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同居終了:101日目 3/31(木)
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「真琴さん、荷物あとこれだけ?」
「うん、ありがとう」
久しぶりにここに帰ってきた。
元旦は立ち寄る程度にしかいなかった部屋は、1ヶ月しか住んでいなかったのにも関わらずすごく懐かしく感じる。
今日からまた真琴さんと一緒に暮らすことになる。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
番の挨拶に行った日。
「また一緒に暮らしたらどうだ」
真琴さんの爺さんから提案され、全員が茶を吹くほどの衝撃を受けた。
「望月」
「はい。真琴様のマンションの契約が来月末までですので、ちょうど良いと思います」
「2人はどうだ?」
そんな爺さんの一声で俺たちの再同居……否、同棲が決定した。
同棲にあたって、俺が卒業するまでのマンションの水道光熱費やら税金は爺さんが払ってくれた。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
新生活でたくさんの人が移動する時期。
引越しラッシュで俺たちが引っ越せたのは今日だ。
望月さんの手にかかればすぐ引っ越せただろうけど、その望月さんは珍しく立て込んでいて、真琴さんも仕事の都合がつかなくて、結局今日になった。
俺は事前に宅配便で荷物を送っておいたから、今日は真琴さんの荷物だけだ。
真琴さんは休日に荷造りをし、平日は連日残業をして、今日明日の有給休暇を取ったらしい。
「有休は余っていたから大丈夫だよ。4月にはまた付与されるしね」
そう言って笑う真琴さんの手伝いをした。
「紫陽くんはもう終わったの?」
「あー、俺は今必要な分だけだったのですぐ終わりましたよ」
「わー、いいなぁ」
家具は既に揃っているから、俺の荷物は今着る服、教材、私物くらいだ。
たまに実家に顔を出す予定だから、必要なものがあればそのタイミングで持って帰るなり送るなりすれば良い。
意外に俺は身軽だ。
部屋割りは、俺が大学を卒業するまでは以前と同じにした。
「真琴さん、ご飯どうします?」
荷解きしながら声を掛けると、真琴さんは手を止めうーんと考えた。
「あ、そうだ。宅配ピザにしよう」
「ピザ?」
俺は首を傾げる。
折角の同棲初日なんだから、食べに行ってもいいのに。
「ほら、前に一緒に住んだ初日がピザだったでしょ。だからピザがいいなぁ、って」
「あ……」
そんな些細な出来事を大事そうに話されると、なんかくすぐったい気持ちになる。
「だ、ダメかな…?」
「ダメじゃないです。ピザにしましょう」
「うん」
俺は傍で嬉しそうに笑う頬にそっとキスをした。
相変わらず顔を赤くする姿に愛しさが増す。
その身体を抱きしめると、もう俺にしか分からない香りが鼻腔をくすぐる。
押し倒したくなる。
「紫陽くん。ほら、早く終わらせよう」
グイッと肩を押され体が離れていった。
少し離れたことで作業する後ろ姿からチラッと見える俺が付けた跡が残る項は赤みを帯びていて、思わずニヤけてしまう。
「真琴さん」
「んー?」
振り返る頬はまだ薄らピンク色だった。
「明日も休みですよね。今日は一緒に……くっついて寝ましょう」
「ええっ!」
あ、顔が真っ赤になった。
「そんな顔されたら、今すぐしたくなっちゃうんですけど……」
「~~~~っ、ダメっ」
「えー、いいでしょ。ほとんど片付け終わったんだし」
口を尖らせて抗議するが真琴さんは頭をブンブンと横に振る。
「だ、ダメだよ……だって、ほら僕、汗臭いし…」
プツン
俺の中で何かが切れた。
ズカズカと大股で近寄って抱きしめた。
「ひゃっ」
「俺、この匂いも大好き」
「だ、ダメだっ……て……あ…」
首筋に顔を寄せて吸い付くと、白い肌がまた赤く色付く。
汗臭くなんてなく、吸い付いた肌は蕩けるくらい甘かった。
「無理。我慢できない」
「で、でも、この部屋なんの準備もーー」
「なら、俺の部屋に行きましょう」
そのまま抱き上げると少しの抵抗の後、抱き返してくれた。
それから3時間後。
届いたピザは俺の部屋で食べた。
そんな同棲初日。
____________________
次回最終回です。
「うん、ありがとう」
久しぶりにここに帰ってきた。
元旦は立ち寄る程度にしかいなかった部屋は、1ヶ月しか住んでいなかったのにも関わらずすごく懐かしく感じる。
今日からまた真琴さんと一緒に暮らすことになる。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
番の挨拶に行った日。
「また一緒に暮らしたらどうだ」
真琴さんの爺さんから提案され、全員が茶を吹くほどの衝撃を受けた。
「望月」
「はい。真琴様のマンションの契約が来月末までですので、ちょうど良いと思います」
「2人はどうだ?」
そんな爺さんの一声で俺たちの再同居……否、同棲が決定した。
同棲にあたって、俺が卒業するまでのマンションの水道光熱費やら税金は爺さんが払ってくれた。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
新生活でたくさんの人が移動する時期。
引越しラッシュで俺たちが引っ越せたのは今日だ。
望月さんの手にかかればすぐ引っ越せただろうけど、その望月さんは珍しく立て込んでいて、真琴さんも仕事の都合がつかなくて、結局今日になった。
俺は事前に宅配便で荷物を送っておいたから、今日は真琴さんの荷物だけだ。
真琴さんは休日に荷造りをし、平日は連日残業をして、今日明日の有給休暇を取ったらしい。
「有休は余っていたから大丈夫だよ。4月にはまた付与されるしね」
そう言って笑う真琴さんの手伝いをした。
「紫陽くんはもう終わったの?」
「あー、俺は今必要な分だけだったのですぐ終わりましたよ」
「わー、いいなぁ」
家具は既に揃っているから、俺の荷物は今着る服、教材、私物くらいだ。
たまに実家に顔を出す予定だから、必要なものがあればそのタイミングで持って帰るなり送るなりすれば良い。
意外に俺は身軽だ。
部屋割りは、俺が大学を卒業するまでは以前と同じにした。
「真琴さん、ご飯どうします?」
荷解きしながら声を掛けると、真琴さんは手を止めうーんと考えた。
「あ、そうだ。宅配ピザにしよう」
「ピザ?」
俺は首を傾げる。
折角の同棲初日なんだから、食べに行ってもいいのに。
「ほら、前に一緒に住んだ初日がピザだったでしょ。だからピザがいいなぁ、って」
「あ……」
そんな些細な出来事を大事そうに話されると、なんかくすぐったい気持ちになる。
「だ、ダメかな…?」
「ダメじゃないです。ピザにしましょう」
「うん」
俺は傍で嬉しそうに笑う頬にそっとキスをした。
相変わらず顔を赤くする姿に愛しさが増す。
その身体を抱きしめると、もう俺にしか分からない香りが鼻腔をくすぐる。
押し倒したくなる。
「紫陽くん。ほら、早く終わらせよう」
グイッと肩を押され体が離れていった。
少し離れたことで作業する後ろ姿からチラッと見える俺が付けた跡が残る項は赤みを帯びていて、思わずニヤけてしまう。
「真琴さん」
「んー?」
振り返る頬はまだ薄らピンク色だった。
「明日も休みですよね。今日は一緒に……くっついて寝ましょう」
「ええっ!」
あ、顔が真っ赤になった。
「そんな顔されたら、今すぐしたくなっちゃうんですけど……」
「~~~~っ、ダメっ」
「えー、いいでしょ。ほとんど片付け終わったんだし」
口を尖らせて抗議するが真琴さんは頭をブンブンと横に振る。
「だ、ダメだよ……だって、ほら僕、汗臭いし…」
プツン
俺の中で何かが切れた。
ズカズカと大股で近寄って抱きしめた。
「ひゃっ」
「俺、この匂いも大好き」
「だ、ダメだっ……て……あ…」
首筋に顔を寄せて吸い付くと、白い肌がまた赤く色付く。
汗臭くなんてなく、吸い付いた肌は蕩けるくらい甘かった。
「無理。我慢できない」
「で、でも、この部屋なんの準備もーー」
「なら、俺の部屋に行きましょう」
そのまま抱き上げると少しの抵抗の後、抱き返してくれた。
それから3時間後。
届いたピザは俺の部屋で食べた。
そんな同棲初日。
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次回最終回です。
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