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第一部【牧瀬くんは猫なので】
13.食べたい! サシミ! マグロ!①
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コーヒーショップから外に出るとすでに日が落ちて、街は夜の様相だった。
歩道には人が多く、すれ違うのに邪魔にならないように、僕は吉良くんにぎゅっと体を寄せて歩いていた。
「俺んちこっから近いけど、どうする? 夕飯食べてく?」
歩きながら、吉良くんが言った。
はじめて吉良くんの家に行った時はタクシーを使ったから気が付かなかったけど、ここから吉良くんのマンションまで、歩いて数分の距離らしい。
牧瀬家は世田谷の閑静な住宅街に建っているから、こんなに人が多い繁華街の近くにある吉良くんの家は、なんだか特別な場所みたいに感じる。
僕が無意識に吉良くんのマンションを探して、きょろきょろと辺りを見回していると、不意に吉良くんが僕の手を掴んで、道の端へと引っ張った。
吉良くんは人並みから外れて僕と向い合うように立つと、吉良くんより少し背の低い僕のことを見下ろしている。
「なんか、回りくどいの伝わらなそうだからはっきり言うわ」
吉良くんにそんなふうに前置きされて、僕は無意識に姿勢を正した。
「うち来いよ。またお前とキスとか、そういうことしたい」
ーーにゃっ!
吉良くんの言葉を聞いて、僕は喉の奥で息が詰まって思わず鳴き声が出そうになってしまった。
顔がどんどん熱くなる。
吉良くんとくっついたりしたあの夜は僕にはとっても刺激的で夢みたいな時間だった。この吉良くんからのお誘いは、またあの時みたいにしようってことだ。
「嫌だ?」
吉良くんは多分僕の顔が赤くなったことに気がついていて、それであえてそう聞いてきた。僕の顔を覗き込みながら、吉良くんの口元には余裕ありげな笑みが浮かんでいる。
「イヤじゃない!」
「じゃあ、くる?」
「う……」
僕が頷きかけたその瞬間、向こうの方から足音が近づき、僕の名を呼ぶ声がした。
「ツーーナーー!」
突然背中から抱きつかれ、その衝撃で僕は思わずのけぞった。危うく倒れそうだった僕の体を、吉良くんが僕に抱きついてきた誰かごと受け止めてくれた。
僕は振り返って何事かと確かめた。抱きついてきたのはレオンだった。
なぜか興奮している様子のレオンは、僕の顔や耳にガブガブと甘噛みをしている。僕はやめろとレオンの頬に、軽く猫パンチを喰らわせた。
「レオン、なんでここにいるの?」
「ツナ! サカナたべいこ!」
レオンは頬が真っ赤に染まって、目尻が下がり、口元は何がそんなに楽しいのかヘラヘラと笑っている。
そして、ものすごく……
「サケクサ……」
僕は思わず、レオンの体を押した。
「あ、よかったー! いたいた! レオンくん急に走らないでよー!」
そう言いながら向こうから近づいてきたのは、サークルのメンバー数名だった。莉央と河本もいる。
「あれ、吉良と王子そのいちじゃーん」
「あ、ほんどだー!」
「偶然だね」
「チッ」
最後の舌打ちは吉良くんだ。
サークルメンバーたちは、みんなほんのり顔が赤く、上機嫌な様子でこちらに歩み寄ってきた。
そしてみんなもれなく……
「サケクサ……」
僕は思わず鼻を摘んだ。
「なんでこの時間からそんなに酔っ払ってんだよ。王子そのに、ふらふらじゃねぇか」
吉良くんは、ふらふらとよろけて転びそうだったレオンの腕を掴んで支えながらそう言った。
「王子そのいち」と「そのに」は僕とレオンのことらしい。たしかこの前レオンとサークルに参加した時に、僕たちのことを女の子が、「異国の王子様みたいだ」なんて言っていた気がする。
「レオンくんが日本の美味しいものとかお酒とか飲んでみたいって言うからみんなで行ったんだけど、ついつい盛り上がっちゃって!」
答えたのは莉央だった。莉央も上機嫌でいつもほんのりピンクの頬を今は赤く染めている。
「レオン、スマホ使えたの?」
大学の違うレオンが莉央や河本と連絡を取ったとしたら、スマホを使ったのだろう。そう思って僕が尋ねるとレオンはうんと頷いた。
「さいしょに莉央に連絡した!」
僕の質問に答えたレオンは上機嫌で、莉央に顔を向けた。莉央もお酒が回ってハイになっているのか「ねー」と言って、レオンと顔を見合わせて首を傾けている。
いつの間に連絡先を交換していたんだろう。レオンと莉央が仲良しになっている。
「牧瀬も誘おうと思ったんだけど、吉良と一緒だからやめとけって莉央が」
言い訳と説明担当の河本が言った。
「そうそう、デートでしょ? 邪魔したら悪いかと思って」
「どうせ気を効かせるなら、最後まで貫いてくれ」
ボソッと言った吉良くんのぼやきは誰にも届いていないようだ。
『ツナ、もんじゃ焼きって知ってるか?』
レオンは僕の肩に腕を回して引き寄せると、得意げに鼻を上向けた。
『知らない、酒臭い、レオン』
『あのなー、鉄板の上に、こう野菜で丸くお皿を作ってな? その中に流して混ぜて、ちっさいのでジュッてやって食べるんだよ! 熱くて猫舌が燃えるかと思ったけど、すんごいうまかったよ!』
『ジュッ?』
『そう、メンタイコってやつが入ってんのがうまかったなぁ』
レオンは何かを思い出すように中空を見つめながら、ニヤニヤと笑っている。
ちなみに今僕とレオンは人にはわからない方法で会話をしている。猫同士ならこの方がスムーズに話せる。たぶん人間からはボソボソと異国の言葉で話しているように聞こえているだろう。
『いいな、ジュッて! 僕も食べたい』
『それはまた今度だな、今からまた別のとこに行くぞ!』
『別のとこ?』
『サシミだサシミ! 河本が、お店の中で釣って食べられるとこがあるって言ってる!』
「サシミッ!!」
僕は大好きなサシミと言う言葉に興奮して、飛び上がった。
「何話してんのかぜんぜんわかんないけど、サシミって言ったのだけわかったな」
僕とレオンの話を聞いていたのか、河本がそんなふうに呟いている。
「吉良くん! サシミ!」
僕は酒臭いレオンの腕から逃れつつ、吉良くんの方を振り返った。
「え? サシミ? なに、食いてぇの?」
吉良くんの問いに、僕は力いっぱい頷いた。
「食べたい! サシミ! マグロ!」
腕にしがみついて訴えると、「共食いだな」と吉良くんは笑った。
「牧瀬もこう言ってるし、吉良も一緒にいかないか?」
河本の問いに、吉良くんは少し考え僕とレオンを交互に見ている。
「まあ、いいけど……この2人連れて歩くのけっこう目立ちそうだな」
そう呟いた吉良くんの言葉に
「確かに、それは否めないな」
と、河本が苦笑した。
歩道には人が多く、すれ違うのに邪魔にならないように、僕は吉良くんにぎゅっと体を寄せて歩いていた。
「俺んちこっから近いけど、どうする? 夕飯食べてく?」
歩きながら、吉良くんが言った。
はじめて吉良くんの家に行った時はタクシーを使ったから気が付かなかったけど、ここから吉良くんのマンションまで、歩いて数分の距離らしい。
牧瀬家は世田谷の閑静な住宅街に建っているから、こんなに人が多い繁華街の近くにある吉良くんの家は、なんだか特別な場所みたいに感じる。
僕が無意識に吉良くんのマンションを探して、きょろきょろと辺りを見回していると、不意に吉良くんが僕の手を掴んで、道の端へと引っ張った。
吉良くんは人並みから外れて僕と向い合うように立つと、吉良くんより少し背の低い僕のことを見下ろしている。
「なんか、回りくどいの伝わらなそうだからはっきり言うわ」
吉良くんにそんなふうに前置きされて、僕は無意識に姿勢を正した。
「うち来いよ。またお前とキスとか、そういうことしたい」
ーーにゃっ!
吉良くんの言葉を聞いて、僕は喉の奥で息が詰まって思わず鳴き声が出そうになってしまった。
顔がどんどん熱くなる。
吉良くんとくっついたりしたあの夜は僕にはとっても刺激的で夢みたいな時間だった。この吉良くんからのお誘いは、またあの時みたいにしようってことだ。
「嫌だ?」
吉良くんは多分僕の顔が赤くなったことに気がついていて、それであえてそう聞いてきた。僕の顔を覗き込みながら、吉良くんの口元には余裕ありげな笑みが浮かんでいる。
「イヤじゃない!」
「じゃあ、くる?」
「う……」
僕が頷きかけたその瞬間、向こうの方から足音が近づき、僕の名を呼ぶ声がした。
「ツーーナーー!」
突然背中から抱きつかれ、その衝撃で僕は思わずのけぞった。危うく倒れそうだった僕の体を、吉良くんが僕に抱きついてきた誰かごと受け止めてくれた。
僕は振り返って何事かと確かめた。抱きついてきたのはレオンだった。
なぜか興奮している様子のレオンは、僕の顔や耳にガブガブと甘噛みをしている。僕はやめろとレオンの頬に、軽く猫パンチを喰らわせた。
「レオン、なんでここにいるの?」
「ツナ! サカナたべいこ!」
レオンは頬が真っ赤に染まって、目尻が下がり、口元は何がそんなに楽しいのかヘラヘラと笑っている。
そして、ものすごく……
「サケクサ……」
僕は思わず、レオンの体を押した。
「あ、よかったー! いたいた! レオンくん急に走らないでよー!」
そう言いながら向こうから近づいてきたのは、サークルのメンバー数名だった。莉央と河本もいる。
「あれ、吉良と王子そのいちじゃーん」
「あ、ほんどだー!」
「偶然だね」
「チッ」
最後の舌打ちは吉良くんだ。
サークルメンバーたちは、みんなほんのり顔が赤く、上機嫌な様子でこちらに歩み寄ってきた。
そしてみんなもれなく……
「サケクサ……」
僕は思わず鼻を摘んだ。
「なんでこの時間からそんなに酔っ払ってんだよ。王子そのに、ふらふらじゃねぇか」
吉良くんは、ふらふらとよろけて転びそうだったレオンの腕を掴んで支えながらそう言った。
「王子そのいち」と「そのに」は僕とレオンのことらしい。たしかこの前レオンとサークルに参加した時に、僕たちのことを女の子が、「異国の王子様みたいだ」なんて言っていた気がする。
「レオンくんが日本の美味しいものとかお酒とか飲んでみたいって言うからみんなで行ったんだけど、ついつい盛り上がっちゃって!」
答えたのは莉央だった。莉央も上機嫌でいつもほんのりピンクの頬を今は赤く染めている。
「レオン、スマホ使えたの?」
大学の違うレオンが莉央や河本と連絡を取ったとしたら、スマホを使ったのだろう。そう思って僕が尋ねるとレオンはうんと頷いた。
「さいしょに莉央に連絡した!」
僕の質問に答えたレオンは上機嫌で、莉央に顔を向けた。莉央もお酒が回ってハイになっているのか「ねー」と言って、レオンと顔を見合わせて首を傾けている。
いつの間に連絡先を交換していたんだろう。レオンと莉央が仲良しになっている。
「牧瀬も誘おうと思ったんだけど、吉良と一緒だからやめとけって莉央が」
言い訳と説明担当の河本が言った。
「そうそう、デートでしょ? 邪魔したら悪いかと思って」
「どうせ気を効かせるなら、最後まで貫いてくれ」
ボソッと言った吉良くんのぼやきは誰にも届いていないようだ。
『ツナ、もんじゃ焼きって知ってるか?』
レオンは僕の肩に腕を回して引き寄せると、得意げに鼻を上向けた。
『知らない、酒臭い、レオン』
『あのなー、鉄板の上に、こう野菜で丸くお皿を作ってな? その中に流して混ぜて、ちっさいのでジュッてやって食べるんだよ! 熱くて猫舌が燃えるかと思ったけど、すんごいうまかったよ!』
『ジュッ?』
『そう、メンタイコってやつが入ってんのがうまかったなぁ』
レオンは何かを思い出すように中空を見つめながら、ニヤニヤと笑っている。
ちなみに今僕とレオンは人にはわからない方法で会話をしている。猫同士ならこの方がスムーズに話せる。たぶん人間からはボソボソと異国の言葉で話しているように聞こえているだろう。
『いいな、ジュッて! 僕も食べたい』
『それはまた今度だな、今からまた別のとこに行くぞ!』
『別のとこ?』
『サシミだサシミ! 河本が、お店の中で釣って食べられるとこがあるって言ってる!』
「サシミッ!!」
僕は大好きなサシミと言う言葉に興奮して、飛び上がった。
「何話してんのかぜんぜんわかんないけど、サシミって言ったのだけわかったな」
僕とレオンの話を聞いていたのか、河本がそんなふうに呟いている。
「吉良くん! サシミ!」
僕は酒臭いレオンの腕から逃れつつ、吉良くんの方を振り返った。
「え? サシミ? なに、食いてぇの?」
吉良くんの問いに、僕は力いっぱい頷いた。
「食べたい! サシミ! マグロ!」
腕にしがみついて訴えると、「共食いだな」と吉良くんは笑った。
「牧瀬もこう言ってるし、吉良も一緒にいかないか?」
河本の問いに、吉良くんは少し考え僕とレオンを交互に見ている。
「まあ、いいけど……この2人連れて歩くのけっこう目立ちそうだな」
そう呟いた吉良くんの言葉に
「確かに、それは否めないな」
と、河本が苦笑した。
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