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最終戦8
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(なんだ?短剣でも抜くつもりか?)
レオンフォルテは背中に手を回したルカを見てそう直感した。なるほど、少年はまだ諦めていないらしい。
(だが…主武装でも俺に勝てない奴に…何ができる)
確かにその考えは間違っていない。本来、副武装とはあくまで緊急時に対処するための非常手段に過ぎない。事実、ルカもこの副武装を使用してシルヴィやローエングリンに勝てるとは思わない。だが――今、この一瞬なら。
ルカは背に隠された副武装を引き抜く。それは――30cm程の二本の棒だった。
(なんだぁ?)
あまりに意外な武器…というより、玩具か、それとも楽器としか思えないそれにレオンフォルテは愕然とする。むしろそうやって自分の油断を誘うのが目的なのでは?と思ったほどだ。
(いや、待て…そういえばこいつは魔術も使えたな。それと組み合わせて何かするつもりかもしれない)
そう考えなおし、一度距離を取るため半歩下がろうとした。魔術を使用するのならば詠唱が不可欠。きちんと観察し警戒していれば当たる事は無い。むしろ魔術を使わせてそれを回避、そこで鮮やかに止めを刺す――という勝ち方が最も優雅だろう。
(さあ、魔術を撃つなら撃ってこい!)
そんなレオンフォルテの考えに反して…少年は手に持った棒をレオンフォルテに向かって叩きつけるような動きを見せた。
(はあ?)
まさか、この棒で殴るのが少年に残された最後の手だというのか。レオンフォルテは拍子抜けしてしまう。そもそも、この長さの棒ではここから殴りかかった所でレオンフォルテには届かない。
レオンフォルテは背中に手を回したルカを見てそう直感した。なるほど、少年はまだ諦めていないらしい。
(だが…主武装でも俺に勝てない奴に…何ができる)
確かにその考えは間違っていない。本来、副武装とはあくまで緊急時に対処するための非常手段に過ぎない。事実、ルカもこの副武装を使用してシルヴィやローエングリンに勝てるとは思わない。だが――今、この一瞬なら。
ルカは背に隠された副武装を引き抜く。それは――30cm程の二本の棒だった。
(なんだぁ?)
あまりに意外な武器…というより、玩具か、それとも楽器としか思えないそれにレオンフォルテは愕然とする。むしろそうやって自分の油断を誘うのが目的なのでは?と思ったほどだ。
(いや、待て…そういえばこいつは魔術も使えたな。それと組み合わせて何かするつもりかもしれない)
そう考えなおし、一度距離を取るため半歩下がろうとした。魔術を使用するのならば詠唱が不可欠。きちんと観察し警戒していれば当たる事は無い。むしろ魔術を使わせてそれを回避、そこで鮮やかに止めを刺す――という勝ち方が最も優雅だろう。
(さあ、魔術を撃つなら撃ってこい!)
そんなレオンフォルテの考えに反して…少年は手に持った棒をレオンフォルテに向かって叩きつけるような動きを見せた。
(はあ?)
まさか、この棒で殴るのが少年に残された最後の手だというのか。レオンフォルテは拍子抜けしてしまう。そもそも、この長さの棒ではここから殴りかかった所でレオンフォルテには届かない。
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