな?その名前を出して堂々と入国していったと」
「え?堂々かどうかはその人の抱く印象によって違うんじゃ」
「今はそんなことどうでもよい!とにかく、間違いなくそう言ったんじゃな?」
「はい。そうみたいです」
「そうか……………なるほど、奴が」
「あの…………話を進めてもよろしいでしょうか?」
「おぉ、悪い。続けてくれ」
「了解致しました。受付嬢との会話を10秒ほどで終わらせた彼らは来た時と同じ扉から出ていこうと歩き始めました。しかし、運悪くそこに武器を持って襲撃した冒険者10名がいました……………が呆気なく返り討ちに遭い、全員腹に風穴を開けられて死亡しました」
「いや、死因の具体的な描写はいいんじゃよ。あと文章にそこはかとなく馬鹿にした感じが滲み出ているんじゃが……………ちなみに運悪くってどっちのこと?」
「10名の方です」
「だろうな!」
「以上がご報告になります」
「むぅ……………」
「いかが致しましょうか?」
「……………とりあえず、この件は保留にする」
「えっ!?」
「別に彼らが特別だからとかではない。むしろ、他のことが引っかかっているんだ」
「というと?」
「セントラル魔法学院の理事長、ネバダ・クウォーター……………奴が関わっているとなると話が変わってくる。彼らに依頼をした時点でこうなることは予測できていたはず。ということはこの選択が何か意味のあることだという奴からのメッセージかもしれない。いずれにせよ、奴が後ろ盾となっている以上、余計なことはせん方がよい」
「どうして、そこまでネバダ・クウォーターにこだわるんですか?言ってはなんですが、ただの学院の理事長でしょう?陛下が遠慮する必要など…………」
「忘れたのか?奴がかつて"魔拳"と呼ばれていたこと、そして、あそこの出身であることを」
「い、いえ!確かに異名は聞いたことがありますし、当時は飛ぶ鳥を落とす勢いでした。しかし、奴が所属していたと噂されるところは法螺話に出てくるようなもので正直、私は未だに信じておりません」
「火の無い所に煙は立たぬ。とにかく、この件は今はここだけの話に留めておこうぞ。時期がきたら、皆に話せばよい」
「かしこまりました」
側近はいまいち納得のいかない顔を浮かべながら、退出した。後に残ったのは国王ただ1人。国王は静かになった部屋でたった一言こう呟いた。
「"魔拳"か…………」
それは昔を思い浮かべ懐かしむような、はたまた吟遊詩人から聞かされた御伽噺を反芻するような……………どこか憂いを帯びた表情で発されたものだった。
「何だね、騒々しい」
「申し訳ございません。ただ可及的速やかに解決すべき問題の為、無礼を承知で参上致しました」
「まぁ、よい。申せ」
「ありがとうございます。それでは失礼して」
国王の側近は計3枚からなる報告書を取り出して、徐に読み始めた。
「今から約1週間前、我がカンパル王国にかの有名な冒険者のクラン"黒天の星"がやって来たそうです」
「誠か!?あの"邪神災害"を鎮めた英雄のクランじゃないか!」
「ええ。ですが、その際にとある問題が発生したらしいのです」
「問題?」
「はい。どうやら、彼らは総勢17名での入国を果たしたらしいのですが、その内のほとんどが人族以外だったようで……………そうなるとこの国の方針にやや支障をきたし、国民に良からぬ影響を及ぼす可能性があるかと」
「なんと!?……………ん?今、入国を果たしたと言わなかったか?」
「はい。門番の制止を気にも留めず、彼らは我が物顔で進んでいったそうです」
「キッチリ通しとるじゃないか!まぁ、我が物顔かどうかは人によって抱く印象が違うから、何とも言えんが」
「その後、国内を堂々と闊歩したそうですが、統一された装いの多種族の集団はここでは非常に珍しく、かなり目立っていたとのこと。国民達は彼らに対し侮蔑や嘲りの視線を送っていたらしく、彼らが見えなくなるまで不快な気分が治らない者もいたようです」
「だから、最初の部分は人によって感じ方が違うじゃろう。統一された装いか。確か、彼らは黒衣を纏っているそうじゃな。それにしても英雄の仲間とはいえ、他種族であれば、そのような状態になるのも致し方なかろう」
「これは余談ですが彼らが去った後、何故か気絶している者達があちこちで見つかったらしいです」
「それ、絶対に嫌な視線を送ってた者達じゃん。でもどうせ証拠は何もないんじゃろ?」
「よくお分かりになりましたね」
「話す内容の順番で察したわ。もし、証拠を突きつけ彼らを断罪しているのなら、そんな文章の構成にせんわ。大方、彼らを犯人にしたいが証拠が見つからず、その悔しさから一矢報いてやろうと余談なんぞを付け加えた者達がいるのだろう」
「目を覚ました者達は何も覚えていないそうです」
「だろうな。彼らほどの手練れなら、そんなヘマはせんはず。で?次はどこに向かっていったんだ?」
「冒険者ギルドだそうです」
「こりゃまた、トラブルの匂いがプンプンするな」
「ギルドに入った彼らは受付へ一直線に向かい、自分達が依頼でこの国を訪れたことを告げたそうです」
「ほぅ、依頼とな」
「先程の門番にも依頼ということは伝えたそうです。そして、裏を取りたければ、セントラル魔法学院の理事長に聞けと」
「何!?セントラル魔法学院の理事長じゃと!?」
「フルで名称を言いましたね」
「茶化すな!本当に彼らはそう言ったんじゃな?その名前を出して堂々と入国していったと」
「え?堂々かどうかはその人の抱く印象によって違うんじゃ」
「今はそんなことどうでもよい!とにかく、間違いなくそう言ったんじゃな?」
「はい。そうみたいです」
「そうか……………なるほど、奴が」
「あの…………話を進めてもよろしいでしょうか?」
「おぉ、悪い。続けてくれ」
「了解致しました。受付嬢との会話を10秒ほどで終わらせた彼らは来た時と同じ扉から出ていこうと歩き始めました。しかし、運悪くそこに武器を持って襲撃した冒険者10名がいました……………が呆気なく返り討ちに遭い、全員腹に風穴を開けられて死亡しました」
「いや、死因の具体的な描写はいいんじゃよ。あと文章にそこはかとなく馬鹿にした感じが滲み出ているんじゃが……………ちなみに運悪くってどっちのこと?」
「10名の方です」
「だろうな!」
「以上がご報告になります」
「むぅ……………」
「いかが致しましょうか?」
「……………とりあえず、この件は保留にする」
「えっ!?」
「別に彼らが特別だからとかではない。むしろ、他のことが引っかかっているんだ」
「というと?」
「セントラル魔法学院の理事長、ネバダ・クウォーター……………奴が関わっているとなると話が変わってくる。彼らに依頼をした時点でこうなることは予測できていたはず。ということはこの選択が何か意味のあることだという奴からのメッセージかもしれない。いずれにせよ、奴が後ろ盾となっている以上、余計なことはせん方がよい」
「どうして、そこまでネバダ・クウォーターにこだわるんですか?言ってはなんですが、ただの学院の理事長でしょう?陛下が遠慮する必要など…………」
「忘れたのか?奴がかつて"魔拳"と呼ばれていたこと、そして、あそこの出身であることを」
「い、いえ!確かに異名は聞いたことがありますし、当時は飛ぶ鳥を落とす勢いでした。しかし、奴が所属していたと噂されるところは法螺話に出てくるようなもので正直、私は未だに信じておりません」
「火の無い所に煙は立たぬ。とにかく、この件は今はここだけの話に留めておこうぞ。時期がきたら、皆に話せばよい」
「かしこまりました」
側近はいまいち納得のいかない顔を浮かべながら、退出した。後に残ったのは国王ただ1人。国王は静かになった部屋でたった一言こう呟いた。
「"魔拳"か…………」
それは昔を思い浮かべ懐かしむような、はたまた吟遊詩人から聞かされた御伽噺を反芻するような……………どこか憂いを帯びた表情で発されたものだった。
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