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俺はギタリストなんだが、ところでAIは電気宇宙人の夢を見たりもするのか?
ヒリヒリ感
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俺は我に返った。
そうだ。
俺はレジブースで予約帳を開き、今日のディナー客の確認をしている途中なのだった。
奥のテーブルでは“マナBe化を理”さんが楽しそうに笑っていた。連れの女性との話しに盛り上がっている。
俺はまたボーッとしてそれを見つめそうになった。
いや、そうだ。七九間にも注意されたんだ。お客様をむやみに凝視してはいけない。
そしてもしどぉぉしてぇも止むを得ず凝視するんだったら、必ずその目に焼き付けるんだ!
俺はさっきの教訓を確認した。
「“マナBe化を理”さんキレイっすよねー。マジヤバいっすよね。」とやってきた新入りのホールスタッフのNが話しかけてきた。
「え。うん。マジヤバいよね。」
「あの人ってあれっすよね。確かドラゴンボールSのOP曲歌ってた人と結婚したんすよね。ヤバいよなぁ。イイよなあ。」
「え。マジ?」
「はい、デキ婚すよ。スゴくないっすか。ズルくないっすか。」
「いや、そっちじゃなくってさ、ドラゴンボールの主題歌?イヱモンのボーカルの人が歌ってるの?」
「はい。あれっすよね。なんか前やってたバンド再結成した人っすよね。絶対ズルくないっすか。ズルいっすよね?」
「そうだったんだ。。。ドラゴンボールのOP。。。それは知らなかったな。」
俺はデキ婚である事は知っていた。
だから俺はそれを知った当時もう充分に羨ましがり、散々臍を噛んだのだ。
だから今回はそれはいい。
なんだと?
あのヨシー氏いや、折原クン風に言えばあのロヴィンがアニソンをやっているのか?
アニメが好きな俺としてはその組み合わせは単純に嬉しかった。
しかし、あの何か特別なフェロモンを遠距離に無差別放射している“マナBe化を理”さんをメロメロの骨抜きにし、ましてや分身をその体内に創造してしまうようなロックンロールの鑑であるロヴィン氏のあのリアルセクシーボイスが、週刊少年JAMPの化身と言える友情・勇気・バトルそしてダジャレを主な構成要素とするドラゴンボールと喰い合わず、うまいこと融和しマッシュアップされるような、ここはそんな魔法がある世界線だったのだろうか。。。
俺はそんな魔法メロディを未だ聴いた事はない。
あの七海春歌でもそれはさすがに無理ではなかろうか。。。
「あ、見てないっすか?タカさんドラゴンボールS。俺的にはやっぱ陰山が最強なんすけどね。あれヤバくないっすか?」
「あ、、うん。やっぱZのOP曲は伝説だよね。俺、Sはベジータのキャラ崩壊がひどいって聞いて見ないようにしてるんだ。」
「へー。ベジータ好きなんすねぇ。ヤバいっすね。」
そうだ。
ロックンロールってのはリアルなものなんだ。
だから艶めかしくてセクシーなものでもある。例えばロヴィン氏のように。
俺やSorrys!がいつのまにかロックンロールと関係ないものになってしまったのだとしたら、俺が気がつかないうちに俺達はリアルでなくなったという事なんだろうか。
俺はそう考えまたロックロールの消失の感傷を思い出していた。
ヒリヒリしやがるぜ…ちくしょうめ。。。
今日はまだ夕方前だというのに、あまりにも盛りだくさんに色んな事が起こり過ぎていた。
しかもそれぞれの出来事が奇妙に絡まっているような。。。一体どういう事なんだってばよ?
また俺の周囲にコンパス星人の泳ぐ気配がしていた。
色んな意味で叉市と話さなければならない。
ロックンロールは消失するわ、意識が変異するわ、叉市の思想犯疑惑はあるわ、コンパス星人が何かその辺いるような気はするわ、“マナBe化を理”さんはやってくるわ。
しかしはちゃんと夕方までバイトをしてだ。
バイトが終わってから叉市にまた連絡してみよう。
そうだ。
俺はレジブースで予約帳を開き、今日のディナー客の確認をしている途中なのだった。
奥のテーブルでは“マナBe化を理”さんが楽しそうに笑っていた。連れの女性との話しに盛り上がっている。
俺はまたボーッとしてそれを見つめそうになった。
いや、そうだ。七九間にも注意されたんだ。お客様をむやみに凝視してはいけない。
そしてもしどぉぉしてぇも止むを得ず凝視するんだったら、必ずその目に焼き付けるんだ!
俺はさっきの教訓を確認した。
「“マナBe化を理”さんキレイっすよねー。マジヤバいっすよね。」とやってきた新入りのホールスタッフのNが話しかけてきた。
「え。うん。マジヤバいよね。」
「あの人ってあれっすよね。確かドラゴンボールSのOP曲歌ってた人と結婚したんすよね。ヤバいよなぁ。イイよなあ。」
「え。マジ?」
「はい、デキ婚すよ。スゴくないっすか。ズルくないっすか。」
「いや、そっちじゃなくってさ、ドラゴンボールの主題歌?イヱモンのボーカルの人が歌ってるの?」
「はい。あれっすよね。なんか前やってたバンド再結成した人っすよね。絶対ズルくないっすか。ズルいっすよね?」
「そうだったんだ。。。ドラゴンボールのOP。。。それは知らなかったな。」
俺はデキ婚である事は知っていた。
だから俺はそれを知った当時もう充分に羨ましがり、散々臍を噛んだのだ。
だから今回はそれはいい。
なんだと?
あのヨシー氏いや、折原クン風に言えばあのロヴィンがアニソンをやっているのか?
アニメが好きな俺としてはその組み合わせは単純に嬉しかった。
しかし、あの何か特別なフェロモンを遠距離に無差別放射している“マナBe化を理”さんをメロメロの骨抜きにし、ましてや分身をその体内に創造してしまうようなロックンロールの鑑であるロヴィン氏のあのリアルセクシーボイスが、週刊少年JAMPの化身と言える友情・勇気・バトルそしてダジャレを主な構成要素とするドラゴンボールと喰い合わず、うまいこと融和しマッシュアップされるような、ここはそんな魔法がある世界線だったのだろうか。。。
俺はそんな魔法メロディを未だ聴いた事はない。
あの七海春歌でもそれはさすがに無理ではなかろうか。。。
「あ、見てないっすか?タカさんドラゴンボールS。俺的にはやっぱ陰山が最強なんすけどね。あれヤバくないっすか?」
「あ、、うん。やっぱZのOP曲は伝説だよね。俺、Sはベジータのキャラ崩壊がひどいって聞いて見ないようにしてるんだ。」
「へー。ベジータ好きなんすねぇ。ヤバいっすね。」
そうだ。
ロックンロールってのはリアルなものなんだ。
だから艶めかしくてセクシーなものでもある。例えばロヴィン氏のように。
俺やSorrys!がいつのまにかロックンロールと関係ないものになってしまったのだとしたら、俺が気がつかないうちに俺達はリアルでなくなったという事なんだろうか。
俺はそう考えまたロックロールの消失の感傷を思い出していた。
ヒリヒリしやがるぜ…ちくしょうめ。。。
今日はまだ夕方前だというのに、あまりにも盛りだくさんに色んな事が起こり過ぎていた。
しかもそれぞれの出来事が奇妙に絡まっているような。。。一体どういう事なんだってばよ?
また俺の周囲にコンパス星人の泳ぐ気配がしていた。
色んな意味で叉市と話さなければならない。
ロックンロールは消失するわ、意識が変異するわ、叉市の思想犯疑惑はあるわ、コンパス星人が何かその辺いるような気はするわ、“マナBe化を理”さんはやってくるわ。
しかしはちゃんと夕方までバイトをしてだ。
バイトが終わってから叉市にまた連絡してみよう。
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