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第一部【牧瀬くんは猫なので】
1.吉良くんは、いる?
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僕は猫だ。
野良じゃない。
だから名前もちゃんとある。
そんな僕がどうしてこんなに人間の多い道を、一匹でとことこ歩いているのかというと、それにはのっぴきならない理由があるんだ。
「あ、にゃーたん! もふもふ!」
「ほんとだ、もふもふねー、ちょっとおデブちゃんで可愛いわ」
見上げると人間の親子だ。
母親が小さな女の子と手を繋ぎ、二人して僕を覗き込んで微笑んでいる。
背景には舞い散る桜吹雪と、やけに鮮やかな青い空。その手前に母親の着たベージュのスプリングコートと、女の子のピンクのほっぺが映えている。
それにしても失礼だ。僕はおデブちゃんではない。
「にゃうっ!」
女の子が伸ばした手から逃れるように、僕は自慢のつやつやピンクの肉球でアスファルトを踏み締めた。
毛艶が良くてもふっとしているだけで、触ってみればこの体躯は引き締まってしなやかだとわかる。だけどそれを伝えるためだけに、ここで人間に捕まるわけにはいかない。
植え込みに沿って身を隠しながら、僕は目的の場所へと早足で進んだ。
桜並木の道を抜けて、大きな門扉の中に入る。普通の家よりもっと大きい。ここは大学という場所だ。
正門前にはたくさんの学生がいて、看板を持ったり、派手な服装をしたりして、みな声を張り上げている。そこを通り過ぎようとする別の学生が何人か呼び止められて、何やら話し込んでいた。
「猫じゃん」
しまった、また見つかった。
見上げると、この大学の学生らしき男が二人こちらを見下ろしている。
「まじだ。三毛猫じゃん。オスだと珍しくて高く売れるらしいよ」
「マジ、捕まえちゃうっ?」
本当に捕まえる気は無さそうだったが、僕は頭を低くして尻尾を少し膨らませ、手を伸ばされる前に地面を蹴って走り出した。
「あーあ、逃げた」
追ってくる気配はない。
だけど僕はそのまま走った。
人間の足元をするする抜けて、何人かは驚いて僕のことを振り返り「猫だ」「にゃんこだ」「猫ちゃんだ」と声を上げた。
建物の入り口に辿り着き、開け放たれていたガラス扉から中に入る。
あったあった。人間のトイレだ。青いマークの方だよな。あそこにいろいろ隠してある。
僕がそこに駆け込もうとすると、ちょうど扉が開いてそこから出てきた学生が、「うわっ? え? 猫⁉︎」と声を上げた。僕はその足元をすり抜けた。とにかく個室だ個室。ここなら誰にも見られないぞ。
「あれ? すみません、今猫入ってきませんでした?」
ドアの外から戻ってきた男子学生が、個室から出た僕を見るなりそう尋ねた。
「んーん、ワカラナイ!」
僕はしれっと笑顔でそう答えた。
「あ、あれ? 留学生か……えっと、ソーリー! なんでもないです、ノープロブレム!」
その学生の脇をすり抜け、僕は鏡の前の洗面台で手を洗った。
走ったから前足が汚れている。人間は歩く時手を使わないから、汚れているのは違和感があるだろう。
顔を上げると鏡の中には、色素の薄い瞳を含んだ、アーモンド型の目元があった。このあたりにいる人間の中では、たぶんちょっと肌の色や毛色が薄い。
だから僕がこの姿になると「外人さん?」「ハーフ?」とかってよく言われる。とりあえず頷いていたら、なにかとスムーズに行くことが多かったので、僕はそう答えることにしている。
四つの肉球で走った道を、今度は二本の足で歩いて戻る。
外に出ると、やっぱり人が多くて騒がしい。ピンクの桜はキャンパスの中にも咲いていて、そこから舞い散る花びらが、お祭り騒ぎの学生たちの上に降り注いでいた。
「うっそ、信じられないくらいイケメン!」
イケメン……その言葉の意味は教えてもらった。とびきりクールな猫ちゃんって意味だ。
それはまさしく僕のことを言っている。そう思って声の方に顔を向けると、学生らしき女の子が思った通り、僕を見上げていた。
「あなた一年生⁉︎ ボルダリング興味ない⁉︎」
女子学生は僕と似た色に染められた髪で、綺麗なピンクの唇とパッチリとした目元が印象的でなかなか可愛い顔をしている。そのこが手に抱えていたチラシを一枚僕に手渡してきた。
チラシには何やら人のイラストと、文字が書かれている。
僕は文字はある程度読めるけど、意味を理解するのに少し時間がかかる。だから、僕は両手でチラシを握りしめて、一生懸命目で辿った。
「あ、ごめんね? 日本語まだあんまりなのかな? えっと、ボルダリング……えーっと、クライム ザ ウォール?」
なんのことかよくわからずに、僕は身振り手振りで説明しようと試みている彼女に向かって首を傾げた。
「ね、ちょっと河本! きてっ! ボルダリングって英語でなんていうんだっけ?」
女子学生は近くで別の学生に声をかけようとしていた男子学生の肩を叩いて呼び寄せた。河本と呼ばれたその学生は、癖なのかズレてもない眼鏡を掛け直しながらこちらを向くと、僕を見て少し驚いたような顔をした。
「いや、ボルダリングはもともと英語だろ」
「あ、そっか。え、じゃあ英語圏の人じゃないのかなっ? えーっと、サークルハイリマセンカ?」
「サークル?」
僕は女子学生の言葉を繰り返し首を傾げた。
「うわっ通じた! 奇跡!」
「通じたのか? ハテナ顔してるけど」
河本と女子学生は二人であたふた話し始めた。
僕はまた渡されたチラシを見て一生懸命読み解いた。たぶん、サークルというのは何かチームやグループのようなもののようだ。
「あの」
僕が言うと、二人が同時に顔を上げた。何を言うのかと待っている様子だ。
「吉良くんは、いる? サークル」
「え? 吉良? 吉良の知り合いなの?」
女子学生が僕に尋ねた。
「うん、探してる、吉良くん」
僕は答えた。
「おお! いるいる! 吉良くんいるよ!」
「ほんとっ⁈」
そんなに期待せずに尋ねたけど、女子学生が大きく頷いたのを見て、僕は目を見開いて勝手に口元が笑顔を作った。
「お、おい、莉央……大丈夫か、いるって答えて。もしかして、なんか吉良と揉めてるとかかもしれないだろ?」
莉央というのは多分この女子学生の名前だろう。河本とかいうメガネの男子学生が、少し不安げに莉央の肩に手を置き耳打ちをしている。
莉央はそれを聞いて、改めて僕の姿を上から下まで確認した。その後で「あー」となにやら意味深な息を漏らした。
「確かに、吉良が手出しそうなタイプね」
「だろ」
莉央と河本は何やらこそこそ話しをしている、その後で莉央がやや遠慮がちに僕に尋ねた。
「あの、吉良の……どういう知り合い?」
「ん? ドウイウ?」
莉央の言葉の意味がわからず、僕は首を傾げて聞き返した。
「えーっと、あなたは、吉良に怒ってる? えっと、アングリー?」
「怒る? なんで? 怒ってないよ?」
「じゃあ? 吉良の友達?」
今度は河本が尋ねてきた。
僕は首を横に振る。
「吉良くん、いないの? サークル、会えない?」
せっかく手掛かりを見つけたのに、莉央も河本も何かを躊躇っている。僕はなぜ二人が躊躇うのかわからなくて肩を落とした。
「めちゃくちゃ落ち込んでる」
「なんか、可哀想だよ。合わせてあげない? 河本」
莉央はそう言って河本の顔を覗き込んだ。
河本は莉央に覗き込まれて、眼鏡の奥を真っ赤にしている。暑いのかな。
結局河本が莉央の言葉に頷くと、莉央は目を細めて僕に向かって微笑んだ。
「じゃあ、今週末のサークルの飲み会おいでよ!」
「飲み会? いる? 吉良くん」
「うん、いるいる!」
莉央が頷き、僕の心は一気に弾んだ。
「リオ! ありがとう!」
「えっ⁉︎ きゃっ!」
「あ、おい!」
僕が莉央を抱きしめると、胸元で莉央が真っ赤な顔で口を抑え、河本が慌てた様子で手を伸ばしてきた。
「こら! 日本ではそういうこと安易にしないんだよ!」
にゃぅ……莉央は可愛いけど、河本はちょっと小うるさい。
野良じゃない。
だから名前もちゃんとある。
そんな僕がどうしてこんなに人間の多い道を、一匹でとことこ歩いているのかというと、それにはのっぴきならない理由があるんだ。
「あ、にゃーたん! もふもふ!」
「ほんとだ、もふもふねー、ちょっとおデブちゃんで可愛いわ」
見上げると人間の親子だ。
母親が小さな女の子と手を繋ぎ、二人して僕を覗き込んで微笑んでいる。
背景には舞い散る桜吹雪と、やけに鮮やかな青い空。その手前に母親の着たベージュのスプリングコートと、女の子のピンクのほっぺが映えている。
それにしても失礼だ。僕はおデブちゃんではない。
「にゃうっ!」
女の子が伸ばした手から逃れるように、僕は自慢のつやつやピンクの肉球でアスファルトを踏み締めた。
毛艶が良くてもふっとしているだけで、触ってみればこの体躯は引き締まってしなやかだとわかる。だけどそれを伝えるためだけに、ここで人間に捕まるわけにはいかない。
植え込みに沿って身を隠しながら、僕は目的の場所へと早足で進んだ。
桜並木の道を抜けて、大きな門扉の中に入る。普通の家よりもっと大きい。ここは大学という場所だ。
正門前にはたくさんの学生がいて、看板を持ったり、派手な服装をしたりして、みな声を張り上げている。そこを通り過ぎようとする別の学生が何人か呼び止められて、何やら話し込んでいた。
「猫じゃん」
しまった、また見つかった。
見上げると、この大学の学生らしき男が二人こちらを見下ろしている。
「まじだ。三毛猫じゃん。オスだと珍しくて高く売れるらしいよ」
「マジ、捕まえちゃうっ?」
本当に捕まえる気は無さそうだったが、僕は頭を低くして尻尾を少し膨らませ、手を伸ばされる前に地面を蹴って走り出した。
「あーあ、逃げた」
追ってくる気配はない。
だけど僕はそのまま走った。
人間の足元をするする抜けて、何人かは驚いて僕のことを振り返り「猫だ」「にゃんこだ」「猫ちゃんだ」と声を上げた。
建物の入り口に辿り着き、開け放たれていたガラス扉から中に入る。
あったあった。人間のトイレだ。青いマークの方だよな。あそこにいろいろ隠してある。
僕がそこに駆け込もうとすると、ちょうど扉が開いてそこから出てきた学生が、「うわっ? え? 猫⁉︎」と声を上げた。僕はその足元をすり抜けた。とにかく個室だ個室。ここなら誰にも見られないぞ。
「あれ? すみません、今猫入ってきませんでした?」
ドアの外から戻ってきた男子学生が、個室から出た僕を見るなりそう尋ねた。
「んーん、ワカラナイ!」
僕はしれっと笑顔でそう答えた。
「あ、あれ? 留学生か……えっと、ソーリー! なんでもないです、ノープロブレム!」
その学生の脇をすり抜け、僕は鏡の前の洗面台で手を洗った。
走ったから前足が汚れている。人間は歩く時手を使わないから、汚れているのは違和感があるだろう。
顔を上げると鏡の中には、色素の薄い瞳を含んだ、アーモンド型の目元があった。このあたりにいる人間の中では、たぶんちょっと肌の色や毛色が薄い。
だから僕がこの姿になると「外人さん?」「ハーフ?」とかってよく言われる。とりあえず頷いていたら、なにかとスムーズに行くことが多かったので、僕はそう答えることにしている。
四つの肉球で走った道を、今度は二本の足で歩いて戻る。
外に出ると、やっぱり人が多くて騒がしい。ピンクの桜はキャンパスの中にも咲いていて、そこから舞い散る花びらが、お祭り騒ぎの学生たちの上に降り注いでいた。
「うっそ、信じられないくらいイケメン!」
イケメン……その言葉の意味は教えてもらった。とびきりクールな猫ちゃんって意味だ。
それはまさしく僕のことを言っている。そう思って声の方に顔を向けると、学生らしき女の子が思った通り、僕を見上げていた。
「あなた一年生⁉︎ ボルダリング興味ない⁉︎」
女子学生は僕と似た色に染められた髪で、綺麗なピンクの唇とパッチリとした目元が印象的でなかなか可愛い顔をしている。そのこが手に抱えていたチラシを一枚僕に手渡してきた。
チラシには何やら人のイラストと、文字が書かれている。
僕は文字はある程度読めるけど、意味を理解するのに少し時間がかかる。だから、僕は両手でチラシを握りしめて、一生懸命目で辿った。
「あ、ごめんね? 日本語まだあんまりなのかな? えっと、ボルダリング……えーっと、クライム ザ ウォール?」
なんのことかよくわからずに、僕は身振り手振りで説明しようと試みている彼女に向かって首を傾げた。
「ね、ちょっと河本! きてっ! ボルダリングって英語でなんていうんだっけ?」
女子学生は近くで別の学生に声をかけようとしていた男子学生の肩を叩いて呼び寄せた。河本と呼ばれたその学生は、癖なのかズレてもない眼鏡を掛け直しながらこちらを向くと、僕を見て少し驚いたような顔をした。
「いや、ボルダリングはもともと英語だろ」
「あ、そっか。え、じゃあ英語圏の人じゃないのかなっ? えーっと、サークルハイリマセンカ?」
「サークル?」
僕は女子学生の言葉を繰り返し首を傾げた。
「うわっ通じた! 奇跡!」
「通じたのか? ハテナ顔してるけど」
河本と女子学生は二人であたふた話し始めた。
僕はまた渡されたチラシを見て一生懸命読み解いた。たぶん、サークルというのは何かチームやグループのようなもののようだ。
「あの」
僕が言うと、二人が同時に顔を上げた。何を言うのかと待っている様子だ。
「吉良くんは、いる? サークル」
「え? 吉良? 吉良の知り合いなの?」
女子学生が僕に尋ねた。
「うん、探してる、吉良くん」
僕は答えた。
「おお! いるいる! 吉良くんいるよ!」
「ほんとっ⁈」
そんなに期待せずに尋ねたけど、女子学生が大きく頷いたのを見て、僕は目を見開いて勝手に口元が笑顔を作った。
「お、おい、莉央……大丈夫か、いるって答えて。もしかして、なんか吉良と揉めてるとかかもしれないだろ?」
莉央というのは多分この女子学生の名前だろう。河本とかいうメガネの男子学生が、少し不安げに莉央の肩に手を置き耳打ちをしている。
莉央はそれを聞いて、改めて僕の姿を上から下まで確認した。その後で「あー」となにやら意味深な息を漏らした。
「確かに、吉良が手出しそうなタイプね」
「だろ」
莉央と河本は何やらこそこそ話しをしている、その後で莉央がやや遠慮がちに僕に尋ねた。
「あの、吉良の……どういう知り合い?」
「ん? ドウイウ?」
莉央の言葉の意味がわからず、僕は首を傾げて聞き返した。
「えーっと、あなたは、吉良に怒ってる? えっと、アングリー?」
「怒る? なんで? 怒ってないよ?」
「じゃあ? 吉良の友達?」
今度は河本が尋ねてきた。
僕は首を横に振る。
「吉良くん、いないの? サークル、会えない?」
せっかく手掛かりを見つけたのに、莉央も河本も何かを躊躇っている。僕はなぜ二人が躊躇うのかわからなくて肩を落とした。
「めちゃくちゃ落ち込んでる」
「なんか、可哀想だよ。合わせてあげない? 河本」
莉央はそう言って河本の顔を覗き込んだ。
河本は莉央に覗き込まれて、眼鏡の奥を真っ赤にしている。暑いのかな。
結局河本が莉央の言葉に頷くと、莉央は目を細めて僕に向かって微笑んだ。
「じゃあ、今週末のサークルの飲み会おいでよ!」
「飲み会? いる? 吉良くん」
「うん、いるいる!」
莉央が頷き、僕の心は一気に弾んだ。
「リオ! ありがとう!」
「えっ⁉︎ きゃっ!」
「あ、おい!」
僕が莉央を抱きしめると、胸元で莉央が真っ赤な顔で口を抑え、河本が慌てた様子で手を伸ばしてきた。
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