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第三章
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「随分とお楽しみだったようですね、ディアス室長」
官舎へ帰ろうと、高いヒールに気を付けながらゆっくりと歩いていたディアスは、暗がりからかけられた声に一瞬悲鳴をあげそうになったものの、廊下の壁に背を預けてひっそりと立っていたコレンドの闇に光る黒曜石のような鋭い視線に射貫かれ、気圧されないように唇を引き絞りぐっと表情を引き締めた。
「なにか御用かしら? 近衛のコレンド様」
目を細めて、高飛車な態度でクッと顎をあげるディアスに、コレンドは険しい顔を一層厳しくして彼女の前に立ちふさがった。
高いヒールを履いても見上げなければならない身長差にディアスは気を引き締めつつも、いまはグレイドが欲望を散らしてくれたから、危険なことはないはずだと気を取り直す。
それならば、いつもどおりのディアス室長を装わなければならない。
「このような時間まで、お仕事ご苦労様ね」
唇に弧を描かせて、コレンドを労う声をかけると、コレンドの顔が皮肉げに歪んだ。
「あなたの方こそ。こんな時間まで、体を張った仕事、ご苦労なことだ」
「……体を張った仕事、ですって?」
コレンドの嘲笑するような言い方に怪訝な顔をしたディアスは、わざとらしく肩を竦めてみせた彼の意味深な動作に、警戒を強めて表情を硬くした。
「その年で、室長まで登るには、なりふり構っていられないのだとは思うが。代わったばかりの師長すら、既に籠絡しているとは、実に仕事熱心なことだ」
グレイドとディアスが部屋にこもってから、ずっと部屋の近くで警備についていたコレンドは、一向に部屋から出てこない二人に苛立ちながら、周囲の部屋にも今日の夜会の招待客達が、それぞれ入っていくのを気配を消して壁に貼り付いてやり過ごしていた。
今日はいつもの夜会よりもずっと、小部屋を使う客が多かった。
なにをしているのかは言わずもがな。常ならば、職場内での醜聞など気にならないのに、ディアスに煽られて熱くなった体を持て余していたコレンドはいつになく神経を苛立たせていた。
「なんですって?」
コレンドの言葉に、ディアスの目がぎろりと殺気を増す。
ディアスは胸の奥から熱い固まりがせり上がるのを感じ、それを押し殺すように、ゆっくりと言葉を吐き出した。
「私が、体を使って、室長になったとでも?」
酷い中傷だが、これまでだって言われてきたことだと、ディアスは自分に言い聞かせ、敢えて笑みを浮かべてみせる。
(私はもう傷つかない、こんな言葉に、傷つけられたりしない)
ほのかな灯りしかない廊下で、ディアスと睨み合うコレンドは自分が吐いた言葉に納得していた。
(そうか、彼女は他の男に所有されているのか。いや、共有か? ――ああ、俺はその不誠実さが気にくわないのか)
身勝手な欲求だとは思っても、静かな灯りの廊下で気を揉んで待ち続けた時間が、コレンドの自制心を削っていた。
だから、本来口外できない情報も……相手が同じ任務を遂行しているという気安さからか、コレンドは口にしてしまっていた。
「あなたの能力がなんなのかは知らないが、あなたの能力をもって、今後の繁栄のいしずえとなる夜会にすると宰相閣下が仰っ――」
「私の、能力……で?」
ディアスはザッと血の気が引く音が聞こえた気がした。
(いっそ酔っ払っていればよかった、もっと酩酊していれば、言葉の意味をすぐに理解せずに済んだはずなのに――)
ふらりと、体が傾いたディアスは、咄嗟に壁に手をつこうとして失敗し、細いヒールも災いして、その場に崩れ落ちた。
グキッ――。
ディアスは左の足首から聞こえた不穏な音と、鋭く走った痛みに声にならない呻きをあげた。
「ディアス嬢――っ」
「触らないでっ!」
蹲るディアスは伸ばされたコレンドの手から脅えるように身を引き、必至の様子で壁に手をついてふらつく足で立ち上がろうとするが、左の足首に激痛が走り、呻いて床に逆戻りしてしまう。
コレンドは脅える様子のディアスに躊躇ったものの、彼女の前に静かに膝をついた。
「大丈夫か。手を貸そ――」
「いやっ!」
差し出された手を、ディアスはちいさな悲鳴をあげて咄嗟に払いのけ、キツイ目でコレンドを睨み付けた。
「ほ、放っておいて頂戴。私の事が嫌いなのでしょ、なんで……なんで構うのよ……っ」
「嫌いだなんて、一言も――」
「言わなくてもわかるわよっ」
ディアスは廊下に響いた声にハッとして、低い声で続ける。
「あれだけ馬鹿にされて、わからないわけないでしょ? ねぇ、平民だから馬鹿だと思うの? 女だから馬鹿だと思うの? それとも、傷物だから馬鹿にするの?」
言った言葉がそのまま自分の胸に刺さり、ディアスの目から涙が零れ落ちる。
ぼろぼろと涙を零しながらも睨み続けるディアスに、コレンドは息を飲む。
「……馬鹿にしたいなら、していればいいわ。だけど、もう私に構わないで、おねがい」
顔を逸らしたディアスは、壁を伝ってもう一度ゆっくりと立ち上がる。左の足首はガンガン響くように痛んでいるし、胸も張り裂けそうに痛かった。
痛々しいディアスの様子に、コレンドの胸には変化が訪れていた。
自分の前で泣いた女性は少なからず居た、だがそれは、コレンドの気を引くためのもので、それはコレンドにとって面倒で鬱陶しいものだった。ディアスのように、痛々しい悔し涙を流す者はひとりも居らず、コレンドの目にその涙は新鮮に映った。
頬を零れる涙を服の袖でごしごしと乱暴に拭うディアスの手を、立ち上がったコレンドが掴んで止めると、その手にハンカチを握らせた。
ディアスは一瞬投げ捨てようかと考えたものの、好意を無下にできるような性格ではなく「ありがとう」と不本意そうな低い声で呟いてから、そのハンカチで涙をおさえた。
「……ハンカチは、洗って返すわ」
涙が止まったディアスは、目を合わせないようにしながら、ぼそりと言ってハンカチを丁寧にポケットへしまおうとする。
気が強く高飛車で暴力的な筈の彼女の涙と取り乱していても礼には礼で返そうとするその態度に、コレンドは歯がゆさを感じる。
「いや、かまわない。それは――」
捨ててくれと言いかけて、コレンドは思い直す。
「それは、あなたに贈ろう」
「いいえ、洗って返します」
間髪を入れずに断るディアスに、コレンドは僅かに苛立つものの、彼女の怯えにも見える固い表情を見てそれを霧散させた。
自警団時代に多くの人間と対面し、人を見る目を磨いていた彼は、彼女から感じるものが、潔癖さとか誠実さに近いことに、やっと気づく。
「自分の信条で」
「は?」
突然関係のないはなしをはじめるコレンドに、ディアスは眉をひそめる。
「間違いは、そうとわかったときに、速やかに正す。だから、そのハンカチは、あなたへの謝罪を込めて贈りたい。すまなかった」
そう言って、深く頭をさげたコレンドに、ディアスは目を丸くした。
近衛という栄誉ある職についている男が、あまりにもあっさりと頭をさげるなんて思いもよらない出来事だった。
頭をあげたコレンドが真っ直ぐにディアスを見つめる。
「それと、自分も平民だから、あなたが平民だからといって、誹(そし)ることはない。ただ、自分はあなたへ、何度も酷いことを言ってしまった。本当にすまない」
こんな風に愚直に謝られたことなどなかったディアスは、どうしていいかわからずに口ごもり。それから、溜め息を吐き出した。
「許してくれとは仰らないのね……」
「許しを請うために謝罪しているわけではない。とはいえ、自己満足だろうと言われても仕方ないとは理解している」
神妙にそう答えるコレンドに、ディアスは呆れたように苦笑いを零した。
貴族出の鼻持ちならない人間が多い研究部で擦れてしまっていたせいで、彼のように真っ正直な人間が眩しかった。それに、僅かにとはいえ、あの傷を見たのにディアスを忌避しない人間であることも、歩み寄ってもいいかもしれないと思う切っ掛けになっていた。
「そう。――じゃぁ、その詫びの形として、肩を貸してもらおうかしら。確か、医務室は一晩中あいているのよね?」
「ああ、夜会がある日は必ず待機しているから、大丈夫だろう」
コレンドはちいさく笑みを零してそう請け負うと、差し出されたディアスの手を取って、それを自分の肩に掛けるようにして、彼女の脇と膝下に腕を入れて軽々と横抱きにして歩き出した。
「ちょっ! 肩を貸してくれればいいからっ」
驚いて慌てるディアスに、コレンドは「危ないから、暴れないでくれ」と苦笑いする。
「こんな細い踵の靴じゃ、肩を貸してもすぐ転んでしまう。それに、痛むのだろう? 急ごう」
確かにこのヒールじゃ転ぶだろうと自分でも思ったディアスは、仕方なく彼の好意に甘えることにした。
もし、グレイドと出会う前だったなら、大人しく抱きあげられることはなかったのだろうが。彼とのスキンシップのお陰で、かなり男性への接触に寛容になっていたディアスは、大人しくその逞しい腕のなかに納まっていた。
官舎へ帰ろうと、高いヒールに気を付けながらゆっくりと歩いていたディアスは、暗がりからかけられた声に一瞬悲鳴をあげそうになったものの、廊下の壁に背を預けてひっそりと立っていたコレンドの闇に光る黒曜石のような鋭い視線に射貫かれ、気圧されないように唇を引き絞りぐっと表情を引き締めた。
「なにか御用かしら? 近衛のコレンド様」
目を細めて、高飛車な態度でクッと顎をあげるディアスに、コレンドは険しい顔を一層厳しくして彼女の前に立ちふさがった。
高いヒールを履いても見上げなければならない身長差にディアスは気を引き締めつつも、いまはグレイドが欲望を散らしてくれたから、危険なことはないはずだと気を取り直す。
それならば、いつもどおりのディアス室長を装わなければならない。
「このような時間まで、お仕事ご苦労様ね」
唇に弧を描かせて、コレンドを労う声をかけると、コレンドの顔が皮肉げに歪んだ。
「あなたの方こそ。こんな時間まで、体を張った仕事、ご苦労なことだ」
「……体を張った仕事、ですって?」
コレンドの嘲笑するような言い方に怪訝な顔をしたディアスは、わざとらしく肩を竦めてみせた彼の意味深な動作に、警戒を強めて表情を硬くした。
「その年で、室長まで登るには、なりふり構っていられないのだとは思うが。代わったばかりの師長すら、既に籠絡しているとは、実に仕事熱心なことだ」
グレイドとディアスが部屋にこもってから、ずっと部屋の近くで警備についていたコレンドは、一向に部屋から出てこない二人に苛立ちながら、周囲の部屋にも今日の夜会の招待客達が、それぞれ入っていくのを気配を消して壁に貼り付いてやり過ごしていた。
今日はいつもの夜会よりもずっと、小部屋を使う客が多かった。
なにをしているのかは言わずもがな。常ならば、職場内での醜聞など気にならないのに、ディアスに煽られて熱くなった体を持て余していたコレンドはいつになく神経を苛立たせていた。
「なんですって?」
コレンドの言葉に、ディアスの目がぎろりと殺気を増す。
ディアスは胸の奥から熱い固まりがせり上がるのを感じ、それを押し殺すように、ゆっくりと言葉を吐き出した。
「私が、体を使って、室長になったとでも?」
酷い中傷だが、これまでだって言われてきたことだと、ディアスは自分に言い聞かせ、敢えて笑みを浮かべてみせる。
(私はもう傷つかない、こんな言葉に、傷つけられたりしない)
ほのかな灯りしかない廊下で、ディアスと睨み合うコレンドは自分が吐いた言葉に納得していた。
(そうか、彼女は他の男に所有されているのか。いや、共有か? ――ああ、俺はその不誠実さが気にくわないのか)
身勝手な欲求だとは思っても、静かな灯りの廊下で気を揉んで待ち続けた時間が、コレンドの自制心を削っていた。
だから、本来口外できない情報も……相手が同じ任務を遂行しているという気安さからか、コレンドは口にしてしまっていた。
「あなたの能力がなんなのかは知らないが、あなたの能力をもって、今後の繁栄のいしずえとなる夜会にすると宰相閣下が仰っ――」
「私の、能力……で?」
ディアスはザッと血の気が引く音が聞こえた気がした。
(いっそ酔っ払っていればよかった、もっと酩酊していれば、言葉の意味をすぐに理解せずに済んだはずなのに――)
ふらりと、体が傾いたディアスは、咄嗟に壁に手をつこうとして失敗し、細いヒールも災いして、その場に崩れ落ちた。
グキッ――。
ディアスは左の足首から聞こえた不穏な音と、鋭く走った痛みに声にならない呻きをあげた。
「ディアス嬢――っ」
「触らないでっ!」
蹲るディアスは伸ばされたコレンドの手から脅えるように身を引き、必至の様子で壁に手をついてふらつく足で立ち上がろうとするが、左の足首に激痛が走り、呻いて床に逆戻りしてしまう。
コレンドは脅える様子のディアスに躊躇ったものの、彼女の前に静かに膝をついた。
「大丈夫か。手を貸そ――」
「いやっ!」
差し出された手を、ディアスはちいさな悲鳴をあげて咄嗟に払いのけ、キツイ目でコレンドを睨み付けた。
「ほ、放っておいて頂戴。私の事が嫌いなのでしょ、なんで……なんで構うのよ……っ」
「嫌いだなんて、一言も――」
「言わなくてもわかるわよっ」
ディアスは廊下に響いた声にハッとして、低い声で続ける。
「あれだけ馬鹿にされて、わからないわけないでしょ? ねぇ、平民だから馬鹿だと思うの? 女だから馬鹿だと思うの? それとも、傷物だから馬鹿にするの?」
言った言葉がそのまま自分の胸に刺さり、ディアスの目から涙が零れ落ちる。
ぼろぼろと涙を零しながらも睨み続けるディアスに、コレンドは息を飲む。
「……馬鹿にしたいなら、していればいいわ。だけど、もう私に構わないで、おねがい」
顔を逸らしたディアスは、壁を伝ってもう一度ゆっくりと立ち上がる。左の足首はガンガン響くように痛んでいるし、胸も張り裂けそうに痛かった。
痛々しいディアスの様子に、コレンドの胸には変化が訪れていた。
自分の前で泣いた女性は少なからず居た、だがそれは、コレンドの気を引くためのもので、それはコレンドにとって面倒で鬱陶しいものだった。ディアスのように、痛々しい悔し涙を流す者はひとりも居らず、コレンドの目にその涙は新鮮に映った。
頬を零れる涙を服の袖でごしごしと乱暴に拭うディアスの手を、立ち上がったコレンドが掴んで止めると、その手にハンカチを握らせた。
ディアスは一瞬投げ捨てようかと考えたものの、好意を無下にできるような性格ではなく「ありがとう」と不本意そうな低い声で呟いてから、そのハンカチで涙をおさえた。
「……ハンカチは、洗って返すわ」
涙が止まったディアスは、目を合わせないようにしながら、ぼそりと言ってハンカチを丁寧にポケットへしまおうとする。
気が強く高飛車で暴力的な筈の彼女の涙と取り乱していても礼には礼で返そうとするその態度に、コレンドは歯がゆさを感じる。
「いや、かまわない。それは――」
捨ててくれと言いかけて、コレンドは思い直す。
「それは、あなたに贈ろう」
「いいえ、洗って返します」
間髪を入れずに断るディアスに、コレンドは僅かに苛立つものの、彼女の怯えにも見える固い表情を見てそれを霧散させた。
自警団時代に多くの人間と対面し、人を見る目を磨いていた彼は、彼女から感じるものが、潔癖さとか誠実さに近いことに、やっと気づく。
「自分の信条で」
「は?」
突然関係のないはなしをはじめるコレンドに、ディアスは眉をひそめる。
「間違いは、そうとわかったときに、速やかに正す。だから、そのハンカチは、あなたへの謝罪を込めて贈りたい。すまなかった」
そう言って、深く頭をさげたコレンドに、ディアスは目を丸くした。
近衛という栄誉ある職についている男が、あまりにもあっさりと頭をさげるなんて思いもよらない出来事だった。
頭をあげたコレンドが真っ直ぐにディアスを見つめる。
「それと、自分も平民だから、あなたが平民だからといって、誹(そし)ることはない。ただ、自分はあなたへ、何度も酷いことを言ってしまった。本当にすまない」
こんな風に愚直に謝られたことなどなかったディアスは、どうしていいかわからずに口ごもり。それから、溜め息を吐き出した。
「許してくれとは仰らないのね……」
「許しを請うために謝罪しているわけではない。とはいえ、自己満足だろうと言われても仕方ないとは理解している」
神妙にそう答えるコレンドに、ディアスは呆れたように苦笑いを零した。
貴族出の鼻持ちならない人間が多い研究部で擦れてしまっていたせいで、彼のように真っ正直な人間が眩しかった。それに、僅かにとはいえ、あの傷を見たのにディアスを忌避しない人間であることも、歩み寄ってもいいかもしれないと思う切っ掛けになっていた。
「そう。――じゃぁ、その詫びの形として、肩を貸してもらおうかしら。確か、医務室は一晩中あいているのよね?」
「ああ、夜会がある日は必ず待機しているから、大丈夫だろう」
コレンドはちいさく笑みを零してそう請け負うと、差し出されたディアスの手を取って、それを自分の肩に掛けるようにして、彼女の脇と膝下に腕を入れて軽々と横抱きにして歩き出した。
「ちょっ! 肩を貸してくれればいいからっ」
驚いて慌てるディアスに、コレンドは「危ないから、暴れないでくれ」と苦笑いする。
「こんな細い踵の靴じゃ、肩を貸してもすぐ転んでしまう。それに、痛むのだろう? 急ごう」
確かにこのヒールじゃ転ぶだろうと自分でも思ったディアスは、仕方なく彼の好意に甘えることにした。
もし、グレイドと出会う前だったなら、大人しく抱きあげられることはなかったのだろうが。彼とのスキンシップのお陰で、かなり男性への接触に寛容になっていたディアスは、大人しくその逞しい腕のなかに納まっていた。
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