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22章
元魔王様とナキナの従魔 12
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ギルドの中に入ると時間帯もあってか冒険者の数が多い。
「皆さん!?」
入って直ぐにジル達に気が付いたミラが駆け寄ってきた。
依頼の規模や難易度が曖昧だったので心配だったのだろう。
「無事に戻られた様で安心しました。それでどうでしたか?」
「当然解決してきたわよ。もう村は安全だわ。」
「そ、そうでしたか。」
それを聞いてミラは安心した様に息を吐く。
送り出してからずっと不安だったのだろう。
「ミラちゃん、解決したって事でいいのか?」
「はい、そうみたいです。すみません皆さん、せっかく集まっていただいたのに。」
声を掛けてきた冒険者達に向かってミラが頭を下げる。
「闘姫がいるって聞いてそうなると思ってたけどな。」
「ギルドとしては援軍を送る準備をしない訳にもいかないだろうし。」
冒険者達は文句を言うでも無く納得してくれている。
どうやらジル達が向かった村への援軍として集まってくれた冒険者らしい。
なるべく早く戻ったが援軍の準備はさせてしまった様だ。
「あらあら、集まってもらったのに悪いわね。」
多くの冒険者が援軍として集まってくれたのに仕事は残っていない。
集まり損となってしまった。
「闘姫が気にする事じゃないさ。」
「それでもせっかく集まってくれたんだもの、せめて美味しい物でも食べて飲んでいってちょうだい。」
そう言ってラブリートが冒険者の一人に向けて硬貨を弾いて渡す。
「おいおい、さすがに貰いすぎだろ!」
その硬貨は大金貨であり受け取った冒険者は貰い過ぎだと主張している。
人数が多いと言っても飲食をするのに出す額としては多過ぎるだろう。
「この後たっぷりと報酬が貰えるから大丈夫よ。好きなだけ酒場で注文してちょうだい。」
そうラブリートが言うと冒険者達から歓声が上がる。
太っ腹、美人、姉御、冒険者の姫と集まった冒険者達から口々に賛辞が飛び交い、それを聞いたラブリートはご機嫌であった。
ラブリートを不機嫌にさせる類いの言葉は一切無い。
集まった冒険者は高ランクの者が多く、ラブリートの事を知っている者が多いので怒らせてはいけないと分かっているのだ。
「ミラ、早速報告させてくれ。今日は早く休みたい。」
また少しお腹が空いてきたのもあるが今日は色々あったので疲れた。
早く宿屋で食事を取ってゆっくり休みたい。
「そ、そうですよね。ではすみませんが応接室の方でお願い出来ますか?」
冒険者達が早速酒場で騒ぎ始めたので受付では煩くて報告どころでは無い。
「それでは早速、村に訪れてからの事を尋ねてもいいですか?」
ミラにセダンを出発してからの事を説明する。
と言ってもジルが使った火魔法以外の魔法に関しては省いてある。
「それ程の規模だったとは…。皆さんを向かわせたのは正解でしたね。」
話しを聞いて自分の判断は正しかったと思っている様だ。
直ぐ動かせてそれなりに強くて人数も確保出来るランクとなるとCやDが多いのだが、向かわせていたら死者が多数出ていたかもしれない規模だった。
「報酬は決めていなかったが期待しているぞ。」
「緊急の実質強制依頼だったものね。」
二人が期待する様な視線をミラに向ける。
「分かっていますよ。いきなり受けて頂きましたし沢山支払いたいと個人的には思っています。でも一介の受付嬢が勝手に決める事は出来ませんから、なるべく多く支払える様に努力はします。」
ミラだって感謝はしているし報酬だって多く払いたいと思っている。
ジル達がいなければ村は壊滅し、距離的に近いセダンの街も被害を受けていたかもしれなかった。
「それは助かるな。」
「それにしてもマジックモニュメントですか…。」
この前のタイタンベノムスネークの件に引き続き高ランクの魔物である。
場所は少し離れてはいるがこれもスタンピードの予兆なのかもしれない。
「珍しいわよね。」
「はい、少なくともセダン近辺では確認された事の無い魔物です。」
「高ランクの魔物だし、たまたまじゃないのか?」
高ランクの魔物になる程個体数も少なくなる。
今まで運良く確認されていなかったり、いたとしても縄張り争いや誰かが倒して発見されていなかった可能性もある。
「それでも少し気にはなりますね。と言っても調べようが無いですけど。」
現状だと周辺の調査や警戒くらいしかする事は無い。
「それなら村の件はおしまいにしましょ。ワイバーンの卵の方はどうなったのかしら?」
本来ジルとラブリートの二人が受けていた依頼はワイバーンの卵取りの依頼である。
緊急の依頼で後回しになっていたが報酬はかなり期待出来る依頼だった。
「そちらも全てギルドで買い取らせていただきますよ。まさか10個もお持ちになるとは思いませんでしたけど。」
二人の取ってきた卵の多さにはミラ以外のギルド側の者達も驚いていた。
一度の持ち込みの数としては異例であり、一度にこれだけの卵を見たのも初めてであった。
「ちなみにワイバーンもいるんだが、こっちも買い取ってもらえるのか?」
「ワイバーンも倒してきたんですか!?」
卵を取ってくる依頼なのに親まで倒してきたのかとミラは驚いている。
「あまり倒し過ぎると数が減っちゃうから五匹くらいで止めておいたわよ。」
「充分多いですよ!?」
ラブリートの発言にミラがツッコミを入れる。
それでもワイバーンも無事に買い取ってもらえる事になった。
急いで解体してもらい、肉だけは売らずに自分達で食べた。
そしてジルは知らなかったがいつの間にかラピッドラビットと言う魔物をシキ達が狩ってくれていたらしく、それと上位種のキングラピッドラビットも一緒に食べた。
どの肉も極上の味であり、転生してから一番の食事であったのは言うまでも無い。
「皆さん!?」
入って直ぐにジル達に気が付いたミラが駆け寄ってきた。
依頼の規模や難易度が曖昧だったので心配だったのだろう。
「無事に戻られた様で安心しました。それでどうでしたか?」
「当然解決してきたわよ。もう村は安全だわ。」
「そ、そうでしたか。」
それを聞いてミラは安心した様に息を吐く。
送り出してからずっと不安だったのだろう。
「ミラちゃん、解決したって事でいいのか?」
「はい、そうみたいです。すみません皆さん、せっかく集まっていただいたのに。」
声を掛けてきた冒険者達に向かってミラが頭を下げる。
「闘姫がいるって聞いてそうなると思ってたけどな。」
「ギルドとしては援軍を送る準備をしない訳にもいかないだろうし。」
冒険者達は文句を言うでも無く納得してくれている。
どうやらジル達が向かった村への援軍として集まってくれた冒険者らしい。
なるべく早く戻ったが援軍の準備はさせてしまった様だ。
「あらあら、集まってもらったのに悪いわね。」
多くの冒険者が援軍として集まってくれたのに仕事は残っていない。
集まり損となってしまった。
「闘姫が気にする事じゃないさ。」
「それでもせっかく集まってくれたんだもの、せめて美味しい物でも食べて飲んでいってちょうだい。」
そう言ってラブリートが冒険者の一人に向けて硬貨を弾いて渡す。
「おいおい、さすがに貰いすぎだろ!」
その硬貨は大金貨であり受け取った冒険者は貰い過ぎだと主張している。
人数が多いと言っても飲食をするのに出す額としては多過ぎるだろう。
「この後たっぷりと報酬が貰えるから大丈夫よ。好きなだけ酒場で注文してちょうだい。」
そうラブリートが言うと冒険者達から歓声が上がる。
太っ腹、美人、姉御、冒険者の姫と集まった冒険者達から口々に賛辞が飛び交い、それを聞いたラブリートはご機嫌であった。
ラブリートを不機嫌にさせる類いの言葉は一切無い。
集まった冒険者は高ランクの者が多く、ラブリートの事を知っている者が多いので怒らせてはいけないと分かっているのだ。
「ミラ、早速報告させてくれ。今日は早く休みたい。」
また少しお腹が空いてきたのもあるが今日は色々あったので疲れた。
早く宿屋で食事を取ってゆっくり休みたい。
「そ、そうですよね。ではすみませんが応接室の方でお願い出来ますか?」
冒険者達が早速酒場で騒ぎ始めたので受付では煩くて報告どころでは無い。
「それでは早速、村に訪れてからの事を尋ねてもいいですか?」
ミラにセダンを出発してからの事を説明する。
と言ってもジルが使った火魔法以外の魔法に関しては省いてある。
「それ程の規模だったとは…。皆さんを向かわせたのは正解でしたね。」
話しを聞いて自分の判断は正しかったと思っている様だ。
直ぐ動かせてそれなりに強くて人数も確保出来るランクとなるとCやDが多いのだが、向かわせていたら死者が多数出ていたかもしれない規模だった。
「報酬は決めていなかったが期待しているぞ。」
「緊急の実質強制依頼だったものね。」
二人が期待する様な視線をミラに向ける。
「分かっていますよ。いきなり受けて頂きましたし沢山支払いたいと個人的には思っています。でも一介の受付嬢が勝手に決める事は出来ませんから、なるべく多く支払える様に努力はします。」
ミラだって感謝はしているし報酬だって多く払いたいと思っている。
ジル達がいなければ村は壊滅し、距離的に近いセダンの街も被害を受けていたかもしれなかった。
「それは助かるな。」
「それにしてもマジックモニュメントですか…。」
この前のタイタンベノムスネークの件に引き続き高ランクの魔物である。
場所は少し離れてはいるがこれもスタンピードの予兆なのかもしれない。
「珍しいわよね。」
「はい、少なくともセダン近辺では確認された事の無い魔物です。」
「高ランクの魔物だし、たまたまじゃないのか?」
高ランクの魔物になる程個体数も少なくなる。
今まで運良く確認されていなかったり、いたとしても縄張り争いや誰かが倒して発見されていなかった可能性もある。
「それでも少し気にはなりますね。と言っても調べようが無いですけど。」
現状だと周辺の調査や警戒くらいしかする事は無い。
「それなら村の件はおしまいにしましょ。ワイバーンの卵の方はどうなったのかしら?」
本来ジルとラブリートの二人が受けていた依頼はワイバーンの卵取りの依頼である。
緊急の依頼で後回しになっていたが報酬はかなり期待出来る依頼だった。
「そちらも全てギルドで買い取らせていただきますよ。まさか10個もお持ちになるとは思いませんでしたけど。」
二人の取ってきた卵の多さにはミラ以外のギルド側の者達も驚いていた。
一度の持ち込みの数としては異例であり、一度にこれだけの卵を見たのも初めてであった。
「ちなみにワイバーンもいるんだが、こっちも買い取ってもらえるのか?」
「ワイバーンも倒してきたんですか!?」
卵を取ってくる依頼なのに親まで倒してきたのかとミラは驚いている。
「あまり倒し過ぎると数が減っちゃうから五匹くらいで止めておいたわよ。」
「充分多いですよ!?」
ラブリートの発言にミラがツッコミを入れる。
それでもワイバーンも無事に買い取ってもらえる事になった。
急いで解体してもらい、肉だけは売らずに自分達で食べた。
そしてジルは知らなかったがいつの間にかラピッドラビットと言う魔物をシキ達が狩ってくれていたらしく、それと上位種のキングラピッドラビットも一緒に食べた。
どの肉も極上の味であり、転生してから一番の食事であったのは言うまでも無い。
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