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最終試験53

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 フーベルトの攻撃を受ける間にも、アレクシアの練気プネウマは徐々に消耗していく。それは攻撃を仕掛ける側であるフーベルトとしても同じであったが、アレクシアの練気プネウマが先に尽きるんのは間違いないだろう。

(ここで…打開策を打たなければ…!)

 練気プネウマが尽きる前に攻撃に出なければならない。しかも、中途半端な攻撃では駄目だ。無駄に体力を消耗するだけになってしまう。

(ならば…!)

 アレクシアは体に残った練気プネウマ、そのありったけを込め攻撃を放つ。それは、突きだった。フーベルトはその突きを自身の槍で捌く。が、アレクシアの攻撃は終わらない。彼女から放たれるのは…怒涛の如き突きの奔流。アルトゥース流奥伝剣技『滴水穿石てきすいせんせき』。

 ラナキア洞窟のボスであるスケルトンを屠る際にも使用した、アレクシアが放てる最大威力の技のひとつ。おそらくこれで彼女の練気プネウマは尽きるだろう。だが、

(ここで決める…!)

 この攻撃でフーベルトを倒しきり、勝利をもぎ取る。それがアレクシア・ツヴァイクの選択だった。
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