落ちてゆく私と弟のものがたり

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昼休み、学校で一番楽しみな時間ね。
今日のお弁当のおかずはなにかしら?

そんなウキウキタイムにお邪魔ムシ参上とか要らないわよ。

そう、反論は許さないのね。
ついてゆけば良いのね。

分かったわよ。
ついて行くから。

ついて行くとは言ったけど?

「チョット、どこまで歩くのかしら?」

「五月蝿いな。もう少しだから。
文句があるならここで撮っても良いのよ。
私的にはその方が面白いけどね」
 
これは絶対にここで撮るのはヤバイ奴よね。

「わかった、ついて行くから」

そうして辿り着いたのは水泳部の更衣室ね。
学校の端じゃない。

「えっ、おっぱいを出すの?
そんなの嫌!」

更衣室だからって騙されない。
写真を取ったら弟に送るのよね。
おっぱいを出してる写真なんて嫌よ。

でも、拒みきれない私。
人質の私の恥ずかしい写真がいっぱいあるのだから。



だから、撮られたわ。
それでも譲歩してくれたので少しおとなしめ。

チョットだけどホットしたの。



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