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第1章:レイナ
【Room】
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カーテンで仕切られた薄暗い待ち合い室で
俺は再び内藤と合流した。
「かわいい娘いた?誰か指名したの?」
「あ、ボクはアヤカちゃんて娘を…何か見た目、気が強そうで…ボク、そう言うのタイプなんすよ」
「ははは、内藤、お前そう言う性癖あるの?」
「ドMなんで…出ますよね、こう言うとこ来ると本性が。で、藤谷さんは?」
「俺はおまかせにしたよ、そしたら二人のうちから指名料なしで選ばせてくれた」
「マジっすか?交渉上手いっすね、さすが営業成績トップクラスっすよね」
― いやいや、お店のシステムを知らないだけだよ
どの道、今日限りのお相手なんだしさ…
感心する内藤を尻目に俺は心の中で呟いた。
待つこと数分、受付に小刻みな電話のベルが鳴り
まず先に内藤が案内されていった。
その後すぐに俺のところにも例のイカついおじさんが
「お待たせしました、ただ今からご案内します」
そう呼びに来た。
風俗店の宣伝らしき怪しげなポスターの貼られた
狭い廊下を突き当たると目の前に階段があった。
「女の子、2階でお待ちしてますので…
それではごゆっくりお楽しみください」
思いの外傾斜の強い
まるで昔のお城のような階段を昇るうちに
久しぶりに気持ちが高揚するのを感じた。
たまには悪くないな、こんなのも
一体どんな娘が出迎えてくれるのだろう…
階段を昇りきると薄い生地の暖簾越しに鎮座して
三つ指をついて出迎えてくれる
ひとつのシルエットがぼんやりと浮かび
ほどなく視界に飛び込んできたのは
真っ白なシルクのバスローブを身に纏った
小柄な女の子だった。
目が合うとにっこり微笑んだ彼女はまず
「いらっしゃいませ、ありがとうございます
レイナです」
「よろしくお願いしまーす」
「このお店、初めて来られたの?」
「うん、この系統のお店が初体験で…」
内藤と話していた時とは
明らかに違うテンションの俺がそこにいた。
「あ!うれしいな、私がお相手でよかった?」
「もう全然!めちゃめちゃかわいいですね!」
すっかり我を忘れて舞い上がってしまい
思わず丁寧語で対応する始末。
「ふふっ、ありがと」
そう言って軽く身を翻したレイナの軀からは
仄かに淡い石鹸の香りが漂っていた。
身長は150センチを少し越えたくらいだろうか?
ナチュラルメイクに細身でしなやかそうな体躯、
少し猫目の瞳はくっきりとした二重瞼で
肩甲骨あたりまである長い黒髪。
20代半ばとは思えない童顔に明るいトーンの話し方、
これは全てにおいてストライクかも知れない、
俺は久しぶりに鼓動が高鳴った。
「じゃ、行きましょ」
レイナはそのしなやかで柔らかな指を
俺の指に絡ませると
手を引いて導くかのように
廊下の角にある「209」と部屋番号が標示された
一室へと誘った。
俺は再び内藤と合流した。
「かわいい娘いた?誰か指名したの?」
「あ、ボクはアヤカちゃんて娘を…何か見た目、気が強そうで…ボク、そう言うのタイプなんすよ」
「ははは、内藤、お前そう言う性癖あるの?」
「ドMなんで…出ますよね、こう言うとこ来ると本性が。で、藤谷さんは?」
「俺はおまかせにしたよ、そしたら二人のうちから指名料なしで選ばせてくれた」
「マジっすか?交渉上手いっすね、さすが営業成績トップクラスっすよね」
― いやいや、お店のシステムを知らないだけだよ
どの道、今日限りのお相手なんだしさ…
感心する内藤を尻目に俺は心の中で呟いた。
待つこと数分、受付に小刻みな電話のベルが鳴り
まず先に内藤が案内されていった。
その後すぐに俺のところにも例のイカついおじさんが
「お待たせしました、ただ今からご案内します」
そう呼びに来た。
風俗店の宣伝らしき怪しげなポスターの貼られた
狭い廊下を突き当たると目の前に階段があった。
「女の子、2階でお待ちしてますので…
それではごゆっくりお楽しみください」
思いの外傾斜の強い
まるで昔のお城のような階段を昇るうちに
久しぶりに気持ちが高揚するのを感じた。
たまには悪くないな、こんなのも
一体どんな娘が出迎えてくれるのだろう…
階段を昇りきると薄い生地の暖簾越しに鎮座して
三つ指をついて出迎えてくれる
ひとつのシルエットがぼんやりと浮かび
ほどなく視界に飛び込んできたのは
真っ白なシルクのバスローブを身に纏った
小柄な女の子だった。
目が合うとにっこり微笑んだ彼女はまず
「いらっしゃいませ、ありがとうございます
レイナです」
「よろしくお願いしまーす」
「このお店、初めて来られたの?」
「うん、この系統のお店が初体験で…」
内藤と話していた時とは
明らかに違うテンションの俺がそこにいた。
「あ!うれしいな、私がお相手でよかった?」
「もう全然!めちゃめちゃかわいいですね!」
すっかり我を忘れて舞い上がってしまい
思わず丁寧語で対応する始末。
「ふふっ、ありがと」
そう言って軽く身を翻したレイナの軀からは
仄かに淡い石鹸の香りが漂っていた。
身長は150センチを少し越えたくらいだろうか?
ナチュラルメイクに細身でしなやかそうな体躯、
少し猫目の瞳はくっきりとした二重瞼で
肩甲骨あたりまである長い黒髪。
20代半ばとは思えない童顔に明るいトーンの話し方、
これは全てにおいてストライクかも知れない、
俺は久しぶりに鼓動が高鳴った。
「じゃ、行きましょ」
レイナはそのしなやかで柔らかな指を
俺の指に絡ませると
手を引いて導くかのように
廊下の角にある「209」と部屋番号が標示された
一室へと誘った。
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