4 / 48
Ⅰ章 生きることが許されますように
3 ルーカス殿下との出会い②※ <SIDE:タクマ>
しおりを挟む
「気持ちいいね」
超ご機嫌なルーカス殿下。風呂場に殿下の鼻歌でも響き出しそう。だけど僕は、一緒に入ってもいいかと思った自分を後悔している。
お風呂は日本の家庭風呂の十倍サイズ。すごく気持ちいい。けれど、殿下が僕の服を脱がせ「獣耳がない! 尻尾がない!」とくまなく身体を触り、撫でまわし、脇の下の匂いや首の匂いを嗅ぎまわり目が回る恥ずかしさを経験した。
さらに、全身を洗われ、陰嚢や陰茎も、どこか違いはないかとじっくり観察された。「愛らしい」「柔らかい」「可愛い」「綺麗だ」そんな言葉を浴びせながら丁寧に撫でるように触れられた。それだけでのぼせ上がってしまいそうだった。まるで汚れた子猫を洗う飼い主のよう。抵抗していいのかも分からず、されるがまま。
乱暴にされたわけじゃないのに身も心もグッタリだ。
でも、兄さんのような恐怖を感じないだけいい。何をされても怖くないなら、それでいいと思った。
お湯の中。殿下の膝の上。尻尾が僕の前にゆらゆら。
時々、僕の身体を撫でる。くすぐったい。そっと尻尾を撫でる。「ん」と背中からルーカス様の声。背中にルーカス様の勃起したペニスが当たっている。気づかないフリがいいのか、迷う。
コレの処理は兄さんのモノを嫌というほどしてきたから、できる。そっと後ろに手を伸ばす。硬いペニス。すごい存在感。手で触るとビクンと動く。
「タクマ、いいから」
「僕、できます」
顔を見ないまま、体の位置を変えて向き合うようにする。湯の中で揺れる茂みにそそり立つペニスを見る。陰毛、髪と同じ金色だ。ペニス太くて、大きい。兄さんの二倍はある。
これは喉の奥までは無理かな。でも、手と口でなんとかできる。今はお湯の中だし、とりあえず両手で包み込み、大きなカリと割れ目を丁寧になぞる。片手で茎をしごき、片手で先端を愛撫する。手で包み込めない大きさ。獣人は規格外サイズなんだな、とぼんやり考えた。
そっと両肩に手が置かれて身体が離される。あ、中に入れたいのかな。ちょっと処理しなきゃだけど。
「あの、入れますか? それなら、準備します、けど。こんなに大きいと、入らないかも……」
「タクマ、聞くんだ。しなくていい」
下に向けていた顔を上げる。眉毛を八の字にして困った顔のルーカス様。兄はこんな顔はしないなぁと眺めた。
「君は、どんな扱いを受けていたんだ……」
「僕、大丈夫です。平気です」
ぎゅっと抱き寄せられて、そのまま湯から上がる。
「いいかい。こういうことは、リリアではしなくていい。俺以外にも、誰にもしてはいけない。獣耳と尻尾は、触っていいのは俺のだけだ。性的なことは、口にしてもいけないよ。俺との約束だ。いいね」
「はい。でも、ルーカス様の尻尾や耳を触って良いなら、コレも僕が鎮めます。ルーカス様のだけにします。二人の秘密にします」
身体を洗うときの椅子にルーカス様を誘導して座ってもらう。なんでこんなに必死なのか、自分が分からなかった。
優しいだけの世界が怖かったのかもしれない。少し自分に苦痛が無いと、不安で仕方なかったのかもしれない。
ルーカス様の膝の間に座り、ペニスを舐める。兄さんにしている時と同じ姿勢。少し安心する。大きさは全然違うけど、いつものように淡々と進める。
しごいて、口に入れて、舌を使って。喉奥には、大きすぎて入らない。頑張っても、えずくばかり。上あごに当てて出し入れする。
「もう、でるよ」
上から優しい声がかかる。喉で「んっ」と返事をする。僕の頭を優しく包む大きな手。口の中で、ペニスがグンと跳ねて、射精。
あまりに多くて、飲み込み切れない。口を離して、むせ込み、半分ほどこぼしてしまった。鼻にも逆流してツンとして涙が滲んだ。慣れた苦い味。
ルーカス様を見上げると、とても悲しい顔をしている。途端に不安が押し寄せる。
「あの、良くなかったでしょうか?」
「タクマは、こういうこと、したいの?」
「したくありません。でも、僕ができるのはこれしかありません」
無言のルーカス様。抱きしめられる。
「何歳からしているの?」
「……十一歳か、十二歳、です」
頭を撫でられる。
「分かった。コレも、俺とだけだよ。他の誰ともダメ。どうしても、な時は俺が相手をする。約束だよ」
「はい」
怒られなかった。良かった。僕で役に立つことがある。これで大丈夫だ。
ルーカス様が「頑張ったね。タクマは良い子だ」と褒めて抱きしめてくれた。
全ての不安が吹き飛んで、すごく満たされた気持ちになった。
超ご機嫌なルーカス殿下。風呂場に殿下の鼻歌でも響き出しそう。だけど僕は、一緒に入ってもいいかと思った自分を後悔している。
お風呂は日本の家庭風呂の十倍サイズ。すごく気持ちいい。けれど、殿下が僕の服を脱がせ「獣耳がない! 尻尾がない!」とくまなく身体を触り、撫でまわし、脇の下の匂いや首の匂いを嗅ぎまわり目が回る恥ずかしさを経験した。
さらに、全身を洗われ、陰嚢や陰茎も、どこか違いはないかとじっくり観察された。「愛らしい」「柔らかい」「可愛い」「綺麗だ」そんな言葉を浴びせながら丁寧に撫でるように触れられた。それだけでのぼせ上がってしまいそうだった。まるで汚れた子猫を洗う飼い主のよう。抵抗していいのかも分からず、されるがまま。
乱暴にされたわけじゃないのに身も心もグッタリだ。
でも、兄さんのような恐怖を感じないだけいい。何をされても怖くないなら、それでいいと思った。
お湯の中。殿下の膝の上。尻尾が僕の前にゆらゆら。
時々、僕の身体を撫でる。くすぐったい。そっと尻尾を撫でる。「ん」と背中からルーカス様の声。背中にルーカス様の勃起したペニスが当たっている。気づかないフリがいいのか、迷う。
コレの処理は兄さんのモノを嫌というほどしてきたから、できる。そっと後ろに手を伸ばす。硬いペニス。すごい存在感。手で触るとビクンと動く。
「タクマ、いいから」
「僕、できます」
顔を見ないまま、体の位置を変えて向き合うようにする。湯の中で揺れる茂みにそそり立つペニスを見る。陰毛、髪と同じ金色だ。ペニス太くて、大きい。兄さんの二倍はある。
これは喉の奥までは無理かな。でも、手と口でなんとかできる。今はお湯の中だし、とりあえず両手で包み込み、大きなカリと割れ目を丁寧になぞる。片手で茎をしごき、片手で先端を愛撫する。手で包み込めない大きさ。獣人は規格外サイズなんだな、とぼんやり考えた。
そっと両肩に手が置かれて身体が離される。あ、中に入れたいのかな。ちょっと処理しなきゃだけど。
「あの、入れますか? それなら、準備します、けど。こんなに大きいと、入らないかも……」
「タクマ、聞くんだ。しなくていい」
下に向けていた顔を上げる。眉毛を八の字にして困った顔のルーカス様。兄はこんな顔はしないなぁと眺めた。
「君は、どんな扱いを受けていたんだ……」
「僕、大丈夫です。平気です」
ぎゅっと抱き寄せられて、そのまま湯から上がる。
「いいかい。こういうことは、リリアではしなくていい。俺以外にも、誰にもしてはいけない。獣耳と尻尾は、触っていいのは俺のだけだ。性的なことは、口にしてもいけないよ。俺との約束だ。いいね」
「はい。でも、ルーカス様の尻尾や耳を触って良いなら、コレも僕が鎮めます。ルーカス様のだけにします。二人の秘密にします」
身体を洗うときの椅子にルーカス様を誘導して座ってもらう。なんでこんなに必死なのか、自分が分からなかった。
優しいだけの世界が怖かったのかもしれない。少し自分に苦痛が無いと、不安で仕方なかったのかもしれない。
ルーカス様の膝の間に座り、ペニスを舐める。兄さんにしている時と同じ姿勢。少し安心する。大きさは全然違うけど、いつものように淡々と進める。
しごいて、口に入れて、舌を使って。喉奥には、大きすぎて入らない。頑張っても、えずくばかり。上あごに当てて出し入れする。
「もう、でるよ」
上から優しい声がかかる。喉で「んっ」と返事をする。僕の頭を優しく包む大きな手。口の中で、ペニスがグンと跳ねて、射精。
あまりに多くて、飲み込み切れない。口を離して、むせ込み、半分ほどこぼしてしまった。鼻にも逆流してツンとして涙が滲んだ。慣れた苦い味。
ルーカス様を見上げると、とても悲しい顔をしている。途端に不安が押し寄せる。
「あの、良くなかったでしょうか?」
「タクマは、こういうこと、したいの?」
「したくありません。でも、僕ができるのはこれしかありません」
無言のルーカス様。抱きしめられる。
「何歳からしているの?」
「……十一歳か、十二歳、です」
頭を撫でられる。
「分かった。コレも、俺とだけだよ。他の誰ともダメ。どうしても、な時は俺が相手をする。約束だよ」
「はい」
怒られなかった。良かった。僕で役に立つことがある。これで大丈夫だ。
ルーカス様が「頑張ったね。タクマは良い子だ」と褒めて抱きしめてくれた。
全ての不安が吹き飛んで、すごく満たされた気持ちになった。
450
お気に入りに追加
784
あなたにおすすめの小説
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
手切れ金
のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。
貴族×貧乏貴族
αなのに、αの親友とできてしまった話。
おはぎ
BL
何となく気持ち悪さが続いた大学生の市ヶ谷 春。
嫌な予感を感じながらも、恐る恐る妊娠検査薬の表示を覗き込んだら、できてました。
魔が差して、1度寝ただけ、それだけだったはずの親友のα、葛城 海斗との間にできてしまっていたらしい。
だけれど、春はαだった。
オメガバースです。苦手な人は注意。
α×α
誤字脱字多いかと思われますが、すみません。
すてきな後宮暮らし
トウ子
BL
後宮は素敵だ。
安全で、一日三食で、毎日入浴できる。しかも大好きな王様が頭を撫でてくれる。最高!
「ははは。ならば、どこにも行くな」
でもここは奥さんのお部屋でしょ?奥さんが来たら、僕はどこかに行かなきゃ。
「お前の成長を待っているだけさ」
意味がわからないよ、王様。
Twitter企画『 #2020男子後宮BL 』参加作品でした。
※ムーンライトノベルズにも掲載
【完結】白い塔の、小さな世界。〜監禁から自由になったら、溺愛されるなんて聞いてません〜
N2O
BL
溺愛が止まらない騎士団長(虎獣人)×浄化ができる黒髪少年(人間)
ハーレム要素あります。
苦手な方はご注意ください。
※タイトルの ◎ は視点が変わります
※ヒト→獣人、人→人間、で表記してます
※ご都合主義です、あしからず
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる