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ごうに
しおりを挟む「どういうことですの、カイル」
「何度も同じことを聞くな、リノール」
「ちゃんと説明していただかないと納得できませんわ」
カイル様と悪役令嬢の一人であるリノールが私を置いて話をする
リノールはシャルトを処刑することなど知らなかったという事と私が婚約者として決まったことが納得いかず抗議しに来たらしい
ちなみに、リノールはカイル様と従兄弟であり
地位もあれば、力もある力の悪役令嬢と呼ばれていた
あ、シャルトは闇落ち悪役令嬢だとか魔力の悪役令嬢とか呼ばれてたのよね
「だから、あの時に伝えたとおり私はユリアと婚約者になった」
「ふざけるんじゃないわよ! シャルト嬢やミィーシェ嬢ならまだなんとかなったけど!!そんな女に入れ込んでどうすんのよ!」
リノールの兄弟はリノール以外は皆が男で、そんな中育ったためかそこら辺の男より男らしい
剣術、体術、馬術…体を使ったことに関してはカイル様や騎士団長の息子よりも優れている
「そんな…、リノール様酷いですわ」
「黙ってろ」
「っ!!」
「! リノール!」
私を睨む
リノールの目は魔眼であって、にらんだ相手を怯ませ、怯えさせることができる
魔力が多ければ多いほど有利に立てる力なのだがリノールの魔力は人並み以下であるため
私は驚いて怖がることだけですんだ
カイル様はリノールから守るために私の前に立ってくれた
今のリノールよりもカイル様のほうが魔力が多いということなのだろう
「ミィーシェ嬢はカイルを見捨てたわ シャルト嬢は何とかしようとしてたのにカイルから切り捨てた」
確かに、ミィーシェに邪魔をされることはなかったわね
ミィーシェというのも悪役令嬢の一人である
シャルトとは仲が悪く、リノールがいるから一緒に居たようなものだ
頭が良くいつも学園トップで、カイル様の婚約者第一候補であったはずだ
私と一緒にいるところを見ると直ぐ様何かと突っかかってくるというキャラだった筈なのだが
ミィーシェとは一度も話したことがない
見かけてもなにも言わずにお仲間をつれてどこかにいなくなっていた
そんなだったから、楽ですんだけど
シャルトしか断罪出来なかったのよね
「あの女はユリアを虐めていたんだぞ」
「…あんたにはそう見えてたって訳?」
いつの間にか話が進んでいたようで私を置いて二人は睨みあっていた
「あぁ。 私とユリアが一緒にいるときもあの女 "陛下、その教育のなっていない女と一緒にいるのですね"と言ってきたのだぞ!」
「…それでなんと返したのですか」
「貴様はそのような人を馬鹿にすることばかりだなっと言った」
「……自分も教育がないって言われてるようなものなのに」
リノールは頭を抱えてなにかを言ったようだったがその言葉は聞こえなかった
「…カイル、私はあんたを見損なったわ」
「なっ!」
「あんたよりもあのアンデットの方が好意をもてるよ。」
隠されたルートでしか知ることが出来ないがカイル様の初恋相手はリノールだ
そんなリノールに失望したというようなことを言われて顔を青くしていた
私はカイル様の腕を抱き締める
「私、リノール・ザッハトルテはカイル・ハバロ・テノワールとの関わりを金輪際絶ちきる。それと共に私はこの国を率いることを誓う。
カイル、貴様には失望した」
リノールは言いたいことだけを言っていなくなった
凛とした姿は女性の私から見ても格好いいと感じたが、睨まれてその感情は消えた
「リノール…」
カイル様は悲しそうな声で名を呼ぶがその声は届くことなく消えた
私はリノールに宣言された内容についてなにも考えることなく
カイル様を正気に戻そうと抱き締める
これで、邪魔者は居なくなったということだ
カイル様は私のもの
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