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はじまり
ロビンside 03
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彼の手がこちらに伸ばされる
私の髪を触ろうとしているのだろう
彼が私に興味を持ってくれたことに嬉しくなりつつ、その手を掴む
「え?」
驚いた顔も可愛らしく、よく変わる表情が魅力的だ
「主様、私に興味が?」
「へ?」
「別に構いませんが、面白くもなんとも無いですよ。普通の男ですから」
私はそう言いながら彼に顔を近づける
彼の綺麗な目には私が写っていて、私を見てくれていることに嬉しくなった
「まぁ、主様が求めてくださるのでしたら喜んで。」
「え、へ? そ、そうじゃなくってぇ!!」
顔だけじゃなく耳まで真っ赤にして、驚き私の手を振りほどき
私の胸を押してきたがそれくらいの力ではびくともしない
力が無いというわけではないが、あるわけでもないようだ
「ふむ、主様は非力というわけではないんですね。 まぁ、この世界では平均より下となりますが」
そう彼に伝えると口をポカンと開けてこちらを見てきた
可愛らしいと感じたと同時に
口が開いたことによりできた黒の色が彼の唇の赤色をより引き立たせ、今すぐにでもその唇を塞ぎたいと思った
私がなにも言わずに彼を見つめていると
彼は私の名前を呼んだ
塞ぎたいと思っていた口からでた彼の声は優しく、先程まで持っていた感情を一度しまいこみ
笑って返事を返した
「はい。ソルトルティ・ロビンです。敬語やさん付けは必要ありませんよ、主様」
彼はぽーっと熱を帯びた目で私を見ている
どうやら、私の事を気に入っていただけたらしい
彼の額へと唇を落とす
これくらいは許してくれるだろう、と
「では、今後ともよろしくお願いしますね。」
そう言って彼にまた、笑いかけると
彼は何をされたのか理解出来たようで
また、顔と耳を真っ赤に染めた
初々しくて可愛らしい彼を見ているだけで満たされる
言葉にならない声と共に彼はその場にうずくまった
それでも見えている真っ赤な耳をした彼を愛おしく感じた
この世界は彼のための世界
だから、私は彼に魅了され、惚れてしまう
それが当たり前の世界
それが決められた未来
それでも私は運命の出会いだなんて思っていたかった
私の髪を触ろうとしているのだろう
彼が私に興味を持ってくれたことに嬉しくなりつつ、その手を掴む
「え?」
驚いた顔も可愛らしく、よく変わる表情が魅力的だ
「主様、私に興味が?」
「へ?」
「別に構いませんが、面白くもなんとも無いですよ。普通の男ですから」
私はそう言いながら彼に顔を近づける
彼の綺麗な目には私が写っていて、私を見てくれていることに嬉しくなった
「まぁ、主様が求めてくださるのでしたら喜んで。」
「え、へ? そ、そうじゃなくってぇ!!」
顔だけじゃなく耳まで真っ赤にして、驚き私の手を振りほどき
私の胸を押してきたがそれくらいの力ではびくともしない
力が無いというわけではないが、あるわけでもないようだ
「ふむ、主様は非力というわけではないんですね。 まぁ、この世界では平均より下となりますが」
そう彼に伝えると口をポカンと開けてこちらを見てきた
可愛らしいと感じたと同時に
口が開いたことによりできた黒の色が彼の唇の赤色をより引き立たせ、今すぐにでもその唇を塞ぎたいと思った
私がなにも言わずに彼を見つめていると
彼は私の名前を呼んだ
塞ぎたいと思っていた口からでた彼の声は優しく、先程まで持っていた感情を一度しまいこみ
笑って返事を返した
「はい。ソルトルティ・ロビンです。敬語やさん付けは必要ありませんよ、主様」
彼はぽーっと熱を帯びた目で私を見ている
どうやら、私の事を気に入っていただけたらしい
彼の額へと唇を落とす
これくらいは許してくれるだろう、と
「では、今後ともよろしくお願いしますね。」
そう言って彼にまた、笑いかけると
彼は何をされたのか理解出来たようで
また、顔と耳を真っ赤に染めた
初々しくて可愛らしい彼を見ているだけで満たされる
言葉にならない声と共に彼はその場にうずくまった
それでも見えている真っ赤な耳をした彼を愛おしく感じた
この世界は彼のための世界
だから、私は彼に魅了され、惚れてしまう
それが当たり前の世界
それが決められた未来
それでも私は運命の出会いだなんて思っていたかった
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