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離・婚前旅行 7日目の夜、始まり R18

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宿へ戻ると、リリサがデイドレスを脱がして綺麗に結っていた髪も解いてくれました。

「ほ…」

粗相があってはいけないと張り詰めていたモノが、やっとほぐれたような気がいたします。

ゆったりと湯浴みさせて貰えば、私はもう欠伸が止まらず瞼が重くなってきてしまいました。

「奥様、もう少しですから。ベッドで眠りましょうね。」
「わかっているわ、リリサ。でも今日は何故か眠くて…」
「お食事はどうなさいますか?」
「今晩はご遠慮しようかしら。ほんの少し前までお茶菓子をいただいていたから、何だかまだ膨満感があるのよね。」
「左様でございますか。承知致しました。」

そうして話している合間にも欠伸が出ますがなんとか湯浴みを終え、ポカポカと温まった体の熱を逃さない形の寝間着でベッドに入ると、あっという間に夢の中へ旅立ちました。







「エリサ…」

バルトルに呼ばれたような気がして目を覚ますと、私はバルトルに正面から抱きしめられるような形で眠っていました。
彼からは規則正しい寝息が聞こえてきます。

お茶が響いたのかもよおし、バルトルを起こさないように、私はそっと彼の腕から抜け出しました。

宿というのは全てが集約されていてとても楽です。
ご不浄も浴室もクローゼットもダイニングも全てが寝室に直結していますから。

それに引き換え王都の屋敷を思い出しますと、ご不浄は各階にございますが、浴場は1階にしかございません。
お客人が泊まるのが1階のため、1階の浴室が一番広く豪華な造りになっており、上階のものはシャワーのみです。

バルトル様は、その…事後に私をシャワーに誘いますが、本当は体が冷えてしまうので浴室へ行きたいのです。
まぁ浴室は広いので、結局2人で向かえばまた交わってしまうのですが……

用を足し、室内履きがパタパタしないようにベッドへ向かって先程と同じ位置へ戻ろうと、這うようにしてシーツの海を泳ぎます。

ですが、バルトルを起こさないように暗いまま進んだのがいけなかったのかもしれません。
枕元を目指していた私の頭頂部は何故かどこかに突き当りました。

慌ててそこがどこか探るように、頭の上へ手を伸ばしました。

その時に触れてしまったモノ。
それは、この後も朝まで平和に眠りたいのなら絶対に触れてはいけないモノでした。
手を、掴まれたと思った時には既に組み敷かれていたのです。

胸や腹は接していないのに腰より下は密着していて、布越しに元気に勃ち上がったモノに秘部を擦り上げられました。

「…んっ」

「おはよう、エリサ。君から誘ってくれるなんて嬉しい。俺の準備はできている。早速好きなようにシてくれて構わない。」

バルトルは話しながら仰向けになり、腹の上に、自分のイチモツを挟むように私を乗せました。

「ぁあっ」

何かで切り取ったものが再びくっつくように、私の秘部を掠めて溝が埋まります。
広範囲に硬いものが触れたのが刺激になって、軽くイッてしまって背を反らせてしまいました。

後ろに倒れれば、バルトルの膝が立っていて背凭れのように寄り掛かってしまいます。
その時、腿裏にバルトルの腹筋が硬くなるのを感じました。

「いい眺めだ。」
「……っえ?」

バルトルの膝の向こうへ落ちていた頭を上げて、呼吸を整えながら視線だけでバルトルを見れば、彼の右手が頬へと伸びて、親指の腹がすいーっと耳まで撫でていきます。
指先が耳の孔へ潜ろうとするのに気を取られている間に、バルトルの顔が近付きキスを落とされました。

ちゅっ ちうぅっちゅっ

激しくて息継ぎもできません。

「…んっ……んっふ!」

恥ずかしいのに腰が揺れてナカから体液がどんどん溢れるのがわかると、リップ音に水音が交じり始めました。

まるで頭の中が侵食されているようで、もう何も考えられなくなっていました。


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