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番外編
告白 (後編)
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僅かに開かれた隙間から舌を挿し入れれば、小さな舌が応えるように絡められる。
「ん……っ」
舌を絡ませ合いながら、グラートは随分と丸みを帯びて来たソフィアの柔らかな身体のラインを、下から上へとなぞる様に手を滑らせて行く。
太腿から腰へ、ソフィアの夜着の裾を捲り上げながら進むグラートの手に、ソフィアは期待するように甘い吐息を落とす。
そうしてソフィアの頭から夜着が引き抜かれてぽいと放られて、床に落ちてぱさりと軽い音が響いた時には、二人の唇は再びしっかりと重なっていた。
「ふ……ぅん……」
くちゅくちゅと絡められていた舌が解かれて、ちゅ、と吸われる。
溢れそうな、もうどちらのものとも分からない唾液をこくりと飲み込んで、ソフィアはグラートの足の間で膝立つとグラートが纏ったままのシャツに手をかけた。
最初の頃は釦を上手く外せなくてもたついて、慌てて焦れて、だから余計に滑って――けれどグラートはそんなソフィアを急かすことなく、面白そうに、けれど愛おしそうに見守ってくれた。
ソフィアがグラートのシャツを一人で脱がせる事が出来た時には、抱き締めてキスをして、そうしてたくさんご褒美をくれたのだ。
そんな事を思い出しながら、ソフィアはあぁそうか、とシャツの釦を一つ、外す。
求められているのは身体だけだと思っていたけれど、眼差しで、抱きしめる腕で、落とされる唇で、身体を重ねている時だって、きっとグラートはずっとずっと、ソフィアへの想いを伝えてくれていたのだと。
そんな事に今更ながらに気付いて、ソフィアはもうもたつく事なく釦を全て外すと、シャツを開けさせて肌を撫でるように手を滑らせてグラートの肩からシャツを落とす。
ぱさりとシーツの上にシャツが落ちる僅かな間に、ソフィアの瞳が色を変えた。
グラートはそれに満足そうに目を細める。
「俺は、この紅い瞳も気に入ってる」
「?」
小首を傾げたソフィアの眦を撫でながら、グラートは小さく笑う。
「これは俺の血を――俺を、求めている証だろう?」
グラートのその言葉にソフィアは驚いたように目を瞠って、そしてふぅわりと微笑むと、うん、と頷いた。
「グラートさんが、欲しい…………飲んで、良い?」
「好きなだけ」
ソフィアの腰に添えられていたグラートの手にぐっと力が籠って、抱き寄せられる。
太い首に腕を絡めて、ソフィアはゆっくりとグラートの首筋に噛み付いた。
ソフィアが夢中でグラートの血を啜っている間に、グラートは自ら下穿きを寛げると、既にしっかりと立ち上がっている自身をソフィアの秘園へ擦り付ける。
「あ、ん……」
蜜に濡れて甘い香りを放っているそこが、宛てがわれた熱を欲してくちりと水音を立てて痙攣する。
ソフィアがグラートの首筋から僅かに唇を離して熱い吐息を零した隙に、グラートはソフィアの腰を掴んでその秘園へと自身を突き入れた。
「あぁぁんっ!」
ずぷんと一気に貫かれて、少々性急だったのか少し苦しそうな、けれど悦びの色を多分に含ませた声を上げてソフィアは背を反らす。
グラートは眼前に突き出されるような格好になったソフィアの柔らかな胸に口を寄せると色付く蕾を食んだ。
腰を揺らしながら軽く歯を立てて舐めしゃぶってやれば、ソフィアは高い声を上げて腰をくねらせる。
飲み下せなくて僅かにソフィアの口端を伝う赤色を拭ってその指をぺろりと舐めてみせたグラートに、ソフィアは少しだけ非難めいた視線を向けて、そうしてグラートの唇を食み返す。
「まだ、いやしてない、のに……っあ!」
グラートが抗議を口にしたソフィアの奥をとん、と突いてやると、ソフィアの瞳は途端に蕩けてしまう。
「俺を煽った上に、誘うソフィアが悪い――ここまで誘われたのは、最初の夜以来だな」
「え……?」
僅かに首を傾げたソフィアにやはり無自覚なのかと苦笑を零して、グラートは動きを止めてソフィアの頬を撫でる。
「二階に上がって来て、焦った。花のような匂いが――ソフィアが男を誘う匂いがしたからな」
「わたし、そんな……っん!」
とん、とまた突かれてびくりと反応したソフィアの身体が僅かに傾いだ。
グラートはソフィアの腕を引いて首に回し直させると、さっきまでソフィアが噛んでいた首筋を晒すように僅かに顔を傾ける。
飲め、と促すようなその動きに誘われるまま、ソフィアは唇を寄せた。
グラートの首筋を伝ってしまっている赤い血液を舐め取って、そうしてまたかぷりと噛み付く。
「こんな匂いをさせてどうしているのかと心配したが――まさかあんな可愛い姿を見られるとも思わなかったから、驚いた」
ゆるゆると腰の動きを再開させたグラートに、ソフィアはもう少し、と囁いてグラートの血を啜る。
ソフィアの喉がこくんと鳴るのに合わせて奥を突いてくるグラートに、ソフィアはこれじゃ吸えないと不満そうに頬を膨らませて、けれど諦めたように噛み痕にキスを落とした。
ちゃんと痕が癒えたことを確認すると、ソフィアは凭れるようにしていた身体をグラートから離して、そうしてグラートを伺う。
「……呆れて、ない?」
不安そうな視線を向けて来たソフィアに、グラートは呆れる? と返す。
「俺が、ソフィアに?」
「だって、自分で、あんな……」
目を伏せたソフィアの頬が、大きな掌で包まれたかと思ったら、ふに、と摘まれる。
「俺の話を聞いてなかったのか? 可愛い、と言っただろう」
「でも……」
「一人寝が寂しくて、俺が欲しくて、したんだろう?」
頬を撫でられながら瞳を覗き込まれて、ソフィアは小さく頷く。
「居ないはずの俺を誘いながら自分で慰めようとしたソフィアの、どこに呆れろと言うんだ」
「でも、はしたないって……思わない……? き……きらいに、ならない……?」
「なるわけがないだろう。俺を欲して泣きながら自分で慰めようとするソフィアも、こうして俺を誘ってくるソフィアも、最中の淫らに咲くソフィアも……全てが堪らなく可愛い、最高の女だ。呆れることも、まして嫌いになる事も、絶対にない」
「……っ」
グラートはまたぽろぽろと涙を零し始めたソフィアに泣きすぎだと苦笑すると、その小さな頭を引き寄せて唇を塞いで、そうしてソフィアの身体を揺さぶり始める。
ぐちゅぐちゅと立つ水音に、まだ少し不安の色を残していたソフィアも徐々に蕩けていく。
「あっ……ぁ、あ……っグラートさん……き……すき……っ」
ぎゅうっと抱き着いて来るソフィアを抱き締め返して、グラートはくっと喉を鳴らした。
「分かってる……あぁ、ほら。そんなに締め付けるな」
「だ、って……すきなの……ぐらーとさんが、すき……っ」
すき、と繰り返すソフィアの花襞が、絞り取ろうとするかのようにグラートの剛茎をきゅうきゅうと締め付けるものだから、グラートははっと息を吐いてそれをやり過ごす。
「――俺もだ。俺も、愛してる……良いか、ソフィア。俺はもう、一滴たりともお前以外の女にくれてやる気は無い」
「あっ……あ、わた……わたし、も……グラートさんしか、ほしくな……っあぁっ!」
ぐちゅ、ばちゅんっとグラートの動きも水音も激しさを増して、二人の隙間からソフィアの愛液が溢れてグラートを濡らしていく。
がつがつと突き上げられて、ソフィアは必死でグラートにしがみ付いた。
「あっ、あ、いい……きもちい……っぐらーとさ……で、いっぱいに、して……ぐらーとさんの、ぜんぶ……ちょうだい……っ」
「あぁ……しっかり喰らえよ、ソフィア」
噛みつくように口付けられて、腰を押さえ付けられて、息が止まってしまいそうな程に激しく突き上げられて、
そうしてソフィアが待ち望んだ熱が、最奥で弾けた。
「あぁぁ……っ!」
びゅる、と勢いよく放たれたグラートの精を全て飲み込んで、ソフィアは悦びに身体を震わせながらうっとりと微笑む。
「……まだまだ、足りないだろう?」
グラートはソフィアを押し倒すと、ぐりっと腰を回してちっとも萎えてなどいない剛茎で中を掻き混ぜた。
その刺激に吐息のような甘い声をあげて、そうしてソフィアの唇が弧を描く。
「うん……もっと。もっと、ちょうだい。グラートさんの精液、ここに、たくさん」
腰を揺らしてみせたソフィアが、強請るようにグラートに向けて手を伸ばす。
グラートはその手をシーツに縫い止めてぺろりと自身の唇を舐めると、ゆっくりと腰を引いた。
❊❊❊
ぎし、と揺れたベッドにソフィアがぼんやりと瞼を持ち上げると、隣にあった温もりが離れていくところだった。
「ぐらーとさ……」
掠れてほとんど音にならなかった声に、けれどグラートは振り返るとくしゃりとソフィアの髪を撫ぜる。
「今日はすぐに帰って来る――それまで寝ていろ」
帰還した仲間を出迎えて演習の報告を行って、そうすれば今日は終いだから午後には戻る、というグラートに頷いて、ソフィアはグラートに向けて手を伸ばした。
寝ていろと言っただろうと苦笑しながらも抱き起してくれた腕に甘えてみれば、動いた事でソフィアの中からとろりと溢れ出した名残りに小さく漏らした吐息を奪うように口付けられる。
顎を持ち上げてそれに応えて、啄むようなキスを繰り返してからソフィアはそっとグラートから身体を離した。
「今日はグラートさんの好きなものたくさん作るから……夕飯は楽しみにしててね」
まだ少し掠れた声で言ったソフィアにグラートが楽しみだと返すと、ソフィアはふわりと微笑む。
その幸せそうな微笑みにグラートも小さく笑みを返して、そうしてグラートはもう一度ソフィアに口付けた。
~ めでたしめでたし ~
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
ただいちゃいちゃしてるだけの話にする予定だったのに、
ソフィア、ようやく心が追いつきました。
な話になってしまいました……(笑)
本編では言わせなかった「好き」「愛してる」を言わせてあげられたので、まぁ良し(๑•̀ㅂ•́)و✧
今まではどこかで遠慮してただろうから、以降ソフィアはグラートにべたべたに甘えるようになると良いと思います。
「ん……っ」
舌を絡ませ合いながら、グラートは随分と丸みを帯びて来たソフィアの柔らかな身体のラインを、下から上へとなぞる様に手を滑らせて行く。
太腿から腰へ、ソフィアの夜着の裾を捲り上げながら進むグラートの手に、ソフィアは期待するように甘い吐息を落とす。
そうしてソフィアの頭から夜着が引き抜かれてぽいと放られて、床に落ちてぱさりと軽い音が響いた時には、二人の唇は再びしっかりと重なっていた。
「ふ……ぅん……」
くちゅくちゅと絡められていた舌が解かれて、ちゅ、と吸われる。
溢れそうな、もうどちらのものとも分からない唾液をこくりと飲み込んで、ソフィアはグラートの足の間で膝立つとグラートが纏ったままのシャツに手をかけた。
最初の頃は釦を上手く外せなくてもたついて、慌てて焦れて、だから余計に滑って――けれどグラートはそんなソフィアを急かすことなく、面白そうに、けれど愛おしそうに見守ってくれた。
ソフィアがグラートのシャツを一人で脱がせる事が出来た時には、抱き締めてキスをして、そうしてたくさんご褒美をくれたのだ。
そんな事を思い出しながら、ソフィアはあぁそうか、とシャツの釦を一つ、外す。
求められているのは身体だけだと思っていたけれど、眼差しで、抱きしめる腕で、落とされる唇で、身体を重ねている時だって、きっとグラートはずっとずっと、ソフィアへの想いを伝えてくれていたのだと。
そんな事に今更ながらに気付いて、ソフィアはもうもたつく事なく釦を全て外すと、シャツを開けさせて肌を撫でるように手を滑らせてグラートの肩からシャツを落とす。
ぱさりとシーツの上にシャツが落ちる僅かな間に、ソフィアの瞳が色を変えた。
グラートはそれに満足そうに目を細める。
「俺は、この紅い瞳も気に入ってる」
「?」
小首を傾げたソフィアの眦を撫でながら、グラートは小さく笑う。
「これは俺の血を――俺を、求めている証だろう?」
グラートのその言葉にソフィアは驚いたように目を瞠って、そしてふぅわりと微笑むと、うん、と頷いた。
「グラートさんが、欲しい…………飲んで、良い?」
「好きなだけ」
ソフィアの腰に添えられていたグラートの手にぐっと力が籠って、抱き寄せられる。
太い首に腕を絡めて、ソフィアはゆっくりとグラートの首筋に噛み付いた。
ソフィアが夢中でグラートの血を啜っている間に、グラートは自ら下穿きを寛げると、既にしっかりと立ち上がっている自身をソフィアの秘園へ擦り付ける。
「あ、ん……」
蜜に濡れて甘い香りを放っているそこが、宛てがわれた熱を欲してくちりと水音を立てて痙攣する。
ソフィアがグラートの首筋から僅かに唇を離して熱い吐息を零した隙に、グラートはソフィアの腰を掴んでその秘園へと自身を突き入れた。
「あぁぁんっ!」
ずぷんと一気に貫かれて、少々性急だったのか少し苦しそうな、けれど悦びの色を多分に含ませた声を上げてソフィアは背を反らす。
グラートは眼前に突き出されるような格好になったソフィアの柔らかな胸に口を寄せると色付く蕾を食んだ。
腰を揺らしながら軽く歯を立てて舐めしゃぶってやれば、ソフィアは高い声を上げて腰をくねらせる。
飲み下せなくて僅かにソフィアの口端を伝う赤色を拭ってその指をぺろりと舐めてみせたグラートに、ソフィアは少しだけ非難めいた視線を向けて、そうしてグラートの唇を食み返す。
「まだ、いやしてない、のに……っあ!」
グラートが抗議を口にしたソフィアの奥をとん、と突いてやると、ソフィアの瞳は途端に蕩けてしまう。
「俺を煽った上に、誘うソフィアが悪い――ここまで誘われたのは、最初の夜以来だな」
「え……?」
僅かに首を傾げたソフィアにやはり無自覚なのかと苦笑を零して、グラートは動きを止めてソフィアの頬を撫でる。
「二階に上がって来て、焦った。花のような匂いが――ソフィアが男を誘う匂いがしたからな」
「わたし、そんな……っん!」
とん、とまた突かれてびくりと反応したソフィアの身体が僅かに傾いだ。
グラートはソフィアの腕を引いて首に回し直させると、さっきまでソフィアが噛んでいた首筋を晒すように僅かに顔を傾ける。
飲め、と促すようなその動きに誘われるまま、ソフィアは唇を寄せた。
グラートの首筋を伝ってしまっている赤い血液を舐め取って、そうしてまたかぷりと噛み付く。
「こんな匂いをさせてどうしているのかと心配したが――まさかあんな可愛い姿を見られるとも思わなかったから、驚いた」
ゆるゆると腰の動きを再開させたグラートに、ソフィアはもう少し、と囁いてグラートの血を啜る。
ソフィアの喉がこくんと鳴るのに合わせて奥を突いてくるグラートに、ソフィアはこれじゃ吸えないと不満そうに頬を膨らませて、けれど諦めたように噛み痕にキスを落とした。
ちゃんと痕が癒えたことを確認すると、ソフィアは凭れるようにしていた身体をグラートから離して、そうしてグラートを伺う。
「……呆れて、ない?」
不安そうな視線を向けて来たソフィアに、グラートは呆れる? と返す。
「俺が、ソフィアに?」
「だって、自分で、あんな……」
目を伏せたソフィアの頬が、大きな掌で包まれたかと思ったら、ふに、と摘まれる。
「俺の話を聞いてなかったのか? 可愛い、と言っただろう」
「でも……」
「一人寝が寂しくて、俺が欲しくて、したんだろう?」
頬を撫でられながら瞳を覗き込まれて、ソフィアは小さく頷く。
「居ないはずの俺を誘いながら自分で慰めようとしたソフィアの、どこに呆れろと言うんだ」
「でも、はしたないって……思わない……? き……きらいに、ならない……?」
「なるわけがないだろう。俺を欲して泣きながら自分で慰めようとするソフィアも、こうして俺を誘ってくるソフィアも、最中の淫らに咲くソフィアも……全てが堪らなく可愛い、最高の女だ。呆れることも、まして嫌いになる事も、絶対にない」
「……っ」
グラートはまたぽろぽろと涙を零し始めたソフィアに泣きすぎだと苦笑すると、その小さな頭を引き寄せて唇を塞いで、そうしてソフィアの身体を揺さぶり始める。
ぐちゅぐちゅと立つ水音に、まだ少し不安の色を残していたソフィアも徐々に蕩けていく。
「あっ……ぁ、あ……っグラートさん……き……すき……っ」
ぎゅうっと抱き着いて来るソフィアを抱き締め返して、グラートはくっと喉を鳴らした。
「分かってる……あぁ、ほら。そんなに締め付けるな」
「だ、って……すきなの……ぐらーとさんが、すき……っ」
すき、と繰り返すソフィアの花襞が、絞り取ろうとするかのようにグラートの剛茎をきゅうきゅうと締め付けるものだから、グラートははっと息を吐いてそれをやり過ごす。
「――俺もだ。俺も、愛してる……良いか、ソフィア。俺はもう、一滴たりともお前以外の女にくれてやる気は無い」
「あっ……あ、わた……わたし、も……グラートさんしか、ほしくな……っあぁっ!」
ぐちゅ、ばちゅんっとグラートの動きも水音も激しさを増して、二人の隙間からソフィアの愛液が溢れてグラートを濡らしていく。
がつがつと突き上げられて、ソフィアは必死でグラートにしがみ付いた。
「あっ、あ、いい……きもちい……っぐらーとさ……で、いっぱいに、して……ぐらーとさんの、ぜんぶ……ちょうだい……っ」
「あぁ……しっかり喰らえよ、ソフィア」
噛みつくように口付けられて、腰を押さえ付けられて、息が止まってしまいそうな程に激しく突き上げられて、
そうしてソフィアが待ち望んだ熱が、最奥で弾けた。
「あぁぁ……っ!」
びゅる、と勢いよく放たれたグラートの精を全て飲み込んで、ソフィアは悦びに身体を震わせながらうっとりと微笑む。
「……まだまだ、足りないだろう?」
グラートはソフィアを押し倒すと、ぐりっと腰を回してちっとも萎えてなどいない剛茎で中を掻き混ぜた。
その刺激に吐息のような甘い声をあげて、そうしてソフィアの唇が弧を描く。
「うん……もっと。もっと、ちょうだい。グラートさんの精液、ここに、たくさん」
腰を揺らしてみせたソフィアが、強請るようにグラートに向けて手を伸ばす。
グラートはその手をシーツに縫い止めてぺろりと自身の唇を舐めると、ゆっくりと腰を引いた。
❊❊❊
ぎし、と揺れたベッドにソフィアがぼんやりと瞼を持ち上げると、隣にあった温もりが離れていくところだった。
「ぐらーとさ……」
掠れてほとんど音にならなかった声に、けれどグラートは振り返るとくしゃりとソフィアの髪を撫ぜる。
「今日はすぐに帰って来る――それまで寝ていろ」
帰還した仲間を出迎えて演習の報告を行って、そうすれば今日は終いだから午後には戻る、というグラートに頷いて、ソフィアはグラートに向けて手を伸ばした。
寝ていろと言っただろうと苦笑しながらも抱き起してくれた腕に甘えてみれば、動いた事でソフィアの中からとろりと溢れ出した名残りに小さく漏らした吐息を奪うように口付けられる。
顎を持ち上げてそれに応えて、啄むようなキスを繰り返してからソフィアはそっとグラートから身体を離した。
「今日はグラートさんの好きなものたくさん作るから……夕飯は楽しみにしててね」
まだ少し掠れた声で言ったソフィアにグラートが楽しみだと返すと、ソフィアはふわりと微笑む。
その幸せそうな微笑みにグラートも小さく笑みを返して、そうしてグラートはもう一度ソフィアに口付けた。
~ めでたしめでたし ~
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
ただいちゃいちゃしてるだけの話にする予定だったのに、
ソフィア、ようやく心が追いつきました。
な話になってしまいました……(笑)
本編では言わせなかった「好き」「愛してる」を言わせてあげられたので、まぁ良し(๑•̀ㅂ•́)و✧
今まではどこかで遠慮してただろうから、以降ソフィアはグラートにべたべたに甘えるようになると良いと思います。
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