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Ⅴ 突然の転落
⑥
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リンがザザ国に来て二か月が経った。もうすぐ冬が終わる。
ザザ国のオメガ用発情抑制剤はとても良く効いた。発情期は完全には抑制できなかったが、荒れ狂う熱では無かった。ジワリと溢れる様な熱だった。理性は残っていた。一人で籠って何とか対処できる程度であった。
ただ、カロール殿下の匂いが欲しくて寂しくて悲しくて、リンは辛かった。カロール殿下の服がどこかに無いか部屋中を探し回った。そんなものがあるはず無いのに、泣きながらカロール殿下を求める自分が惨めだった。
そして、ドーラ殿下は一度首都の主城へ戻ることになった。リンはこの場所に残る。ここは『不法の森』ギリギリに建ててある城。ザザ国の端っこであり首都からは遠い。
不法の森は、アローラ国とザザ国のどちらの土地でもない場所。百年前の戦争終結時に、互いに不可侵領域として定められた。自由に出入りできるが、法律上どちらの国にも属さない土地。それ故に、国を追放された者や賊が居つく場所でもある。
ドーラ殿下が首都に戻る前に、この城『アール・スモール城』の城主城代をリンに任命してくれた。ドーラ殿下不在時は、アール・スモール城の全権限をリンが持つことになる。亡命者であるリンがここまでしてもらって良いのか大変恐縮した。しかしこれでリンがこの城に居る限り守られる。その配慮と優しさが嬉しかった。
「リン、この城主城代に任命することは君を守るためでもある。俺が居なくなってもこの敷地内から出るなよ。ここは不法の森が近いからな」
「わかりました。賊に襲われる危険が高い、という事ですね」
「その通り。警備は万全にしているが、城敷地内に居てくれないと守れないからな。そして、ザザでは男オメガが貴重だから、ね」
「あ、それはアローラでも同じです」
「ザザ国では発情期が来ていて番が居ない男オメガは崇められるぞ? 神殿に隔離保護され『神の胎』として多くのアルファの子を産むことになる」
リンは背筋がゾクリとした。つまり、アローラ国で一般家庭に男オメガが生まれると高級男娼として扱われることが多いのと同じで、ザザ国では宗教として合法的にそれが行われるということだ。
「だから、リン。敷地内にいること。この中は安全だ。外に出れば人さらいが居ると思えよ」
軽く笑う殿下に真剣な顔でコクリと頷く。
「分かりました。殿下はこの城にまたいらっしゃいますか?」
「うん。俺はセレスを諦めていない。絶対に会いたいから、ここにまた来る。ちなみに王都に行っても映像回線連絡で話せるよ。アローラ国で映像連絡したことある?」
「いえ、初めて聞きました。アローラは電報や文書での連絡が多いです」
「そうか。そのあたりはザザ国の方が進んでいるのかも。執事長で爺をリンにつかせる。通信機器の使い方を教えてもらって。離れていてもリンが不利にならないようサポートしよう。俺が常に目を光らせている。俺がここまで擁護する理由は、分かっているな?」
この話の振られ方にはもう慣れた。少し笑いをこぼしてリンはドーラ殿下に応える。
「はい。もちろんです。セレスに会ったら、ドーラ殿下が素晴らしい人徳者で、大変な御恩を受けたことを語りつくします」
「よし! それが分かっていればいい! 完璧だ。セレスを正妃に迎えるプランは着実に動いている……」
天を仰いで感動して泣く真似をした後、爽やかな笑顔を残してドーラ殿下は出発された。常に守ってくれていたドーラ殿下と離れるのは正直辛かった。
城に一人残ってからリンは、日に一度は城の庭に出るようにした。体力が落ちないための散歩だ。それ以外は城内で過ごした。働く侍女侍従も警備兵も皆、良い人で快適に過ごせた。リンの話し相手と勉強相手は爺だ。
「リン様、本日はザザ国の産業について学びを進めていきましょうか?」
「うん。あと、ザザ国のオメガが、一般的な家庭でどのような役割を担うのか、社会的立場がどのようなものか知りたいです。もし僕が生涯をここで過ごすならば、全て用意されている今の環境だけではダメだと思います。自立のために、何か出来るようになっていないと」
驚いたようにリンを見る爺。
「なんと聡明な方でしょう。そういう事でしたら、執事の仕事を一部行ってみますか?」
「え? 良いのですか?」
「はい。毎日お客様として過ごすのも飽きてしまうでしょう。書類管理の執事の仕事をリン様にお願いできましたら大変助かります。城の物流、人件費、諸経費の流れなど学びますと、どの貴族邸でも働き口が見つかりますよ」
にこやかに話す爺が頼もしく見えた。守られるだけのオメガではなく、ここで生きる道を得ることが出来るかもしれない。
「はい! ぜひお願いします」
使用人の仕事でも、何でも良かった。リンができる事であればしたかった。リンは自分の孤独を考えたくなかった。愛しいカロール殿下と離れることになり、心の拠り所だった家族の元には帰れず、幼馴染のセレスと二度と会えず、ルーは戻ってこない。そしてザザ国で一番信頼していたドーラ殿下とも一緒に居られない。ふと気が付くと自分が独りになっている現実に、リンの心がミシミシと軋み始めていた。この底のない寂しさを何かで誤魔化していないと、リンの心が崩れそうだった。
爺から備品整備、納品書類について学ぶことから始めた。これがすごく興味深かった。
城の中はこうやって動いているのか、と新しい発見だ。物の動きが分かると、人の動きが見えてくる。人と物の動きが把握できてくると金銭面の動きが理解できてくる。必要経費としてかかるお金、少し無駄になるお金。一つ理解すると一つ気になることができる。
やってみたいとお願いして、侍女の仕事とキッチンの仕事を体験してみた。侍女には「所作が綺麗なので十分侍女の仕事ができます」と褒められた。キッチンではジャガイモの皮むきに四苦八苦した。「リン様がお怪我しないか心配で仕事になりません。キッチンは向いておりません」とはっきり言われた。つまり、邪魔だったと分かった。
「爺、食事って食べる時間はほんの一時間もかからないのに、作るのは倍くらい時間かかっていると知りました。これまで知らなかったことばかりです。ここで学ばせてもらえて良かったです」
夕食の時間でジャガイモのポタージュスープを味わいながら話しかける。
「そうでございますか。ドーラ殿下はそれを知りませんぞ。リン様のほうが賢いですな」
「あはは。殿下がこんなことされたら、皆が驚いてひっくり返ってしまいます」
「それもそうですな。あとは、リン様はお時間がありますから、ザザ国ではオメガと女性のたしなみである家紋の刺繍に取り組んでみますか?」
「え? 刺繍を僕がするのですか?」
「はい。ザザでは婚姻のたしなみの一つです。相手の家紋を刺繍できるようになるといいですが。難しければ『努力はしました』と言える状況であることが大切です」
「そうなのですか。それは男性やアルファはしないのですか?」
「婿入りする場合は男性やアルファも行います。ひとつの礼儀ですね」
「この国で結婚はしませんが、時間はありますし挑戦はしてみたいと思います」
「では、明日から簡単な刺繍練習をはじめましょう。下働きの事も知り、城の管理について必要な知識を得て、刺繍を習得すれば、あなた様はこの国で生きるのに困らなくなります。私はリン様の頑張りを尊敬します。お辛い気持ちもあるでしょう。それを表に出さずに、よく頑張っておられます」
突然の爺の温かな言葉にリンは胸がいっぱいになる。日頃こらえていた涙がホロホロ流れる。するとスッと爺が白いハンカチを出してくれる。涙を拭きながら、ハンカチの刺繍が目に留まる。
「これは、爺の家紋なのですか?」
「いいえ。これは王家の家紋です。ここはドーラ殿下の所有する城のためハンカチや食器類にも王家の家紋が入っております。小物まで細部に至るまで家紋を入れることが権力の誇示になりますゆえ」
「それは、オシャレですね」
「ははは。面白い感想でございますな」
ふと、以前ルーに渡したブレスレットを包んだハンカチにも家紋が入っていたのかな、とリンは考えた。ルーの事を考えて胸が痛んだ。
この国にリンが来て、すでに四か月が過ぎた。もう春だ。花の匂いが優しい季節になった。
その間、ルーは一度も姿を見せなかった。ドーラ殿下もここに戻って来ない。映像連絡で状況の報告をするだけの日々。リンは寂しさに胸が押しつぶされそうだった。
寂しくなると毎日カロール殿下の笑顔が目の裏に浮かんだ。会いたい、その欲望が心の中に渦巻いた。しかし今のリンにはどうにも出来ない。ただ、悲しさと虚無感と、切ない発情期の繰り返し。
(僕は生きている意味があるのだろうか?)
そんな疑問がリンの心に巣くうようになっていた。
ザザ国のオメガ用発情抑制剤はとても良く効いた。発情期は完全には抑制できなかったが、荒れ狂う熱では無かった。ジワリと溢れる様な熱だった。理性は残っていた。一人で籠って何とか対処できる程度であった。
ただ、カロール殿下の匂いが欲しくて寂しくて悲しくて、リンは辛かった。カロール殿下の服がどこかに無いか部屋中を探し回った。そんなものがあるはず無いのに、泣きながらカロール殿下を求める自分が惨めだった。
そして、ドーラ殿下は一度首都の主城へ戻ることになった。リンはこの場所に残る。ここは『不法の森』ギリギリに建ててある城。ザザ国の端っこであり首都からは遠い。
不法の森は、アローラ国とザザ国のどちらの土地でもない場所。百年前の戦争終結時に、互いに不可侵領域として定められた。自由に出入りできるが、法律上どちらの国にも属さない土地。それ故に、国を追放された者や賊が居つく場所でもある。
ドーラ殿下が首都に戻る前に、この城『アール・スモール城』の城主城代をリンに任命してくれた。ドーラ殿下不在時は、アール・スモール城の全権限をリンが持つことになる。亡命者であるリンがここまでしてもらって良いのか大変恐縮した。しかしこれでリンがこの城に居る限り守られる。その配慮と優しさが嬉しかった。
「リン、この城主城代に任命することは君を守るためでもある。俺が居なくなってもこの敷地内から出るなよ。ここは不法の森が近いからな」
「わかりました。賊に襲われる危険が高い、という事ですね」
「その通り。警備は万全にしているが、城敷地内に居てくれないと守れないからな。そして、ザザでは男オメガが貴重だから、ね」
「あ、それはアローラでも同じです」
「ザザ国では発情期が来ていて番が居ない男オメガは崇められるぞ? 神殿に隔離保護され『神の胎』として多くのアルファの子を産むことになる」
リンは背筋がゾクリとした。つまり、アローラ国で一般家庭に男オメガが生まれると高級男娼として扱われることが多いのと同じで、ザザ国では宗教として合法的にそれが行われるということだ。
「だから、リン。敷地内にいること。この中は安全だ。外に出れば人さらいが居ると思えよ」
軽く笑う殿下に真剣な顔でコクリと頷く。
「分かりました。殿下はこの城にまたいらっしゃいますか?」
「うん。俺はセレスを諦めていない。絶対に会いたいから、ここにまた来る。ちなみに王都に行っても映像回線連絡で話せるよ。アローラ国で映像連絡したことある?」
「いえ、初めて聞きました。アローラは電報や文書での連絡が多いです」
「そうか。そのあたりはザザ国の方が進んでいるのかも。執事長で爺をリンにつかせる。通信機器の使い方を教えてもらって。離れていてもリンが不利にならないようサポートしよう。俺が常に目を光らせている。俺がここまで擁護する理由は、分かっているな?」
この話の振られ方にはもう慣れた。少し笑いをこぼしてリンはドーラ殿下に応える。
「はい。もちろんです。セレスに会ったら、ドーラ殿下が素晴らしい人徳者で、大変な御恩を受けたことを語りつくします」
「よし! それが分かっていればいい! 完璧だ。セレスを正妃に迎えるプランは着実に動いている……」
天を仰いで感動して泣く真似をした後、爽やかな笑顔を残してドーラ殿下は出発された。常に守ってくれていたドーラ殿下と離れるのは正直辛かった。
城に一人残ってからリンは、日に一度は城の庭に出るようにした。体力が落ちないための散歩だ。それ以外は城内で過ごした。働く侍女侍従も警備兵も皆、良い人で快適に過ごせた。リンの話し相手と勉強相手は爺だ。
「リン様、本日はザザ国の産業について学びを進めていきましょうか?」
「うん。あと、ザザ国のオメガが、一般的な家庭でどのような役割を担うのか、社会的立場がどのようなものか知りたいです。もし僕が生涯をここで過ごすならば、全て用意されている今の環境だけではダメだと思います。自立のために、何か出来るようになっていないと」
驚いたようにリンを見る爺。
「なんと聡明な方でしょう。そういう事でしたら、執事の仕事を一部行ってみますか?」
「え? 良いのですか?」
「はい。毎日お客様として過ごすのも飽きてしまうでしょう。書類管理の執事の仕事をリン様にお願いできましたら大変助かります。城の物流、人件費、諸経費の流れなど学びますと、どの貴族邸でも働き口が見つかりますよ」
にこやかに話す爺が頼もしく見えた。守られるだけのオメガではなく、ここで生きる道を得ることが出来るかもしれない。
「はい! ぜひお願いします」
使用人の仕事でも、何でも良かった。リンができる事であればしたかった。リンは自分の孤独を考えたくなかった。愛しいカロール殿下と離れることになり、心の拠り所だった家族の元には帰れず、幼馴染のセレスと二度と会えず、ルーは戻ってこない。そしてザザ国で一番信頼していたドーラ殿下とも一緒に居られない。ふと気が付くと自分が独りになっている現実に、リンの心がミシミシと軋み始めていた。この底のない寂しさを何かで誤魔化していないと、リンの心が崩れそうだった。
爺から備品整備、納品書類について学ぶことから始めた。これがすごく興味深かった。
城の中はこうやって動いているのか、と新しい発見だ。物の動きが分かると、人の動きが見えてくる。人と物の動きが把握できてくると金銭面の動きが理解できてくる。必要経費としてかかるお金、少し無駄になるお金。一つ理解すると一つ気になることができる。
やってみたいとお願いして、侍女の仕事とキッチンの仕事を体験してみた。侍女には「所作が綺麗なので十分侍女の仕事ができます」と褒められた。キッチンではジャガイモの皮むきに四苦八苦した。「リン様がお怪我しないか心配で仕事になりません。キッチンは向いておりません」とはっきり言われた。つまり、邪魔だったと分かった。
「爺、食事って食べる時間はほんの一時間もかからないのに、作るのは倍くらい時間かかっていると知りました。これまで知らなかったことばかりです。ここで学ばせてもらえて良かったです」
夕食の時間でジャガイモのポタージュスープを味わいながら話しかける。
「そうでございますか。ドーラ殿下はそれを知りませんぞ。リン様のほうが賢いですな」
「あはは。殿下がこんなことされたら、皆が驚いてひっくり返ってしまいます」
「それもそうですな。あとは、リン様はお時間がありますから、ザザ国ではオメガと女性のたしなみである家紋の刺繍に取り組んでみますか?」
「え? 刺繍を僕がするのですか?」
「はい。ザザでは婚姻のたしなみの一つです。相手の家紋を刺繍できるようになるといいですが。難しければ『努力はしました』と言える状況であることが大切です」
「そうなのですか。それは男性やアルファはしないのですか?」
「婿入りする場合は男性やアルファも行います。ひとつの礼儀ですね」
「この国で結婚はしませんが、時間はありますし挑戦はしてみたいと思います」
「では、明日から簡単な刺繍練習をはじめましょう。下働きの事も知り、城の管理について必要な知識を得て、刺繍を習得すれば、あなた様はこの国で生きるのに困らなくなります。私はリン様の頑張りを尊敬します。お辛い気持ちもあるでしょう。それを表に出さずに、よく頑張っておられます」
突然の爺の温かな言葉にリンは胸がいっぱいになる。日頃こらえていた涙がホロホロ流れる。するとスッと爺が白いハンカチを出してくれる。涙を拭きながら、ハンカチの刺繍が目に留まる。
「これは、爺の家紋なのですか?」
「いいえ。これは王家の家紋です。ここはドーラ殿下の所有する城のためハンカチや食器類にも王家の家紋が入っております。小物まで細部に至るまで家紋を入れることが権力の誇示になりますゆえ」
「それは、オシャレですね」
「ははは。面白い感想でございますな」
ふと、以前ルーに渡したブレスレットを包んだハンカチにも家紋が入っていたのかな、とリンは考えた。ルーの事を考えて胸が痛んだ。
この国にリンが来て、すでに四か月が過ぎた。もう春だ。花の匂いが優しい季節になった。
その間、ルーは一度も姿を見せなかった。ドーラ殿下もここに戻って来ない。映像連絡で状況の報告をするだけの日々。リンは寂しさに胸が押しつぶされそうだった。
寂しくなると毎日カロール殿下の笑顔が目の裏に浮かんだ。会いたい、その欲望が心の中に渦巻いた。しかし今のリンにはどうにも出来ない。ただ、悲しさと虚無感と、切ない発情期の繰り返し。
(僕は生きている意味があるのだろうか?)
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