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王都にて30
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「自分が目指す理想の冒険者だと!?綺麗ごとを抜かすな!そんなもの…」
「じゃあ…あなたは、どうして王になりたいんですか?」
ルカは、レオンフォルテの顔を真っ直ぐに見つめ返しながら問い返す。
「僕は…沢山の人を助ける事が出来る冒険者になりたいと思っています。もちろんそれだけじゃなくて、仲間のみんなと楽しく冒険を出来たらいいなとも思っています。それは栄光やお金とは…変える事が出来ません。レオンフォルテさんは、違うんですか?かけがえのない大切なもののために、王様になりたいんじゃ…ないんですか?」
「余は…」
――余は、シュタインベルグ王国のさらなる発展と国民の幸せを実現するために王を目指すのだ…レオンフォルテは、そう言おうとして…しかし、その言葉が口から出る事はなかった。
知っていたからだ。それが、嘘であると。そして、そんな嘘をついても目の前の少年には見抜かれてしまうと。
レオンフォルテは、ただチヤホヤされたかった。この国で最高の権力者になり、いい気分を味わいたかった…王を目指した理由はそれだけだ。目の前の少年のように、何よりも大切なものが…目指すべき理想が、レオンフォルテにはない。
「ぐっ…」
レオンフォルテは、言葉に詰まり俯きながらテーブルに手をついた。その時、
「そこまで」
という声が部屋に響いた。
「じゃあ…あなたは、どうして王になりたいんですか?」
ルカは、レオンフォルテの顔を真っ直ぐに見つめ返しながら問い返す。
「僕は…沢山の人を助ける事が出来る冒険者になりたいと思っています。もちろんそれだけじゃなくて、仲間のみんなと楽しく冒険を出来たらいいなとも思っています。それは栄光やお金とは…変える事が出来ません。レオンフォルテさんは、違うんですか?かけがえのない大切なもののために、王様になりたいんじゃ…ないんですか?」
「余は…」
――余は、シュタインベルグ王国のさらなる発展と国民の幸せを実現するために王を目指すのだ…レオンフォルテは、そう言おうとして…しかし、その言葉が口から出る事はなかった。
知っていたからだ。それが、嘘であると。そして、そんな嘘をついても目の前の少年には見抜かれてしまうと。
レオンフォルテは、ただチヤホヤされたかった。この国で最高の権力者になり、いい気分を味わいたかった…王を目指した理由はそれだけだ。目の前の少年のように、何よりも大切なものが…目指すべき理想が、レオンフォルテにはない。
「ぐっ…」
レオンフォルテは、言葉に詰まり俯きながらテーブルに手をついた。その時、
「そこまで」
という声が部屋に響いた。
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