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chapter3
step.21-9 理想と現実
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* * *
顔のパーツが崩れたかのようにボクは一日中にやけていた。
というのも、今日は水野さんと一緒に帰るからだ。
「えへ、えへえへ、えへへへへへ……」
昼休み、いつものメンバーでお弁当を囲むボクは幸せオーラだだ漏れだった。
前々からチェックしていたカフェに行こう。
厚いホットケーキにマシマシの生クリームを乗せて、メープルシロップをたっぷりかけて……ふたりでシェアをするのだ。そうして他愛もない話に花を咲かせ、お互いのことを話して……
「ニャン太、顔溶けてるぞ」
「え?ホント?」
類ちゃんの指摘に慌てて表情を引き締めるけど、またすぐに頬の筋肉が緩むのが自分でもわかった。
「……ずっと彼女欲しがってたしね」と、帝人。
「だからって、こんなになるか?」
類ちゃんが呆れたように言って、ボクの頬をぷにぷにと指先で突き回す。
いつもならイラッとする彼の行為も全然気にならない。
だって彼にはこの満ち足りた気持ちはわからないのだ。
類ちゃんには恋人がいないのだから。
恋人が、いないのだから!
「お前、今、なんかムカつくこと考えたろ」
「ええ? なんのこと???」
「あ、なんかすげぇイラッときた」
ボクが穏やかに微笑むと、指で突かれる速度が増す。ツンツンツンツン……
「ちょっと! ツンツンツンツンしつこいよ!!」
類ちゃんの手を叩き落とす。
それからはいつもの流れだった。ボクは冗談半分で類ちゃんに絞め技をかけ、彼は帝人に助けを求める。それに構わず、ソウちゃんはマイペースに食事を続ける……
ボクは楽しげにじゃれる類ちゃんを眺めた。
どんなにモテようが、彼は男子でワイワイしていたいタイプなのだろう。
フッ、お子ちゃまめ……
「ムカつく」
含み笑いをこぼすと、ムギュッと類ちゃんに鼻をつままれた。
* * *
放課後になった。
待ちに待ったデートの時間だ。
授業中の全ての時間を使ってシュミレートした成果をみせる時……! と気合いは申し分なかったのだけど、初デートは思うようにはいかなかった。
「それでね、その時の類ちゃんの顔ったら……」
アイスカフェオレをストローで混ぜていたぼくは、話の途中でハッと我に返り口を閉ざした。
目の前では、水野さんが困ったように笑っている。それもそのはずで、なんでか面白い話をしようとすると類ちゃんの話題になってしまうのだ。
「ごめん、ボク……また……」
「頼久くんと本当に仲良しなんだね」
「ま、まあ、バイトも同じだから」
平静を装い、アイスカフェオレを飲みながら、ボクは内心自分の頭をポカスカ叩いた。
なんで、類ちゃんの話ばっかりしちゃうんだ。もっと他にあるだろ、他に……
と考えて、うっと呻く。
自分の引き出しの少なさにゲンナリした。
楽しい話、と考えると、いつものメンバーのバカ話になってしまう。
ドリンクバーでめちゃくちゃ不味いオリジナルジュースを作ったこととか、焼き肉食べ放題で勝負をして動けなくなったこととか、そんな話は今、どーーーでもいいのに。
類ちゃんのニヤニヤした笑みが頭いっぱいに広がる。邪魔なことこの上ない。
こんなことなら、女の子の好きそうなドラマとか映画とか見ておくべきだった……
カフェを出て、ゲームセンターに行った。
得意のリズムゲーを披露すれば、水野さんは凄いねと微笑んで、拍手してくれた。
一緒にどう? と誘ってみたけど、難しそうと断られてしまった。だから、クレーンゲームに移動して、ゲットしたぬいぐるみをプレゼントした。
彼女は凄く喜んでくれた。
ボクはその笑顔に微笑み返そうとして……うまく笑えなかった。
嬉しいはずなのに。楽しいはずなのに。何かが違う。
そんなことを思っていると、ふと、先日のやりとりが脳裏を過った。
『もうちょっとで! もうちょっとでフルコンだったのに!!』
『ちょ、ごめっ……出来心っ……ぐえっ』
『許さない許さない許さないから~~~ッッツ!』
『ギブ! ギブギブ! ニャン太! 死ぬからっ!! た、助けてくれっ、帝人……!』
ボクは口の端をヒクつかせる。
もしかしてボクも女の子とのデートより、男同士でバカやってた方が楽しいとか思っちゃうタイプだったってこと?
いやいやいや、そんなことあるわけない。
ずっと夢見ていたじゃないか。ふわふわカワイイ女の子との甘々デート!
ちょっと緊張しているだけだ。初めてのデートなんだから仕方ないんだ。
「根子くん……? どうかした?」
「ううん、なんでもない! ね、水野さん、やってみたいゲームってある? 一緒に遊ぼう♪」
ボクは努めて明るく声を上げると、水野さんと一緒に騒がしいゲームセンターを見て回る。
初めての恋人との、初めての大事なデートなのに……なんで類ちゃんのこと思い出しちゃうかなぁ。
ああ、もう。今はデートに集中!!
そう思えば思うほど、類ちゃんのあのニヤリとした笑みが頭を過り、その度に彼の顔を頭から追い出し……ボクはちっともデートに集中できなかった。
* * *
次の日、ボクは類ちゃんに文句を言いたい気持ちと、「それはさすがに意味がわからないでしょ」という理性の間でフラフラしていた。
4時間目までは理性の方が勝っていた。
でも、類ちゃんに一言いいたい気持ちが膨らんで、5時間目が終わるとボクは席を立った。
これはもう、要するに……ごめん、ただの八つ当たりだ。
教室を見渡すと、すでに類ちゃんの姿は見えなかった。
また女子に呼び出されたのだろうか。
ボクは教室を出た。廊下ですれ違う知り合いに、類ちゃんを見なかったか尋ねる。
彼は目立つから、行き先はすぐにわかると思ったんだけど……意外と見つからなかった。
類ちゃんを探して校舎をフラついた。
いつもうっとうしいくらい一緒にいるのに、今に限って見つからない。
そんな中、屋上へ続く階段を上ったのは本当に偶然だった。
短い休み時間をわざわざ屋上に移動して過ごす生徒はいない。それなのに、その時のボクはどうしてか屋上を見てみようと思った。
屋上の鉄扉を開けると、突き刺すように冷たい風が頬を撫でる。空はどんよりと重く曇っていて、肌寒い。
ペントハウスの裏側から微かに声が聞こえた気がした。ボクはそれをぐるりと巡り、人の気配を感じた方へ歩く。と、
「しゃーねぇ。俺が癒してやろうか?……ははっ、お前、ホント素直だなー」
うーん、ドンピシャ。
ケラケラ笑うのは類ちゃんだ。自分の勘の鋭さが怖い。
彼は誰かと一緒にいるみたいだった。
ボクは歩く速度を上げる。
「それで、俺にどうして欲しーー」
予想通り、ペントハウスの裏にふたつの生徒の姿が見えた。
声をかけようと口を開いたボクは、次の瞬間、慌てて建物の影に身体を押し込むと両手で口を覆った。
「んっ……」
聞こえていた声が途切れ、代わりに微かな水音が耳に届く。
やがてふたつの甘い溜息を冬の風が運んできた。
「……蒼悟って、意外とスキンシップ多いな」
「お前には、触れたい。たくさん」
そんな会話を挟んで、再び水音が聞こえてきて……
「……もう、いいだろ。……ったく、お前といると調子狂うわ」
類ちゃんのいつもの笑い声が続いた。
しばらく動けないでいたボクは、はたとしてカラクリ人形みたいにぎこちない動作で踵を返す。
ついで足を忍ばせて屋上を後にすると、ダッシュで階段を駆け下りた。
き……キスしてた。
類ちゃんとソウちゃん、き、きき、キスしてた!!
え、ぇ、どゆこと???
キスって、なんで……え、ふたり、付き合ってたってこと!?
マジ!? いつから!?
顔が熱い。心臓が壊れたみたいにドッドッと音を立てている。
え、えええ、えええええ……
気付かなかった。全然、気付かなかった!
そりゃ、あんなに女子に告白されても付き合わないわけだ……!!
教室に駆け込むと、ギョッとクラスの生徒がボクを見た。
ボクはへらりと愛想笑い浮かべると、身を縮こまらせて自分の席に向かう。と、帝人が驚いたように声を上げた。
「どうしたの、ニャン太。……何か悲しいことでもあった?」
「え? なんで?」
「だって……泣いてるから」
「はーー?」
ボクは自分の顔を触った。
それから戸惑った。帝人が言うように……ほっぺたが濡れていた。
顔のパーツが崩れたかのようにボクは一日中にやけていた。
というのも、今日は水野さんと一緒に帰るからだ。
「えへ、えへえへ、えへへへへへ……」
昼休み、いつものメンバーでお弁当を囲むボクは幸せオーラだだ漏れだった。
前々からチェックしていたカフェに行こう。
厚いホットケーキにマシマシの生クリームを乗せて、メープルシロップをたっぷりかけて……ふたりでシェアをするのだ。そうして他愛もない話に花を咲かせ、お互いのことを話して……
「ニャン太、顔溶けてるぞ」
「え?ホント?」
類ちゃんの指摘に慌てて表情を引き締めるけど、またすぐに頬の筋肉が緩むのが自分でもわかった。
「……ずっと彼女欲しがってたしね」と、帝人。
「だからって、こんなになるか?」
類ちゃんが呆れたように言って、ボクの頬をぷにぷにと指先で突き回す。
いつもならイラッとする彼の行為も全然気にならない。
だって彼にはこの満ち足りた気持ちはわからないのだ。
類ちゃんには恋人がいないのだから。
恋人が、いないのだから!
「お前、今、なんかムカつくこと考えたろ」
「ええ? なんのこと???」
「あ、なんかすげぇイラッときた」
ボクが穏やかに微笑むと、指で突かれる速度が増す。ツンツンツンツン……
「ちょっと! ツンツンツンツンしつこいよ!!」
類ちゃんの手を叩き落とす。
それからはいつもの流れだった。ボクは冗談半分で類ちゃんに絞め技をかけ、彼は帝人に助けを求める。それに構わず、ソウちゃんはマイペースに食事を続ける……
ボクは楽しげにじゃれる類ちゃんを眺めた。
どんなにモテようが、彼は男子でワイワイしていたいタイプなのだろう。
フッ、お子ちゃまめ……
「ムカつく」
含み笑いをこぼすと、ムギュッと類ちゃんに鼻をつままれた。
* * *
放課後になった。
待ちに待ったデートの時間だ。
授業中の全ての時間を使ってシュミレートした成果をみせる時……! と気合いは申し分なかったのだけど、初デートは思うようにはいかなかった。
「それでね、その時の類ちゃんの顔ったら……」
アイスカフェオレをストローで混ぜていたぼくは、話の途中でハッと我に返り口を閉ざした。
目の前では、水野さんが困ったように笑っている。それもそのはずで、なんでか面白い話をしようとすると類ちゃんの話題になってしまうのだ。
「ごめん、ボク……また……」
「頼久くんと本当に仲良しなんだね」
「ま、まあ、バイトも同じだから」
平静を装い、アイスカフェオレを飲みながら、ボクは内心自分の頭をポカスカ叩いた。
なんで、類ちゃんの話ばっかりしちゃうんだ。もっと他にあるだろ、他に……
と考えて、うっと呻く。
自分の引き出しの少なさにゲンナリした。
楽しい話、と考えると、いつものメンバーのバカ話になってしまう。
ドリンクバーでめちゃくちゃ不味いオリジナルジュースを作ったこととか、焼き肉食べ放題で勝負をして動けなくなったこととか、そんな話は今、どーーーでもいいのに。
類ちゃんのニヤニヤした笑みが頭いっぱいに広がる。邪魔なことこの上ない。
こんなことなら、女の子の好きそうなドラマとか映画とか見ておくべきだった……
カフェを出て、ゲームセンターに行った。
得意のリズムゲーを披露すれば、水野さんは凄いねと微笑んで、拍手してくれた。
一緒にどう? と誘ってみたけど、難しそうと断られてしまった。だから、クレーンゲームに移動して、ゲットしたぬいぐるみをプレゼントした。
彼女は凄く喜んでくれた。
ボクはその笑顔に微笑み返そうとして……うまく笑えなかった。
嬉しいはずなのに。楽しいはずなのに。何かが違う。
そんなことを思っていると、ふと、先日のやりとりが脳裏を過った。
『もうちょっとで! もうちょっとでフルコンだったのに!!』
『ちょ、ごめっ……出来心っ……ぐえっ』
『許さない許さない許さないから~~~ッッツ!』
『ギブ! ギブギブ! ニャン太! 死ぬからっ!! た、助けてくれっ、帝人……!』
ボクは口の端をヒクつかせる。
もしかしてボクも女の子とのデートより、男同士でバカやってた方が楽しいとか思っちゃうタイプだったってこと?
いやいやいや、そんなことあるわけない。
ずっと夢見ていたじゃないか。ふわふわカワイイ女の子との甘々デート!
ちょっと緊張しているだけだ。初めてのデートなんだから仕方ないんだ。
「根子くん……? どうかした?」
「ううん、なんでもない! ね、水野さん、やってみたいゲームってある? 一緒に遊ぼう♪」
ボクは努めて明るく声を上げると、水野さんと一緒に騒がしいゲームセンターを見て回る。
初めての恋人との、初めての大事なデートなのに……なんで類ちゃんのこと思い出しちゃうかなぁ。
ああ、もう。今はデートに集中!!
そう思えば思うほど、類ちゃんのあのニヤリとした笑みが頭を過り、その度に彼の顔を頭から追い出し……ボクはちっともデートに集中できなかった。
* * *
次の日、ボクは類ちゃんに文句を言いたい気持ちと、「それはさすがに意味がわからないでしょ」という理性の間でフラフラしていた。
4時間目までは理性の方が勝っていた。
でも、類ちゃんに一言いいたい気持ちが膨らんで、5時間目が終わるとボクは席を立った。
これはもう、要するに……ごめん、ただの八つ当たりだ。
教室を見渡すと、すでに類ちゃんの姿は見えなかった。
また女子に呼び出されたのだろうか。
ボクは教室を出た。廊下ですれ違う知り合いに、類ちゃんを見なかったか尋ねる。
彼は目立つから、行き先はすぐにわかると思ったんだけど……意外と見つからなかった。
類ちゃんを探して校舎をフラついた。
いつもうっとうしいくらい一緒にいるのに、今に限って見つからない。
そんな中、屋上へ続く階段を上ったのは本当に偶然だった。
短い休み時間をわざわざ屋上に移動して過ごす生徒はいない。それなのに、その時のボクはどうしてか屋上を見てみようと思った。
屋上の鉄扉を開けると、突き刺すように冷たい風が頬を撫でる。空はどんよりと重く曇っていて、肌寒い。
ペントハウスの裏側から微かに声が聞こえた気がした。ボクはそれをぐるりと巡り、人の気配を感じた方へ歩く。と、
「しゃーねぇ。俺が癒してやろうか?……ははっ、お前、ホント素直だなー」
うーん、ドンピシャ。
ケラケラ笑うのは類ちゃんだ。自分の勘の鋭さが怖い。
彼は誰かと一緒にいるみたいだった。
ボクは歩く速度を上げる。
「それで、俺にどうして欲しーー」
予想通り、ペントハウスの裏にふたつの生徒の姿が見えた。
声をかけようと口を開いたボクは、次の瞬間、慌てて建物の影に身体を押し込むと両手で口を覆った。
「んっ……」
聞こえていた声が途切れ、代わりに微かな水音が耳に届く。
やがてふたつの甘い溜息を冬の風が運んできた。
「……蒼悟って、意外とスキンシップ多いな」
「お前には、触れたい。たくさん」
そんな会話を挟んで、再び水音が聞こえてきて……
「……もう、いいだろ。……ったく、お前といると調子狂うわ」
類ちゃんのいつもの笑い声が続いた。
しばらく動けないでいたボクは、はたとしてカラクリ人形みたいにぎこちない動作で踵を返す。
ついで足を忍ばせて屋上を後にすると、ダッシュで階段を駆け下りた。
き……キスしてた。
類ちゃんとソウちゃん、き、きき、キスしてた!!
え、ぇ、どゆこと???
キスって、なんで……え、ふたり、付き合ってたってこと!?
マジ!? いつから!?
顔が熱い。心臓が壊れたみたいにドッドッと音を立てている。
え、えええ、えええええ……
気付かなかった。全然、気付かなかった!
そりゃ、あんなに女子に告白されても付き合わないわけだ……!!
教室に駆け込むと、ギョッとクラスの生徒がボクを見た。
ボクはへらりと愛想笑い浮かべると、身を縮こまらせて自分の席に向かう。と、帝人が驚いたように声を上げた。
「どうしたの、ニャン太。……何か悲しいことでもあった?」
「え? なんで?」
「だって……泣いてるから」
「はーー?」
ボクは自分の顔を触った。
それから戸惑った。帝人が言うように……ほっぺたが濡れていた。
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