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EP30【スパナの由来】
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お袋のせいでかなりのタイムロスを被ったが、俺はなんとか予定通り荷物を配り終えた。
ただ、時間に間に合わせようと早く走り過ぎたせいだろう。足の関節部に小さなヒビが入ってしまった。
ったく、あの親バカめ。
「直すこと自体は簡単なんだけどなぁ……」
宿に帰って、予備のパーツに関節部を入れ替えれば、それで済む話だ。けど、問題は足が宿に帰るまできちんと動いてくれるか。道半ばで片足が動かなくなるのは、正直困る。
そこでグレゴリー一味にまた見つかりでもしたら、次こそ確実にリンチに会ってしまうだろう。
さて……どうしたものか? そういえば、ここからそう遠くない距離にクルスくんの工房があった筈だよな。
これは実にラッキーだ。俺はさっそく彼の元に立ち寄って、予備のパーツを貰うことにした。
◇◇◇
「おや、これはスパナさん、」
作業着姿のクルスくんは突然の来訪に少し驚くも、工房のドアを叩いた俺を快く迎えてくれた。
「その恰好、配達のお仕事中ですか?」
「いや、仕事は終わったよ。ただ、間接にヒビが入いちまって、替えのパーツを貰いたいんだ」
「なるほど、それじゃあ見せてください」
轟々と燃える魔導炉や、ついさっきまで使われていたであろう作業台。俺はこの工房の小さな雰囲気嫌いではない。
一見すれば部屋中の至る所に工具が散乱しているようにも見えるが、それも全てが用途ごとにしっかりと分けられていることが窺える。これはクルスくんの几帳面な性格の表れでもあった。
「では、少し準備をしますので、そちらに掛けてくてお待ちください」
俺は指定された台へと腰掛けて、備え付けのクランクでヒビの入った方の足を固定する。
そしてドライバーとスパナを手にしたクルスくんが作業を開始した。
「ねぇ、スパナさん。最近噂になってる働き者の魔導人形(〈ドール〉)ってあれ、スパナさんのことですよね?」
「げぇっ……クルスくんに届くまで噂になってんのかよ」
「悪評で騒がれてた昔よりだいぶマシですね」
〈ドール〉になって唯一良いことがあったとすれば、それはクルスくんに知り合えたことかもな。こうやって他愛のない話ができるような友達も俺には少なかったわけだし。
「多分、これ足以外にも不調が出てしまいますよ。短期間でいろんな業種をこなしてきた分、蓄積する負荷がこの身体の作り手である僕の想定を超えてしまったのも原因の一つでしょうし。そうだ、この際ですから、全身のパーツをもっと高性能なものに付け替えていきません?」
「クルスくんがそう言うなら任せちゃおうかな。……あっ、明日は土木関連のバイトだから防砂のシーリング処理とかして欲しいんだけど」
「了解です。特殊なカバーを関節に付けときますね」
快諾してくれたクルスくんは、手慣れた様子で部品の交換を交換し始めた。
それに彼は工具の扱いが抜群にうまいのだ。適格な工具や機材を、的確な場面でチョイスし使いこなす。そこに一切の逡巡は見られない。
魔法陣を彫って、魔力を流すだけで色んな問題を解決できるようになったこのご時世では人間の技術者も減っているというのに、魔族の彼がここまで道具の取り扱いに通じているのは素直に尊敬する。
何より、クルスの目は真剣なんだ。キラキラと輝いていると言うか、自分の仕事に自信を持っていると言うか、少し前までの俺には眩しすぎるほどだった。
けど、今はそんなクルスの真剣な目を気に入っている俺がいる。
寧ろ、彼らのような職種を見下していた自分の方が恥ずかしいくらいだ。スクラップ&ビルドの精神で、目の前の課題に対し、自分の持てる技術で挑むクルスくんたちの姿は素直にカッコいいいと思えた。
「なぁ、クルスくん。ちょっと、相談なんだけどさ」
「なんです?」
俺の右足の関節を弄りながらクルスが答える。
「今度、クルスくんの技術を教えて欲しいんだ」
「それって、前に提案した弟子入りの件ですかね」
まぁ、そう言うことだ。ただ、人間に戻った後の就職先がどうなるかまだまだ全然わからないので、かなり先の話になってしまうのだが。
「なんなら僕のとこで働きます? スパナさんなら大歓迎ですよ!」
「ありがとな。俺は良い友人を持ったもんだぜ」
「奇遇ですね、僕もです」
はは、コイツめ。本当に口が上手いのだから。
「あっ、ところで……」
クルスくんが俺の足先にスパナを噛ませた所で思い出したように話題を振ってきた。
「スパナさんの名前の由来って、やっぱり工具のスパナからなんですか? お父さんもレンチさんで工具つながりですし」
「えっと……まぁ、うん……そうだな」
俺は強引に誤魔化すような口調になってしまった。ただ、言えないのだ。
「スパナ」って名前は、お袋が「スーパーナイスな王子様」というバカみたいなキラキラネームを略してつけたものだなんて、絶対に言えるわけがねぇ。
というか、提案したお袋も、それを了承した親父もバカすぎないか? アンタら英雄だろ? 息子が将来、自分の名前にコンプレックスを持つとか考えなかったのか?
「うーん……なら惜しいですねよね」
「惜しいってなにが」
「ネジ社長のお名前ですよ。もし、彼女の名前がネジじゃなくて、ナットとかボルトとかなら、スパナさんと相性ばっちりなのに!」
「いや、ナットもボルトも女性の名前じゃねぇよ!」
ネジという名前も大概だけど。
つか、アイツと相性がばっちりとか絶対嫌だわ。改めてアイツの名前がネジで良かったと思えた。
「けど、スパナさんって社長のこと、好きでしょ?」
クルスくんがさらに剛速球並みの話題をぶっこんで来やがる。
「ばっ……ばか! 誰があんなガサツな女!」
「ふふ、スパナさんってば乙女チック。そうですよね、少しだけ好きなんですもんね」
この様子、ネジのバカが俺の口から漏れたあの一言を部下に言いふらしやがったな。
]
「ったく……デリカシーがねぇんだから」
「なんなら提供糸(コード)も赤く塗っちゃいません? 運命の赤い糸的な! 二人を結ぶ糸ですし!」
「絶対やめろ!」
「余計なお世話でしたかね? けど、社長って美人だし、モタモタしてると他の誰かに取られちゃいますかもですよ」
「だーかーら、そういうのじゃねぇ!」
俺は一括してクルスくんを黙らせた。
彼は少し不服そうにしながらも、少しの沈黙の後に次の話題を切り出した。
「あの……いきなり言うのもなんですが、これから少し実験に付き合ってもらう時間はありませんか?」
「ん、別に問題はないけどさ」
ただ、藪から棒になんだというのだ。俺が頭に疑問符を浮かべると、それを待っていたように彼が答えてくれた。
「ふふ……実はですね! 対魔装甲炸裂鉄鋼パイルバンカーが遂に完璧に仕上がっちゃったんですよ!」
ただ、時間に間に合わせようと早く走り過ぎたせいだろう。足の関節部に小さなヒビが入ってしまった。
ったく、あの親バカめ。
「直すこと自体は簡単なんだけどなぁ……」
宿に帰って、予備のパーツに関節部を入れ替えれば、それで済む話だ。けど、問題は足が宿に帰るまできちんと動いてくれるか。道半ばで片足が動かなくなるのは、正直困る。
そこでグレゴリー一味にまた見つかりでもしたら、次こそ確実にリンチに会ってしまうだろう。
さて……どうしたものか? そういえば、ここからそう遠くない距離にクルスくんの工房があった筈だよな。
これは実にラッキーだ。俺はさっそく彼の元に立ち寄って、予備のパーツを貰うことにした。
◇◇◇
「おや、これはスパナさん、」
作業着姿のクルスくんは突然の来訪に少し驚くも、工房のドアを叩いた俺を快く迎えてくれた。
「その恰好、配達のお仕事中ですか?」
「いや、仕事は終わったよ。ただ、間接にヒビが入いちまって、替えのパーツを貰いたいんだ」
「なるほど、それじゃあ見せてください」
轟々と燃える魔導炉や、ついさっきまで使われていたであろう作業台。俺はこの工房の小さな雰囲気嫌いではない。
一見すれば部屋中の至る所に工具が散乱しているようにも見えるが、それも全てが用途ごとにしっかりと分けられていることが窺える。これはクルスくんの几帳面な性格の表れでもあった。
「では、少し準備をしますので、そちらに掛けてくてお待ちください」
俺は指定された台へと腰掛けて、備え付けのクランクでヒビの入った方の足を固定する。
そしてドライバーとスパナを手にしたクルスくんが作業を開始した。
「ねぇ、スパナさん。最近噂になってる働き者の魔導人形(〈ドール〉)ってあれ、スパナさんのことですよね?」
「げぇっ……クルスくんに届くまで噂になってんのかよ」
「悪評で騒がれてた昔よりだいぶマシですね」
〈ドール〉になって唯一良いことがあったとすれば、それはクルスくんに知り合えたことかもな。こうやって他愛のない話ができるような友達も俺には少なかったわけだし。
「多分、これ足以外にも不調が出てしまいますよ。短期間でいろんな業種をこなしてきた分、蓄積する負荷がこの身体の作り手である僕の想定を超えてしまったのも原因の一つでしょうし。そうだ、この際ですから、全身のパーツをもっと高性能なものに付け替えていきません?」
「クルスくんがそう言うなら任せちゃおうかな。……あっ、明日は土木関連のバイトだから防砂のシーリング処理とかして欲しいんだけど」
「了解です。特殊なカバーを関節に付けときますね」
快諾してくれたクルスくんは、手慣れた様子で部品の交換を交換し始めた。
それに彼は工具の扱いが抜群にうまいのだ。適格な工具や機材を、的確な場面でチョイスし使いこなす。そこに一切の逡巡は見られない。
魔法陣を彫って、魔力を流すだけで色んな問題を解決できるようになったこのご時世では人間の技術者も減っているというのに、魔族の彼がここまで道具の取り扱いに通じているのは素直に尊敬する。
何より、クルスの目は真剣なんだ。キラキラと輝いていると言うか、自分の仕事に自信を持っていると言うか、少し前までの俺には眩しすぎるほどだった。
けど、今はそんなクルスの真剣な目を気に入っている俺がいる。
寧ろ、彼らのような職種を見下していた自分の方が恥ずかしいくらいだ。スクラップ&ビルドの精神で、目の前の課題に対し、自分の持てる技術で挑むクルスくんたちの姿は素直にカッコいいいと思えた。
「なぁ、クルスくん。ちょっと、相談なんだけどさ」
「なんです?」
俺の右足の関節を弄りながらクルスが答える。
「今度、クルスくんの技術を教えて欲しいんだ」
「それって、前に提案した弟子入りの件ですかね」
まぁ、そう言うことだ。ただ、人間に戻った後の就職先がどうなるかまだまだ全然わからないので、かなり先の話になってしまうのだが。
「なんなら僕のとこで働きます? スパナさんなら大歓迎ですよ!」
「ありがとな。俺は良い友人を持ったもんだぜ」
「奇遇ですね、僕もです」
はは、コイツめ。本当に口が上手いのだから。
「あっ、ところで……」
クルスくんが俺の足先にスパナを噛ませた所で思い出したように話題を振ってきた。
「スパナさんの名前の由来って、やっぱり工具のスパナからなんですか? お父さんもレンチさんで工具つながりですし」
「えっと……まぁ、うん……そうだな」
俺は強引に誤魔化すような口調になってしまった。ただ、言えないのだ。
「スパナ」って名前は、お袋が「スーパーナイスな王子様」というバカみたいなキラキラネームを略してつけたものだなんて、絶対に言えるわけがねぇ。
というか、提案したお袋も、それを了承した親父もバカすぎないか? アンタら英雄だろ? 息子が将来、自分の名前にコンプレックスを持つとか考えなかったのか?
「うーん……なら惜しいですねよね」
「惜しいってなにが」
「ネジ社長のお名前ですよ。もし、彼女の名前がネジじゃなくて、ナットとかボルトとかなら、スパナさんと相性ばっちりなのに!」
「いや、ナットもボルトも女性の名前じゃねぇよ!」
ネジという名前も大概だけど。
つか、アイツと相性がばっちりとか絶対嫌だわ。改めてアイツの名前がネジで良かったと思えた。
「けど、スパナさんって社長のこと、好きでしょ?」
クルスくんがさらに剛速球並みの話題をぶっこんで来やがる。
「ばっ……ばか! 誰があんなガサツな女!」
「ふふ、スパナさんってば乙女チック。そうですよね、少しだけ好きなんですもんね」
この様子、ネジのバカが俺の口から漏れたあの一言を部下に言いふらしやがったな。
]
「ったく……デリカシーがねぇんだから」
「なんなら提供糸(コード)も赤く塗っちゃいません? 運命の赤い糸的な! 二人を結ぶ糸ですし!」
「絶対やめろ!」
「余計なお世話でしたかね? けど、社長って美人だし、モタモタしてると他の誰かに取られちゃいますかもですよ」
「だーかーら、そういうのじゃねぇ!」
俺は一括してクルスくんを黙らせた。
彼は少し不服そうにしながらも、少しの沈黙の後に次の話題を切り出した。
「あの……いきなり言うのもなんですが、これから少し実験に付き合ってもらう時間はありませんか?」
「ん、別に問題はないけどさ」
ただ、藪から棒になんだというのだ。俺が頭に疑問符を浮かべると、それを待っていたように彼が答えてくれた。
「ふふ……実はですね! 対魔装甲炸裂鉄鋼パイルバンカーが遂に完璧に仕上がっちゃったんですよ!」
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