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第一章
第4話 森から町へ
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「私の我が家は王国の城もあるオルテン王国の中心地にある。とは言っても、ここはオルテン王国のはずれ、馬に乗って行けば長くても4、5日程で着くが、ずっと走らせるのは体力も消耗させるし、とても負担をかけてしまう。馬にあまり体力を消耗させぬよう、途中で少し歩きながら向かおう。とは言ってもこの国は広い故、到着までには1、2週間かかるでしょう。今は明るいが2時間後にはすぐ夜になる。とりあえずここから少し進んだところに町がある、今日はそこにお邪魔させてもらうとしよう」
「そうですね、そう致しましょう」
そうして30分もかからない内に森を抜け、のどかな風景と共に小さな町が見えてきた。吹いてくる風が心地よく、静かに髪をなびかせた。
「ここはとても、のどかだろう」
「はい」
「でもおよそ120年前、昔ここは戦場だった。隣の王国とオルテン王国はかつて敵同士だった。
あの町は隣の王国に1番近い町だったせいもあって、一番激しい戦いだったようで、ここは戦いが起こるとあの町一帯は火の海になったそうだ。私はもちろんだが、当時の事を知っている人はもういない。今、残っているのは資料と言い伝えだけだ。」
私は信じられなかった。こんなにものどかな町だと言うのに。そんな昔に、この場所で、血を流し亡くなっていった人が沢山いるなんて。
「いきなり、こんな暗い話をしてしまってすまない。でも、宮廷に仕えている身として知っていて欲しかったんだ。」
「いえ、私も知っておくべきですね。戦争はどんな時代であっても忘れてはいけないものですものね」
それに、この世界の事を知れば何か記憶を思い出す手掛かりになるかもしれない、とそう思った。
「さあ、着いた。ここで今日は休もう。ここは、パーセムという町だ。平和を願って、住民達がこの名前を付けたらしい」
自分の名も分からない私は、この世界にちゃんと居場所があるのだろうか。この世界のことを持っと知りたい、そうして私自身のことも知りたいと思った。
「そうですね、そう致しましょう」
そうして30分もかからない内に森を抜け、のどかな風景と共に小さな町が見えてきた。吹いてくる風が心地よく、静かに髪をなびかせた。
「ここはとても、のどかだろう」
「はい」
「でもおよそ120年前、昔ここは戦場だった。隣の王国とオルテン王国はかつて敵同士だった。
あの町は隣の王国に1番近い町だったせいもあって、一番激しい戦いだったようで、ここは戦いが起こるとあの町一帯は火の海になったそうだ。私はもちろんだが、当時の事を知っている人はもういない。今、残っているのは資料と言い伝えだけだ。」
私は信じられなかった。こんなにものどかな町だと言うのに。そんな昔に、この場所で、血を流し亡くなっていった人が沢山いるなんて。
「いきなり、こんな暗い話をしてしまってすまない。でも、宮廷に仕えている身として知っていて欲しかったんだ。」
「いえ、私も知っておくべきですね。戦争はどんな時代であっても忘れてはいけないものですものね」
それに、この世界の事を知れば何か記憶を思い出す手掛かりになるかもしれない、とそう思った。
「さあ、着いた。ここで今日は休もう。ここは、パーセムという町だ。平和を願って、住民達がこの名前を付けたらしい」
自分の名も分からない私は、この世界にちゃんと居場所があるのだろうか。この世界のことを持っと知りたい、そうして私自身のことも知りたいと思った。
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