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第20話 女奴隷のおっぱいを吸って命を助けたよ

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奴隷商人から買った女奴隷達はとても酷い状態だったので領地に連れて行くにも準備が必要となりました。

まずは、家畜用の荷馬車を買いました。
あの女奴隷達はとても人用の馬車にはとても乗せられませんからね。

そして、使い捨てて良いようなボロボロの服とオムツになるような布を買いました。
でも、そんなボロ服でさえ直ぐには着せられる状態じゃ無いんで取り敢えずは裸のままでは毛布に包みます。
そして女奴隷達を清める水と桶と布も用意しました。

女奴隷を連れて領地に戻る日はとても早起きをしましたよ。
なるべく人目に触れないようにオーランドの町を出たかったからです。

まだ、暗い内に、宿を引き払います。
フィルさんとも別れの挨拶を済ませます。

「カルロス、シャロン、それにオイゲン、また遊びに来いよ」

「ああ、近いうちにな」

付き合いの長い3人の間ではこの言葉だけで充分なのですね。

「フィルさん、僕もまた来ますね。そうしたらまた温泉に連れて行って下さい」

「ああ、良いとも。今度はオイゲンは犬獣人か猫獣人を温泉できっと物にするんだろうな」

「おい、フィル、シャレにならないぞ。オイゲンなら本当にやりそうだ」

うう、シャロンのバカ。僕を何だと思ってるんですか

「「はは、確かにな」」

父さんとフィルがハモります。みんな酷いです。

「じゃあな」

僕たちはフィルさんに別れを告げて奴隷商人の店に向かいます。

「お待ちしておりました」

お店の入り口で店員さんは待機してくれていました。
そして、家畜用の荷馬車に手際よく女奴隷達を乗せてくれます。

「積み込みは順調だな、これなら門が開く時間には町の外に出れそうだ。
何とか町の住民の興味を引かずに済みそうだな」

そうですね。積み込みは終わった女奴隷達は側から見ると異様でしょう。
なにせ四肢に欠損があり、身体中に拷問されたような傷や火傷のある裸の女が、毛布にくるまって10人以上乗っているんです。

運んでいる僕たちは十中八九疑われます。
なので町を囲む城壁にある検問を人が少ない朝一番で通り抜けたいんです。

幸い、積み込みは順調でしたので予定の時刻には奴隷商人の店を出発できました。
まだ人気のない町の大通りを急いで馬車は走り抜けます。
馬車のスピードと石畳のデコボコで、走る馬車に乗っていると結構な振動が伝わって来て早くもお尻が痛くなりそうです。

静かな早朝の町並みを走る馬車の音に混じってこの振動のせいでしょう、女奴隷達が時折あげる呻き声が響きます。
その声を聞いて、本当に人がいない時間に出立して良かったと胸を撫で下ろします。

そして、1番の心配どころである、町と外を区切る城壁にある門にたどり着きました。
当然ですが、警備の兵士たちが荷物を調べます。

「お、お前たち、これはなんなんだ」

女奴隷を見た兵士たちが驚きの声をあげます。
案の定、積荷の女奴隷でひっかりました。

「申し開きはあるか?
無いならお前たちは全員拘束だ」

まあ、荷馬車の中の女奴隷達の惨状を見ればそうなりますよね。
僕達は、兵士の目に鬼畜な犯罪者と映っているのでしょう。
迂闊な物言いをすれば、直ぐに兵士達が切りかかって来そうです。

「こちらが、この女奴隷達の買い取り書です。どうぞご覧ください」

「女奴隷、これがか?
全員、瀕死の状態で奴隷もないだろう」

もっともなご意見ですね

「でも、買取書でお判りかと思いますが、これらは、私が正規の奴隷商人から買い付けた正真正銘の女奴隷です。
ああ、皆様も兵士でしょうから、盗賊のアジトで見つかった帝国軍の女奴隷の惨状はお聞きでは無いですか」

父さまの整然とした説明で兵士の態度が落ち着きました。

「ああ、あの話は有名だ。
帝国の女が相手でも胸糞の悪い話だからな。
それでは、ここにいるのが、あの女奴隷達なんだな。
そうか、それはまた物好きな」

どうやらこの女奴隷達には女としての価値が無いことも、この兵士は知っているようです。

「ふん、何が目的か知らんが、多少でも慈悲の心が有るならサッサと殺してやる事だ。
もういい、行け」

最後は追い払うように手を振られました。
あの兵士の目には僕達はロクデナシに見えるんでしょうね。
まあ、その評価は甘んじて受けますけどね。

そうして、オーランドの町を出て3時間、そろそろ女奴隷達の体力も限界です。
馬車が跳ねるたびの上がっていた呻き声も今は余り聞こえません。
ソロソロ命が尽きそうな雰囲気です。

でも、目的地は目の前です。
人目につく街道を離れて1時間、そこは滅多の人が通らない脇道ぞいにある広場です。
近くに川も流れていますので水にも困りません。
そう、ここで女奴隷達の手当てをします。

「よし、ここでキャンプだ。オイゲンが女奴隷の治療をするから、まずは女奴隷を寝かせられる場所を作るぞ」

父さまが干し草をひきつめて、その上にボロ布を被せると簡易ベッドの出来上がりです。
そこに屋根代わりの厚手の布でベッドを覆い、日差しと雨を遮る様にします。
これで女奴隷を1人づつ連れて来て治療が出来るようになりました。

そこに、最初に連れて来たのは一番重症な女奴隷です。
肌は既に血の気を失い土気色になっています。
肋骨を何本か折られていて肺が圧迫されるのか息も絶え絶えです。
腕も一本は切り落とされていて、残りの手足も骨が折られています。

そんな状態ですから、既に顔にも死相が浮かんでいます。
口からは僅かに死臭も漂います。
内臓が結構痛んでいるのでしょう。

まずは内臓を直さないと直ぐにでも死んでしまいそうです。
他の女奴隷も似たような状態でしょう。
全員の内臓を優先して直す必要があるようですね。

それではこの女奴隷を癒すためのポーションを作りましょう。
それにはおっぱいから魔力をもらう必要がありますが、この汚れたおっぱいのままでは流石に勘弁です。

まずはおっぱいを綺麗にします。
桶に入れた綺麗な水に清潔な布を浸しておっぱいの汚れを拭き取ります。
酷い汚れと臭いですから一度では到底終わりません。
何度も布で汚れを拭い取ります。

そして、乳首です。
実際に咥えるのは乳首ですからここは特に丁寧に汚れを取ります。
ゴシゴシゴシゴシ、一生懸命に汚れを取っていると瀕死の女奴隷の乳首が硬くボッキします。
そんな乳首を更に擦って汚れを落とそうとすると身体がビクッ、ビクッと動きます。
人は死に直面すると性欲が強くなると言うのは満更嘘では無いようですね。

「貴方の命を助けるためにおっぱいを吸わせてもらいますよ」

今のこの女奴隷に僕の言葉が届く訳は有りませんが、この女奴隷達が元気になるまではおっぱいから魔力をもらうたびにこの言葉を掛けようと思います。
この言葉に僕の思いが詰まっているからです。

ではおっぱいの時間です。
この子のおっぱいは普通サイズですね。
小さくも無く、大きくもない。
日本で言えばCカップですかね。

脱力した身体は、僕がおっぱいを咥える事を拒もうともしませんね。
でも、瀕死のこの子のおっぱいからは魔力が確かの僕に流れ込んできます。
そして乳首を通る魔力の流れにはやはり身体が反応してビクッと動きます。
そんな動きに、僕はこの子は生きたがってるんだと感じます。
まあ、僕の勝手な想いですけどね。

でも、その想いがこの子に最適なポーションを生み出すと僕は信じています。
そして、頭に言葉が響きます。

「ミルの命を救うには2本のポーションが必要です。
オイゲンの魔力も加えればミルの命を救う2本のポーションが作れます。
ミルとオイゲンの魔力でミルの命を救うポーションを作りますか(Y/N)」

この子はミルと言う名前なんですね。
良いですよ、ミルの命と引き換えならポーション一本分の魔力なんて惜しくはありません。
僕はポーションを作る事を選択します。

そして僕の手の先が光出します。
その光のなかに現れた二本のポーションをつかみ取ります。
一本は普通の形をしたポーション、もう一本は細く長い管が付いて、奥までポーションが流し込める形をしています。

まずは、普通のポーションをミルの口へと運びます。
でも、ミルはこのポーションを飲む力も有りません。
どうしましょう?

僕は意を決してポーションを一口分含むと、死臭がするミルの口に僕の口に含んだポーションを流し込みます。
上手くいきました、ポーションが触れた喉はポーションを飲み込むように動きます。
流石はポーションです。

一口、一口、僕はポーションを口に含んでミルに与えます。
すると一口舞毎に死臭は消えて行き、替わりにミルの顔に生気が戻ります。
一本分のポーションを飲み終えたミルは穏やかな呼吸をしています。

次はもう一方のポーションです。
何となく、細く長い管が付いたポーションの使い方が頭に浮かびます。
えっ、やっぱりそう使うんですね。
どうしましょう、う~ん、これは治療です、迷ってはいられません。

決断した僕は、ミルの股間のある無残に破壊され腐臭がする部分の奥まで、ポーションの管を差し込みます。
そしてポーションを流し込みながら瓶を手前に引く事で管も奥から手前へ動きます。
そうやって管が動く事で、奥から入り口まで万遍なくポーションが入ると、下腹部に薄い発光が現れます。
ポーションの力で治療が行われているんです。
そしてミルの下腹部から臭っていた腐臭も無くなりました。
下腹部の外観は壊された形のままですが、腐った部位はポーションのお陰で無くなったようです。

これでひとまず命は繋げます。
でも、まだそれだけです、
治ったと言うまで時は何度もポーションでの治療が必要ですね。
暫くはここに逗留して治療を続ける必要があるみたいです。

でも、今日は死から全員を救うのが最優先です。
その後、1日掛で全員にミルと同じ様な救命処置を施しました。
まだ全員がろくに意識もありませんが、取り敢えず死ぬ子はいないでしょう。

きつい1日が終わりました。
後、何日この子達を治療すれば良いのか今は判りません。
でも、全員が今日は死なずに済みました。

だから僕は満足して寝る事にします。
本当に疲れたんですよ、お休みなさい。


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