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Day's Eye 森に捨てられたデイジー
王立図書館とタウンハウス
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今回の期末テストでも私は学年トップの栄光に輝いた。そのことを実家の家族宛ての手紙に書き記す。いつもならそこに帰省予定日時を明記するのだが、今回は少し違う。
なので『長期休暇に入ったらすぐに王立図書館に行くことになったのでしばらく王都に滞在します。帰省することになったらまた事前にお手紙送ります。』と書き連ねた。
終業式を終え、帰省のために乗合馬車に乗っていくカンナや一般塔の生徒たちを見送った後、勉強道具だけを詰め込んだカバンを持って正門外で待っていると、そこへファーナム嬢が現れた。
彼女は私の荷物をじっと見てこてんと首を傾げていた。彼女が首を傾げるだけで優雅に見えるのだ、さすがお貴族様は違うな。
「あら、荷物はそれだけでいいの? 私のお下がりで良ければお洋服貸しましょうか」
よくわからないことを言われた。どういうこと? そんな粗末な服じゃ王立図書館に入れないよって言外に言ってる? これ自分が持っている中でも一番キレイなワンピースなんですけど…
「それは一体どういう…」
「ずっとそのお洋服で過ごすわけには行かないでしょう? 少なくとも寝るときにはお着替えしたほうがいいと思うわ…」
「…え?」
その言葉の意味を問うと、何故か彼女の中では私が彼女の家である公爵家が所有するタウンハウスに滞在することになっていたのだ。
…話に聞いておりませんが。
貴族は管轄の領内にお屋敷を持っているものなのだが、社交シーズンになると王都にある別荘で過ごすことが多いそう。それで今回はそこを開放して、私を接待してくれるみたいなことを言ってきて……
「いえいえ、そんな。私は寮への滞在を許可いただいてますのでお構いなく」
「でも、私の両親もすっかりあなたを歓迎する気でいるのよ…?」
そう言って困った顔をするファーナム嬢。それならそうと、事前にお伺いを立てて?
私は彼女に待ってもらうようにお願いすると、慌てて寮に引き返して着替えや寝間着をトランクに詰め込んで来たのであった。
乗り心地が良すぎて睡魔に襲われるファーナム公爵家の馬車に揺られて、30分くらいで到着したのは高級別荘地が広がる一等地であった。社交シーズンにはここがお貴族様達が集まって賑やかになるそうだ。
タウンハウスだから手狭なのだけど…とファーナム嬢は恥ずかしそうに言っていたが、そんなことはない。十分広かった。とりあえず今の言葉を撤回して庶民に謝ってほしい。
外観からしてお貴族様のお屋敷って感じで、入るのをすごくためらったが、意を決してお邪魔した。お屋敷のロビーにはファーナム公爵家一家に加えて、公爵家の使用人たちが集結していた。勢揃いじゃないですか。
…私はそのまま後ずさってそのまま逃走したくなった。やだ、こわい。
ファーナム嬢のご両親と兄夫妻は、私を歓待するためだけにファーナム公爵領からわざわざ足を運んで来たそうだ。
もうすっごい恐縮するからやめてほしい。
「…はじめまして。魔法魔術学校一般塔所属3年のデイジー・マックと申します…今回はお世話になります」
深々と頭を下げてとりあえず失礼のないようにするが、どこでボロが出るかわからないので私の心臓はバクバクであった。
「はじめまして、ようこそ我がタウンハウスへ」
ファーナム公爵に歓迎の意を告げられ、私の心臓がキュッとなった。私は恐怖でビクビクしていたが、彼らは庶民である私にも友好的だった。
恐らくそれは、私がファーナム嬢並びに王太子殿下の危機を救った結果である。特にこのファーナム夫妻の娘であるエリーゼ・ファーナム嬢は未来の王妃、そして国母となる存在だ。大切に大切に育ててきたそうで、たまたま偶然とはいえ、助けてくれたことを物凄く感謝された。
「狭苦しいところだけどゆっくりしていってね」
お貴族様の狭いは庶民にとってはだだっ広いのですが、それは。
貴族然として堅苦しい雰囲気ではあるが、家族仲は悪くないらしい。ご両親も兄夫妻も政略結婚だそうけど、そこそこ仲がいいそうだ。
「自分たちがここに滞在したら気を遣うだろうから」と言って彼らはその日のうちに自分の管轄する領地へと帰っていった。
本当に挨拶するためだけに王都に出向いてきたんだな…なんか気を遣わせてしまって…私も泊まるつもりはなかったんですけどすみません。
タウンハウスには執事に下僕、料理人や庭師、メイド数人と馭者の他に家庭教師の先生がいた。これでも少ない人員だそうだが、正直こんなに人はいらないと思います。身の回りのことは自分でするので、大丈夫ですとメイドさんを追い出したのは記憶に新しい。
ファーナム嬢の家庭教師の先生にはめちゃくちゃ質問した。むしろファーナム嬢との会話よりも多かったと思う。さすが公爵令嬢、雇っている家庭教師のレベルも高い…! 実技の練習にも親身になって付き合ってくれて本当に助かったし、ものすごくお世話になった。おかげさまで予定よりも勉強が進んだ。一人で自習するよりも理解度は高く、4年生の履修範囲を網羅できたと思う。
ファーナム嬢の家庭教師なのに、ガリ勉クイーンな私に独占される家庭教師。どちらの家庭教師なんだと突っ込む人が不在だったけど、周りからしてみれば私は厚かましい客人に見えたに違いない。
そして目的の王立図書館は……天国だった。
至るところに本の海。最新刊からホコリをかぶった古いものまで揃っている。国一番の蔵書数を誇る図書館なだけある。
案内された直後から私は目を輝かせてあちこちチョロチョロ動き回った。目の色を変えた私の勢いにファーナム嬢は苦笑いをしていたが、そのままにしておいてくれた。
ものすごい数の蔵書。こんなに沢山の本をお目にしたことがない。
あぁ、一日が48時間あればいいのに。そしたらたくさん読めるはず。私がここの本をすべて読破するまでにどのくらいの年月を要するのであろうか。ここがもう少し寮や家から近ければ休日に出向くんだけど…
なぜ今まで私は行こうとしなかったんだ。普通に一般庶民らしき来館者があちこちにいるじゃないか。敷居が高いなんて言い訳せずにもっと早く行けばよかった。あぁもったいない。
「デイジー。そろそろ帰りましょう」
滞在中にいつの間にか呼び名が変わって、名前を呼び捨てされるようになった。
私は相変わらずファーナム様呼びだが、これはけじめのようなものだ。私達は全く違う立場であるという区切り。ちゃんと線引きしておかなきゃ後になって色々問題が出てきてしまうからね。
暇があれば読書、自分の家庭教師に質問攻めする…なんて図々しい客、厚かましい庶民だと思われても仕方がないのに、ファーナム嬢は寛大であった。
「ほら、その本は借りることにして、図書館にはまた来ましょう」
私はハシゴに座ったまま本をじっとり読み込んでいたのだが、ファーナム嬢に帰宅を促されたのでしょんぼりしながらハシゴを降りた。
「…ここに寝泊まりしたいくらいです」
殿下に頼んだら許可してくれないかな…。寝袋持ち込んでここに住みたい。
始めは1週間位の滞在予定だった。
帰省はするつもりだったんだ。ファーナム嬢のおうちの馬車を出してくれると言うので、その厚意に甘えて故郷へ帰省するつもりではいた。
しかし時間はあっという間に過ぎた。
あと一日、もう一日と帰省予定を伸ばしていると、一ヶ月の長期休暇が半分過ぎ、更に時間は経過していく……圧倒的に時間が足りない。
この世の本をすべて読み切るまでの時間が足りないのだ!
そんなわけで今回の帰省はパスすることにした。私の家族のことだ。手紙で説明すれば理解してくれるに違いない。
次の休みではいいお知らせを持って帰省するからそれを楽しみにしてほしい!
今、私は王都にいます。
王立図書館が魅力的すぎるので帰れません。ファーナム公爵家タウンハウスにて、休みいっぱいお世話になることにしました。
なので『長期休暇に入ったらすぐに王立図書館に行くことになったのでしばらく王都に滞在します。帰省することになったらまた事前にお手紙送ります。』と書き連ねた。
終業式を終え、帰省のために乗合馬車に乗っていくカンナや一般塔の生徒たちを見送った後、勉強道具だけを詰め込んだカバンを持って正門外で待っていると、そこへファーナム嬢が現れた。
彼女は私の荷物をじっと見てこてんと首を傾げていた。彼女が首を傾げるだけで優雅に見えるのだ、さすがお貴族様は違うな。
「あら、荷物はそれだけでいいの? 私のお下がりで良ければお洋服貸しましょうか」
よくわからないことを言われた。どういうこと? そんな粗末な服じゃ王立図書館に入れないよって言外に言ってる? これ自分が持っている中でも一番キレイなワンピースなんですけど…
「それは一体どういう…」
「ずっとそのお洋服で過ごすわけには行かないでしょう? 少なくとも寝るときにはお着替えしたほうがいいと思うわ…」
「…え?」
その言葉の意味を問うと、何故か彼女の中では私が彼女の家である公爵家が所有するタウンハウスに滞在することになっていたのだ。
…話に聞いておりませんが。
貴族は管轄の領内にお屋敷を持っているものなのだが、社交シーズンになると王都にある別荘で過ごすことが多いそう。それで今回はそこを開放して、私を接待してくれるみたいなことを言ってきて……
「いえいえ、そんな。私は寮への滞在を許可いただいてますのでお構いなく」
「でも、私の両親もすっかりあなたを歓迎する気でいるのよ…?」
そう言って困った顔をするファーナム嬢。それならそうと、事前にお伺いを立てて?
私は彼女に待ってもらうようにお願いすると、慌てて寮に引き返して着替えや寝間着をトランクに詰め込んで来たのであった。
乗り心地が良すぎて睡魔に襲われるファーナム公爵家の馬車に揺られて、30分くらいで到着したのは高級別荘地が広がる一等地であった。社交シーズンにはここがお貴族様達が集まって賑やかになるそうだ。
タウンハウスだから手狭なのだけど…とファーナム嬢は恥ずかしそうに言っていたが、そんなことはない。十分広かった。とりあえず今の言葉を撤回して庶民に謝ってほしい。
外観からしてお貴族様のお屋敷って感じで、入るのをすごくためらったが、意を決してお邪魔した。お屋敷のロビーにはファーナム公爵家一家に加えて、公爵家の使用人たちが集結していた。勢揃いじゃないですか。
…私はそのまま後ずさってそのまま逃走したくなった。やだ、こわい。
ファーナム嬢のご両親と兄夫妻は、私を歓待するためだけにファーナム公爵領からわざわざ足を運んで来たそうだ。
もうすっごい恐縮するからやめてほしい。
「…はじめまして。魔法魔術学校一般塔所属3年のデイジー・マックと申します…今回はお世話になります」
深々と頭を下げてとりあえず失礼のないようにするが、どこでボロが出るかわからないので私の心臓はバクバクであった。
「はじめまして、ようこそ我がタウンハウスへ」
ファーナム公爵に歓迎の意を告げられ、私の心臓がキュッとなった。私は恐怖でビクビクしていたが、彼らは庶民である私にも友好的だった。
恐らくそれは、私がファーナム嬢並びに王太子殿下の危機を救った結果である。特にこのファーナム夫妻の娘であるエリーゼ・ファーナム嬢は未来の王妃、そして国母となる存在だ。大切に大切に育ててきたそうで、たまたま偶然とはいえ、助けてくれたことを物凄く感謝された。
「狭苦しいところだけどゆっくりしていってね」
お貴族様の狭いは庶民にとってはだだっ広いのですが、それは。
貴族然として堅苦しい雰囲気ではあるが、家族仲は悪くないらしい。ご両親も兄夫妻も政略結婚だそうけど、そこそこ仲がいいそうだ。
「自分たちがここに滞在したら気を遣うだろうから」と言って彼らはその日のうちに自分の管轄する領地へと帰っていった。
本当に挨拶するためだけに王都に出向いてきたんだな…なんか気を遣わせてしまって…私も泊まるつもりはなかったんですけどすみません。
タウンハウスには執事に下僕、料理人や庭師、メイド数人と馭者の他に家庭教師の先生がいた。これでも少ない人員だそうだが、正直こんなに人はいらないと思います。身の回りのことは自分でするので、大丈夫ですとメイドさんを追い出したのは記憶に新しい。
ファーナム嬢の家庭教師の先生にはめちゃくちゃ質問した。むしろファーナム嬢との会話よりも多かったと思う。さすが公爵令嬢、雇っている家庭教師のレベルも高い…! 実技の練習にも親身になって付き合ってくれて本当に助かったし、ものすごくお世話になった。おかげさまで予定よりも勉強が進んだ。一人で自習するよりも理解度は高く、4年生の履修範囲を網羅できたと思う。
ファーナム嬢の家庭教師なのに、ガリ勉クイーンな私に独占される家庭教師。どちらの家庭教師なんだと突っ込む人が不在だったけど、周りからしてみれば私は厚かましい客人に見えたに違いない。
そして目的の王立図書館は……天国だった。
至るところに本の海。最新刊からホコリをかぶった古いものまで揃っている。国一番の蔵書数を誇る図書館なだけある。
案内された直後から私は目を輝かせてあちこちチョロチョロ動き回った。目の色を変えた私の勢いにファーナム嬢は苦笑いをしていたが、そのままにしておいてくれた。
ものすごい数の蔵書。こんなに沢山の本をお目にしたことがない。
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私は相変わらずファーナム様呼びだが、これはけじめのようなものだ。私達は全く違う立場であるという区切り。ちゃんと線引きしておかなきゃ後になって色々問題が出てきてしまうからね。
暇があれば読書、自分の家庭教師に質問攻めする…なんて図々しい客、厚かましい庶民だと思われても仕方がないのに、ファーナム嬢は寛大であった。
「ほら、その本は借りることにして、図書館にはまた来ましょう」
私はハシゴに座ったまま本をじっとり読み込んでいたのだが、ファーナム嬢に帰宅を促されたのでしょんぼりしながらハシゴを降りた。
「…ここに寝泊まりしたいくらいです」
殿下に頼んだら許可してくれないかな…。寝袋持ち込んでここに住みたい。
始めは1週間位の滞在予定だった。
帰省はするつもりだったんだ。ファーナム嬢のおうちの馬車を出してくれると言うので、その厚意に甘えて故郷へ帰省するつもりではいた。
しかし時間はあっという間に過ぎた。
あと一日、もう一日と帰省予定を伸ばしていると、一ヶ月の長期休暇が半分過ぎ、更に時間は経過していく……圧倒的に時間が足りない。
この世の本をすべて読み切るまでの時間が足りないのだ!
そんなわけで今回の帰省はパスすることにした。私の家族のことだ。手紙で説明すれば理解してくれるに違いない。
次の休みではいいお知らせを持って帰省するからそれを楽しみにしてほしい!
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