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第20章. 「男」なんて
【ホテルはリバーサイド】
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周りに川もないくせに何故"リバーサイド"?
そんな疑問を抱く暇すら与えず
「ねぇ早く入ろうよ、寒いから」
「謀ったな、陽菜子」
「あれ、いつからそんなエラそーな口聞くようになった?ナカムラ」
「俺は真面目に送っていこうとしてたのに…」
「まだ酒が抜けないんだって、お願い!ナカムラ、ちょっと付き合ってよ、酔いが覚めるまで」
「何にもしないでくださいね」
「それ、あたしのセリフ」
「するわけないっしょ!」
仕方ない…
陽菜子を背負ったまま僕は
部屋ごとに戸建てになっている
何とも古めかしいホテルへと歩を進めた。
「あー!重かったなぁ」
僕がベッドの上に無造作に陽菜子を下ろすと
「あ、いたたた、ちょっとナカムラ!レディにはもっと優しくしてよね」
「何がレディっすか!ただの酔っ払いでしょ」
すると陽菜子は悪戯っぽい表情でベッドに潜り込み
シーツをパンパンと叩きながら
「ナカムラ、ここ!こっち来てよ、寒いんだから」
「だ、か、ら!何で俺がそんなことに…」
僕は敢えて距離を置いてソファーに腰かける。
「だってぇ、こんなことに連れ込まれて…」
「ヒナさんが行けって言ったんじゃないすか!」
「まあまあそんなに怒らないで、夜は長いよ」
「お風呂でも入ってさっさと酔い醒ましてください」
「一緒に入るぅ?」
「お断りします」
「じゃあさ、何にもしないから隣で話聞いてよ」
「もう…しょうがないなぁ」
陽菜子は珍しく真剣な表情で聞いてきた。
「ナカムラって何年?大学」
「俺は2年っすよ、二十歳になったばかりです」
「じゃ、タメじゃん!」
「え?」
僕は言葉を失った…
てっきり4、5歳は年上だと思い込んでいた
陽菜子がまさか同い年だとは。
ふくれっ面をした陽菜子が切り返す
「何?そのリアクション?もっとおばさんだと思ってた?」
「あ、いやそうじゃなくて…ですね」
「だからさ、タメ口でいいんだって」
「あ、いや、でも先輩じゃないすか、そう言うのはしっかり線引きしたいんすよ」
「そっ…」
「何すか、その素っ気ない返事」
「ま、それがあんたのいいとこだよね」
「そう言えばヒナさん、男なんてキライだって言ってましたよね?」
「うん、キライだよ」
「じゃ何で俺のことは…?」
「さあ、わかんない、あんた女の子でしょ?やっぱり」
「正真正銘、男ですから、男は狼なんですよ」
「ちょっと確かめよっか?」
「へ?」
「おいで」
陽菜子は僕の首に手を回して
甘えるようにしなだれかかってきた
その勢いで僕は陽菜子と同じ体勢で
ベッドに横になってしまった。
その瞬間、またしても
陽菜子の柔らかな唇が僕の唇と重なり
遠慮なく舌を挿入したかと思うと
僕の唇に軽く歯を立てながら背中を指でなぞり
せわしなく愛撫を続けた。
「んぐ…」
「あっ…」
「ヒナさん…ちょっと!」
「ナカムラの口の中、甘いね、まだ」
陽菜子は僕の首筋に唇を這わせながら
熱くなりつつある股間へそっと手を伸ばした。
そんな疑問を抱く暇すら与えず
「ねぇ早く入ろうよ、寒いから」
「謀ったな、陽菜子」
「あれ、いつからそんなエラそーな口聞くようになった?ナカムラ」
「俺は真面目に送っていこうとしてたのに…」
「まだ酒が抜けないんだって、お願い!ナカムラ、ちょっと付き合ってよ、酔いが覚めるまで」
「何にもしないでくださいね」
「それ、あたしのセリフ」
「するわけないっしょ!」
仕方ない…
陽菜子を背負ったまま僕は
部屋ごとに戸建てになっている
何とも古めかしいホテルへと歩を進めた。
「あー!重かったなぁ」
僕がベッドの上に無造作に陽菜子を下ろすと
「あ、いたたた、ちょっとナカムラ!レディにはもっと優しくしてよね」
「何がレディっすか!ただの酔っ払いでしょ」
すると陽菜子は悪戯っぽい表情でベッドに潜り込み
シーツをパンパンと叩きながら
「ナカムラ、ここ!こっち来てよ、寒いんだから」
「だ、か、ら!何で俺がそんなことに…」
僕は敢えて距離を置いてソファーに腰かける。
「だってぇ、こんなことに連れ込まれて…」
「ヒナさんが行けって言ったんじゃないすか!」
「まあまあそんなに怒らないで、夜は長いよ」
「お風呂でも入ってさっさと酔い醒ましてください」
「一緒に入るぅ?」
「お断りします」
「じゃあさ、何にもしないから隣で話聞いてよ」
「もう…しょうがないなぁ」
陽菜子は珍しく真剣な表情で聞いてきた。
「ナカムラって何年?大学」
「俺は2年っすよ、二十歳になったばかりです」
「じゃ、タメじゃん!」
「え?」
僕は言葉を失った…
てっきり4、5歳は年上だと思い込んでいた
陽菜子がまさか同い年だとは。
ふくれっ面をした陽菜子が切り返す
「何?そのリアクション?もっとおばさんだと思ってた?」
「あ、いやそうじゃなくて…ですね」
「だからさ、タメ口でいいんだって」
「あ、いや、でも先輩じゃないすか、そう言うのはしっかり線引きしたいんすよ」
「そっ…」
「何すか、その素っ気ない返事」
「ま、それがあんたのいいとこだよね」
「そう言えばヒナさん、男なんてキライだって言ってましたよね?」
「うん、キライだよ」
「じゃ何で俺のことは…?」
「さあ、わかんない、あんた女の子でしょ?やっぱり」
「正真正銘、男ですから、男は狼なんですよ」
「ちょっと確かめよっか?」
「へ?」
「おいで」
陽菜子は僕の首に手を回して
甘えるようにしなだれかかってきた
その勢いで僕は陽菜子と同じ体勢で
ベッドに横になってしまった。
その瞬間、またしても
陽菜子の柔らかな唇が僕の唇と重なり
遠慮なく舌を挿入したかと思うと
僕の唇に軽く歯を立てながら背中を指でなぞり
せわしなく愛撫を続けた。
「んぐ…」
「あっ…」
「ヒナさん…ちょっと!」
「ナカムラの口の中、甘いね、まだ」
陽菜子は僕の首筋に唇を這わせながら
熱くなりつつある股間へそっと手を伸ばした。
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