上 下
36 / 82

広がる波紋……娼館

しおりを挟む
これは時間が少し戻って、英雄君がミサト姉と娼館に通い詰めた後ぐらいから始まるお話です

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

私は高山商事の娼館部門で、とある娼館の店長を任されている。
仕事は時間的にはきつい仕事だが、その分店に関する権限は大きいのでやり甲斐はある仕事だ。
そんな職場なので本部からの指示も売り上げ目標ぐらいでほぼ放任状態にある。

それが急に本部から呼び出しを受けたのだ。
私は滅多に訪問する事の無い本部ビルの大きさと華やかさに圧倒されながら呼び出し先の娼館部門の本部長と面会するための手続きをしている。

「ハイ、連絡は受けています。案内の者が参りますのでしばらくお待ちください」

受付で要件を伝えると愛想の良い返事が直ぐに帰ってきた。
そして直ぐに本部長の秘書が現れてエレベーターに私を誘導して本部長のオフィースへと案内してくれる。
これだけでドキドキものだ。
だって、たかが1娼館の管理者に本部長が秘書まで差し向けるのはあまり聞いたことが無いのだ。
本当に、なんで私は呼び出されたのだろう?

秘書に案内された本部長のオフィースは立派なものだった。
専任秘書用の前室の先にある本部長のオフィースで私は皮張りのソファーに落ちつけずに座っている。

「良く来てくれたね、浜田店長。急な呼び出しに応じてくれて助かったよ」

遥かに上の役職の本部長が私に優しく話しかけてくる。
だから私は恐縮して少し卑屈に返事を差し上げる。

「そんな、長澤本部長の御用であれば最優先で駆け付けます」

「それは嬉しいことを言ってくれるね。それで君に来てもらった理由だが....
君の娼館に最近足しげく通っている男性客の件なのだよ」

足しげく通う男性客?
そう言えばうちの従業員が気にして私に対処の相談に来てたな。
娼館に足しげく通う男性と言えばセックスを伴わないサービスを仕事にしている男性がほとんどだ。

そんな男性はあまり目立たない範囲であれば目溢することにしている。
彼もその程度の頻度だったので目溢ししたんだがそれがまずかったのだろうか?
でも、そんな事で本部長がわざわざ私を呼び出すとも思えないのだが?

「浜田店長、そんなに構える話ではないのだ。
彼が娼館に通うこと自体は問題でないしね。
ただ、タイミングが悪くてね。
たまたま内監の定期点検の時期だったので運悪く……運良くかな?
ともかく内監の確認が入ったのだよ。
それで、彼の特異性が判明してね」

「特異性ですか?」

「そうなんだ。彼は娼館で毎回セックスをしていたのだよ。
激しいときは1日に何度もね」

私は本部長が何を言っているのかが良く理解できなかった。
毎回セックスをするりそれは疑似セックスの事だろうか。
そんなプレーを好む男女もいるとは聞いている。
でも、彼の特異性と言ったよな。

「男性がセックスを出来るのは半年に一回と理解しているのですが」

仕方が無いので無難な回答をしてみる。

「そう、それが普通だろう。
でも彼は違うのだよ。
毎日でもセックスが出来るみたいだ。
しかも性器の長さが15CMはある。
災厄の日以前の男性の特徴を持っている男なのだよ」

災厄の日以前の特徴を持つ男性。
そんな男はここ50年の間を振り返っても生まれていないはずだ。
もし、そんな男が存在するとしたら……

「それは凄いですね。女達が放っておかないでしょうね」

ほら話で無く、それが本当の話ならね!

「そう、その通りなのだよ。
彼はC級の娼館で一般の女の相手をするような人材じゃないのだ。
わが社の娼館の御用達のVIP達にこそふさわしいと思わないかね?」

本部長はまったくぶれないね。
少なくとも本部長は本当の話と信じてるんだな。
それにしても彼は私が管理するC級娼館には勿体ないか。まあそうだけどさ。

「ああ、すまんね。
君の職場を揶揄したわけではないのだ。
でも、判るだろう。
災厄の日以前の男が現代に現れた、これがどんなにインパクトのあることかは。
だから、君にお願いしたいのだ。
彼をスカウトしてわが社のS級の娼館でVIPを相手のビジネスに従事する承諾を取ることをね」

ビジネスねえ、まあグレーゾーンて奴か。
男のセックスがビジネスになるなんて今じゃだれも想定してないしね。

「判りました。彼を取り込むように働きかけてみます」

「そうか、やってくれるか。
サポートに私の秘書をひとり付けるので上手く使ってくれ。
私への連絡役も彼女がするので彼女を通していつでも私に連絡してくれた構わないよ。
それと必要なものがあればそれも彼女に言うと良い」

話が思うように進んで本部長はご機嫌だ。
おっ、急にまじめな顔に変わったよ。

「それじゃあ、頼むが、この件はくれぐれも内密に進めてくれたまえ。
他社との争奪戦になる前にぜひとも囲い込んでくれ」

「判りました、そのように致します」

「それじゃあ、川瀬君、君は当分の間この件について浜田店長の補佐をお願いするよ。
私は2人からの朗報を期待して待っているのでよろしく頼むよ」

こうして私は本部長命令を拝命して山本英雄のスカウトに最優先で取り組むことになったわけだ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「それで、川瀬君には何か良いアイデアはあるのかね」

娼館に戻ると私は川瀬君を空き部屋に案内した。打ち合わせのためだ。
残念ながら、娼館には会議室のような設備は無いのでね。
そして、山本英雄のスカウトの方法を私は取り合えず秘書の川瀬君に投げてみる。
本社の人材なのだから優秀だと思うし、私へのリスクの最小化の観点からも責任は背負いたくないしね。

「良いアイデアですか?
まずは彼を観察することから始めたいのですが」

「観察ですか。それも良いですが、彼は一時期通い詰めた後、今はここへはご無沙汰なのですよね」

「そうですか。ならばなおさら、近所での聞き込みや学校での行動を確認したいですね」

私は川瀬店長が自分では何もする気が無いことに気づいていたのでまずはフリーハンドを得るべく川瀬店長から距離をとり山本英雄の観察から始めることにした。

「判りました、その方向でいきましょう。
ああ、定期的な報告はお願いしますね」

川瀬店長も私に丸投げできてほっとしている様だ。
それでは、好きにやらせてもらう事にしましょうか!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

それから、私は山本の身辺調査を進めた。
そして、山本君が初恋のミサトさんに対した時と、中学時代の恵美先生に対した時で、まるで性格の異なるセックスをしている事に戸惑いを覚えている。

ミサトさんにする様なセックスであれば、我が社のVIP達を任せても安心できるのだが、恵美先生にした様な荒々しいセックスをVIPにされた場合の影響を測りかねているのだ。

普通に考えればあんな荒々しいセックスを当社のVIP相手にさせるわけにはいかないのだが、監視カメラ越しに見る、山本君と恵美先生のセックスに惹かれてしまう自分がいるのだ。
もっと言えば、惨めなはずの沙耶先生の心情に共鳴している自分迄が見えてしまうり

「あ、あ、あ、あ、あ、あ……………」

そんな私は監視カメラの映像を見て自分を慰めることがやめられない。

「ごめんなさい、ごめんなさい、私が悪いんです、だからぶたないで、『パシーン』、ひいいい、いたい、いたいです、なんで感じるの、お尻を叩かれたのに」

沙耶さんのお尻を山本君が叩くシーンが私のおナニーの壺にハマってしまった。
そして、恵美さんの様に自分から腰を振り、今まで決してしなかった膣に指を入れてのオナニーをしてしまう。
膣に指を入れるなんて誰もしないのに。
でも私は自分の指を山本君のちんぽに見立ててよがるのだ。

「あ、あ、あ、あ、そこ、そこ、もっとそこをえぐって、そう、くりちゃんと一緒につよく、強く、そうよ、そう、いいでしょう、私のおまんこ、山本君のちんぽも最高なの、あ、あ、あ、ああああ、ああああああ、い、いく、いく、いく、あ、あ、ああああああ」

「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」

又やってしまった、こんな映像だけで私は山本君に囚われている。
これ以上は無理だ。
なんでこんなに山本君に囚われるのか
それを知る為にも、私は山本君と直接会うことを決意する。

それは彼を私の会社に取り込むため?
それとも、私が山本君に取り込まれるのかしら?

それは、会ってみないと分からないわよね。
さあ、気合を入れますか!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

妻がエロくて死にそうです

菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。 美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。 こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。 それは…… 限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

ビッチな姉の性処理な僕(R-18)

量産型774
恋愛
ビッチ姉の性処理をやらされてる僕の日々…のはずだった。 でも…

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について

ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに…… しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。 NTRは始まりでしか、なかったのだ……

【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)

幻田恋人
恋愛
 夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。  でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。  親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。  童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。  許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…  僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…

凌辱系エロゲの世界に転生〜そんな世界に転生したからには俺はヒロイン達を救いたい〜

美鈴
ファンタジー
※ホットランキング6位本当にありがとうございます! 凌辱系エロゲーム『凌辱地獄』。 人気絵師がキャラクター原案、エロシーンの全てを描き、複数の人気声優がそのエロボイスを務めたという事で、異例の大ヒットを飛ばしたパソコンアダルトゲーム。 そんなエロゲームを完全に網羅してクリアした主人公豊和はその瞬間…意識がなくなり、気が付いた時にはゲーム世界へと転生していた。そして豊和にとって現実となった世界でヒロイン達にそんな悲惨な目にあって欲しくないと思った主人公がその為に奔走していくお話…。 ※カクヨム様にも投稿しております。

漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?

みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。 なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。 身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。 一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。 ……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ? ※他サイトでも掲載しています。 ※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。

処理中です...