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第8話 お家で7歳のお祝いをしてるんです

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今日は特別な芽吹きの日。
僕が7歳になって王国の臣民になった祈念すべき芽吹きの日です。

なので、いつもより豪華なディナーの料理が家のテーブルに載っています。

そのディナーの料理を何時もの通りに家長の父さまが切り分けます。
そしてメインの料理は大きな塊肉を焼き上げたものです。
父さまが今日の為に狩ってくださった鹿の肉です。

それを父さまが切り分けますが、いつもと違い切り分けた最初の肉が僕に渡されます。
今日の主賓が僕であるということです。

「今日はめでたい日だ。主役のオイゲンは遠慮しないでいっぱい食べるんだぞ」

父さまが僕を気遣ってくれるのがとてもうれしいです。

「でも、教会での主役は絶対に父さまでした。
父さまのスピーチにみんな聞き入ってましたもの」

僕は力説しました。

「オイゲンは父さまのスピーチをどう感じたんだ」

父さまは僕が父さまのスピーチに何を感じたかを知りたいんですね。
だから僕は胸を張って答えます。

「もちろん、感銘を受けました。父さまのスピーチを聞いて領主とはかくあるべきと訓戒を得られましたから」

「おお、オイゲンは難しい言葉を知っているんだな。感銘に訓戒か、よく勉強をしている」

「ハイ、母さまに言葉を学んでいますから」

僕は父さまに褒められてとても嬉しいです。もし僕に尻尾があればぶんぶんと振っている所です。

「そうよ、貴方、オイゲンはもう本も読めるのよ」

「おお、7歳で本を読むか。
それでオイゲンはどんな本が好きなんだ」

「今一番好きなのは英雄の活躍を紡いだ物語です。
特にドラゴンと勇者が戦う話が好きです」

「勇者か、オイゲンも勇者を目指すか。なら剣の鍛錬にもっと励むことだな」

「ハイ、父さまとの剣の鍛錬は楽しいのでもっとやりたいです。
それと、7歳になったので母さまが魔法を教えてくれるんです。
僕は魔法を使えるか使えないかを考えると、それだけでとどきどきしてしまうんです」
 
「そうか、オイゲンは魔法を習うのか。
でも母さまが魔法使いとは父さまは知らなかったぞ」

「もう、貴方ったら、私がオイゲンに教えられるのは生活魔法だけですよ。
そこから先は貴方の書斎にある本で学ぶことになりますわ」

「私の書斎の魔法の本か。
なあオイゲン、父さまは魔法が使えなかったからな。
父さまには宝の持ち腐れになった魔法の本だが、是非、オイゲンには活用してほしいと思うぞ」

父さまは魔法を使えなかったのですね。
だからこそ、僕が魔法使いに挑戦するのが喜ばしいのでしょう。
そして、この父さまのこの満足そうな言葉で今日のディナーも終了です。

それから母様は生後6か月の僕の妹、メアリーがいる子供部屋に向かいます。
子供部屋で子守をしているリリーと変わる為ですね。

この後、リリーはディナーの後片付けをすると父さまとの寝室に下がります。
勿論、父さまと母さまの寝室とは別の部屋です。
そうは言っても、この屋敷にはそんなに部屋数もないので来客用の寝室を父さまとリリーの寝室として使っています。
だから、お客さんが泊まる日はリリーはメイドの部屋に戻るんです。

一方、僕は寝る支度を終えて子供部屋に向かいます。母さまとメアリーに会うためです。
そして、子供部屋に入ると母さまがメアリーにおっぱいをあげています。

「あら、オイゲン、貴方は7歳になったのよ、それでもまだ私のおっぱを飲むのかしら」

母さまは意地悪です。昨日まではなにも言わずにおっぱいを飲ませてくれたのに
リリーが父さまの愛妾になった今、母さまからおっぱいを貰わないとポーションの作成可能本数が増えないので困るんです。

「母さま、そんな意地悪を言わないでください。僕も母さまのおっぱいが飲みたいんです」

「まあ、本当にオイゲンはしょうがない子ね。じゃあ母さまのおっぱいをあげますけど、メアリーがお腹いっぱいになった後だからね。少しお待ちなさいね」

そうなんです。イライザが乳母を辞めたのでメアリーの飲み残し分しか母さまのおっぱいを貰えないんです。
本当はもっといっぱい欲しいんですけどね。

「コク、コク、コク」

僕は母さまの豊満な胸に吸い付いて母さまのおっぱいを飲んでいます。
母さまの胸はとても大きいからおっぱいもいっぱい入っていますが、メアリーの飲み残しだとやはり物足りないですね。

母さまの胸は僕が頑張って大きくしたのでおっぱいもいっぱい出るようになったのにおかしいですよね。
それになんだか母さまの乳首が最近吸い付き難いんです。
きっと、メアリーが一番吸いやすい乳首に変わってしまったんだと思います。

「痛い、オイゲン痛いわ。そんなに強く吸ったら歯が当たって痛いのよ」

「ごめんなさい、母さま」

妹に母さまの乳首を取られたくなくて無理をしてしまいました。
首も座っていない妹と張り合うなんてダメなお兄ちゃんですね。

そして、僕は母さまのおっぱいを飲み終わると、いつもなら自分の部屋に下がるのですが今日からは違います。
魔法の練習を子供部屋でするんです。
母様も父さまとリリーの閨での声は聴きたくないでしょうから、この時間に僕に生活魔法を教えることにしたんだと思います。

でも残念な事に子供部屋にまで父さまとリリーの声が聞こえて来るんです。
母様はそのリリーのはしたない声に眉をひそめた後、僕に生活魔法の第一歩を教え始めます。
最初の講義、それは体内のマナを感じて体の中のマナを動かすことです。

「じゃあ、オイゲン、母さまの右手を握ってね。
そこに母さまがマナを集めるのでオイゲンはそのマナを感じるのよ」

そう言うと母様が精神を集中し始めます。
とても真剣な表情です。
そして、母さまの右手がうっすらと光り、母さまの手を握る僕の手に温かさが伝わってきます。

「母さま、母さまの手、温かいです」

「そうよ、オイゲン、その温かさがマナなのよ」

母さまが優しく微笑んでくれます。

その時、またリリーの喘ぎ声が聞こえます。
今まで以上に大きな声が聞こえるなんて父さまはリリーに何をしてるんでしょう。
そしてそのリリーの大きな喘ぎ声のせいか、母さまの手からマナが消えてしまいます。

「あら、私ったら不甲斐ないわね。
オイゲン、マナを集めるには精神の集中が必要なの。
でも、今日は母さまはもう無理みたいなの。
ごめんねオイゲン。
今日は此処までにしましょう」

寂し気な母さまの声。
今日の魔法の勉強はここまでです。
僕は母さまに言われて自分の寝室に戻ります。
母さまはメアリーに添い寝をするので子供部屋に残ります。

僕が部屋に戻ってもしばらくの間はリリーと父さまの大きな声が聞こえ続けました。
その声がやっと途切れて静かになったので僕は母さまに教えてもらったようにマナを集めてみます。

僕の体の中にマナはあるのでしょうか?
右手の先を意識してマナを集めようとしますが少しも集まりません。
と言うか、体の中にマナを感じられないのです。

これはでも予想通りの結果です。
僕の成長魔法はポーションの作成本数が増えるタイミングで発動します。
だから、ポーションを作成出来る何かの蓄積で僕は魔法を使っているんです。

だから僕は思うんです。
僕の魔法はマナではなくてポーションの元になる何かを使うんじゃ無いかと?
だからその何かを魔法に使う術を僕は見つけないといけないんだと。
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