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ワッツァさんの解呪
しおりを挟む「あの…ワッツァさんは、ご経験は?」
「あぁ、はい。お客の酔っぱらいに、掘られたことは、何度かあります。
その度にベッドを溶かしてしまい、母にどやされました。」
「ははっ。
ならば、その逆です。ワッツァさんが僕を掘るのです。
腹這いになりましょうか?」
「あ、いえ…………あの、実は……」
「何でしょうか?」
「口吻をしてみたいのです。」
「口吻?」
「口付けです。」
「わかりました、どうぞ。」
僕はワッツァさんに向き合うと、彼の右手を僕の両手で包むように握って瞼をおろした。
フゴォ フガ……
ちょっと興奮しているのか荒い呼吸が聞こえるが、一向に唇に触れるものはない。
そこで薄く瞼を上げてみれば、ワッツァさんは鼻を摘んで視線を上げていた。
「ふびばて……ばなびが……べでじばっで……」
「え? 鼻血?」
コクコクと頷くワッツァさん。
するとソーマがクツクツと笑いながらやって来て、魔法で止血してくれた。
「仕方ないですよね。ケイのキス待ちは艶っぽいですから。初めて見た時には、僕も理性を保てなかったですよ。」
ワッツァさんの背中をバシバシと叩きながら、二人は笑い合っており、そのお陰でワッツァさんの余計な力も抜けたようだ。
「では、まずは私から。」
ひとしきり笑ったところで、自分もベッドへ上がったソーマがワッツァさんにキスをした。
軟らかい唇同士は少し触れると離れ、
「唇が触れたら目を閉じてから、先へ進めます。」
ソーマはワッツァさんにレクチャーしながら再び唇を合わせた。
──え、いつも僕、こんな風にキスされてるのか?
至近距離で見ているこちらが恥ずかしくなるほど、ソーマの喉や舌の動きはエロかった。
僕は堪らず自分とワッツァさんの股間に手を伸ばすと、上からソーマの手が被さってきて、一緒に扱くことになる。
「んあっ」
僕が先に感じてしまって声を出すと、
「脱いで……」
耳元でソーマが囁く。
一気に体を熱くさせた僕は、ソーマにキスされながら苦しそうに眉間にシワを寄せるワッツァさんを見ながら、下穿きを寛げた。
ワッツァさんは熱い息を吐きながら、自分とソーマの手によりだいぶ勃ち上がった自身のソレを更に高めようと、目を閉じたまま器用に下穿きの腰を緩め、自身を解放した。
ヌチャッ ヌチュッ
みるみるうちに、雄々しく赤黒く太く、先から少し液を出しながら出来上がっていくワッツァさんのソレに対し、僕は背中を向けて近付き、ゆっくりとナカへと誘った。
ソーマとの形の違いを、ナカで少しずつ感じながら僕は両手を前方へ突っ張り、ワッツァさんの唇を離したソーマがいつもするように彼の手を僕の腰までリードしてやると、そのたどたどしい抽送は始まった。
ソーマの狙いすました律動ではない、やわやわやわと進んではやわやわやわと戻る、ソーマより太いのではないかというサイズのソレは、今にも燃えてしまいそうな熱を僕のナカに伝えながら、ソーマだと通過してしまう場所に留まる。
そこは初めて感じてしまった場所で、僕は背を逸らせ、そのまま果てた。
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