縦ロールができない

325号室の住人

文字の大きさ
上 下
7 / 9
王妃教育

   1

しおりを挟む
ラライラ 15歳


「未来の王妃、ラライラ様…」

──ついに現れた!

ちょっとバグが発生して学園に入学できなかった私は、現在王城にカンヅメだ。
だからかな? なんと城に現れたのだ。

《白猫獣人のシャノン》

聞くところによると、白猫獣人は皆《シャノン》という名前らしい。
つまり、白猫獣人ならば誰も彼もが《シャノン》。だから、《花売り》の祖母を持ちながら伯爵家の放蕩息子と交わってそのまま囲いこまれて生まれた母から生まれた《身元の確かな男爵令嬢である彼女》は、貴族として王城で侍女をしているのだそうな。

まぁ、獣人であることは隠していたけどね。
私がポロッと呟いた、

《白猫獣人》の言葉に、シャノンが反応した形だ。

それがね、聞いて驚いた。

代々王家には、《猫の血》が秘密裏に入っているのだそうな。

「ラライラ様はご存知ですよね?
《王妃の最大の仕事は、国王に愛でられ王子を3人以上この世に誕生させること》
ですが、ですね。王子だけを3人選んで産むことなど不可能ですよ。そこで必要になってくるのが、我々《身元の確かな猫獣人》なのです。ほら、猫は多産ですからね。そして、王家の人間の血は強い訳です。だから、《たくさん生まれ…そして皆王家の血の強さから金髪碧眼になる》とまぁ、こんな訳ですよ。」

だそうな。

「でね、私、この間見ちゃったんですよ。王子がラライラ様が気を失うまでキスした後に、首筋にキスマークつけてニタニタ笑ってるの。
ラライラ様、あと1年したら成人じゃないですかぁ。そしたら、早速あの王子に喰われちゃうらしいですよ!すごい執着ですね。」
「え?」
「だからぁ、来年あのキモ顔で笑うショボち○王子に早速に処女を奪われるらしいですぅ。
……っていうかぁ、大丈夫なんですかね。あのショボち○ちゃんと機能するのかなぁ。私が猫に変化しないと無理じゃないですかね。心配ですぅ。うん!」

私? もちろんそこまで聞いて、気を飛ばしたわよ!

──あの、身に憶えのない首筋の赤がキスマーク?

ありえないでしょ!!!


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

引きこもりの監禁生活

ざっく
恋愛
ふと、目を覚ましたら全然知らない場所に監禁されていた。しかも、監禁した相手は幼馴染。 どういうこと?でも、まあいいかと、呑気に生活を送るアリッサ。 無理矢理ですが、主人公が呑気なので、悲壮感はないです。

男友達の家で寝ていたら、初めてをぐちゃぐちゃに奪われました。

抹茶
恋愛
現代設定 ノーマルな処女喪失SEX

大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました

扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!? *こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。 ―― ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。 そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。 その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。 結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。 が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。 彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。 しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。 どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。 そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。 ――もしかして、これは嫌がらせ? メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。 「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」 どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……? *WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。

義兄様に弄ばれる私は溺愛され、その愛に堕ちる

一ノ瀬 彩音
恋愛
国王である義兄様に弄ばれる悪役令嬢の私は彼に溺れていく。 そして彼から与えられる快楽と愛情で心も身体も満たされていく……。 ※この物語はフィクションです。 R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。

ヤンデレ家庭教師に致されるお話

下菊みこと
恋愛
安定のヤンデレ。安定の御都合主義。 両思いだし悪い話じゃないので多分みんな幸せ。 書きたいところだけ書いたSS。 ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。

【R18】熱い一夜が明けたら~酔い潰れた翌朝、隣に団長様の寝顔。~

三月べに
恋愛
酔い潰れた翌朝。やけに身体が重いかと思えば、ベッドには自分だけではなく、男がいた! しかも、第三王子であり、所属する第三騎士団の団長様! 一夜の過ちをガッツリやらかした私は、寝ている間にそそくさと退散。まぁ、あの見目麗しい団長と一夜なんて、いい思いをしたと思うことにした。が、そもそもどうしてそうなった??? と不思議に思っていれば、なんと団長様が一夜のお相手を捜索中だと! 団長様は媚薬を盛られてあの宿屋に逃げ込んでやり過ごそうとしたが、うっかり鍵をかけ忘れ、酔っ払った私がその部屋に入っては、上になだれ込み、致した……! あちゃー! 氷の冷徹の団長様は、一体どういうつもりで探しているのかと息をひそめて耳をすませた。

王女、騎士と結婚させられイかされまくる

ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。 性描写激しめですが、甘々の溺愛です。 ※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。

【R18】淫乱メイドは今日も乱れる

ねんごろ
恋愛
ご主人様のお屋敷にお仕えするメイドの私は、乱れるしかない運命なのです。 毎日のように訪ねてくるご主人様のご友人は、私を…… ※性的な表現が多分にあるのでご注意ください

処理中です...