上 下
105 / 118
第二章シャーカ王国

104次の場所へ

しおりを挟む

ツバキサイド

スポフ殿から助けてくれたあの時から私はムゲン殿の事が好きになった。

最初出会った時、勝負をして負けてしまいその剣術の凄さに憧れた。

だけどムゲン殿から『お前の剣は軽い』と言われそれからは必死に答えを探した…………でも見つからなかった。

そんな時ダイヤモンドスネークが森に現れたと聞き討伐に向かった。だけどやられてしまい殺されそうになった時にもアオカと一緒に助けてもらい更には目の前でダイヤモンドスネークを倒した。

ある日、国の人からたまにムゲン殿の事が話題になってた。

誰もやりたがらない、報酬が少ない依頼でも受けて人々の悩みなど聞いて解決してたそうだ。

それからアオカとキュン殿に相談して自分に何が足りないか考えた。

そしてあの日、悪魔達とスポフ殿が襲ってきた。

戦いでムゲン殿が言った事がわかりムゲン殿は私に足りないものを自分で見つけ出して欲しかったと理解し守りたいものを守るために戦った。

でも私はスポフ殿に負けてしまい殺されそうになった時にムゲン殿は助けてくれた。

スポフ殿を倒したムゲン殿はスポフ殿を殺さず生かすと言った私は何故と聞いたらムゲン殿は
『種族、立場、環境それらが逆だったらこいつと同じだったかもしれない、殺してもこいつがしたことが許される訳じゃない、なら生きてその罪を一生背負って償わせる』

その言葉にムゲン殿は慈愛の心を持っていると思った。

私の憧れで優しく心と体が強く何度もピンチから助けてくれた…………私はムゲン殿が好きになった。

二日間前。

「ツバキどうしたの相談があるって」

「珍しいね」

「ツバキちゃんなにかあったのか?」

私はムゲン殿が好きになった事をプラムでアリア、ミワさん、ハナさんに相談した。

「「「ムゲンさんの事が好きになった!」」」

「…………はい///」

「あらあら~ツバキちゃんに春が訪れたのね」

「だけどツバキさん、ムゲンさんにはアオカさんがいますよ」

「わかってます!だから相談しているんです///!」

ツバキは顔を赤くしていた。

「確かにムゲンさんとアオカさんはいいカップルよね」

「冒険者の皆さんは二人の仲の良さを知って見守っていましたよ」

「…………」

「ツバキちゃん何でムゲンさんの事好きになったの?」

「それは…」

私は何故ムゲン殿を好きになったかを全て話した。

「成る程…」

「それは確かに好きになるわよね」

「わかります」

「でも、ムゲン殿にはアオカがいるから断られるかも知れないし」

「…………ツバキはどうしたい?」

「私は………ついて行きたい!」

私はムゲン殿達ついて行きたい好きな人と旅を一緒にしたい。

「いいんじゃない~」

「えっ!?」

「ハナさん」

ツバキが無限達についていくことにハナは賛成していた。

「好きな人といたいのは私もわかるわそれに恋する乙女は止められないわ」

「ハナ殿…………」

「……そうですねなに言っても止まらないよね」

「ツバキ、いつでも教会に来てね。貴方の行いは神も見守っているでしょうから」

「はい!」

現在。

「…………ん………あれ…私は」

「あっ目が覚めた」

「アオカ?」

あれ……私は…………そうだムゲン殿と戦って…………気絶したんだ。

「無限様ツバキが目を覚ましましたよ」

「目が覚めたようだな」

「ムゲン殿」

無限サイド。

俺は戦いの後森の修復をゾディアとしていると蒼花からツバキが目覚めたと聞こえたので近づいた。

「気分はどうだ?」

「とてもいいです!」

「そうか」

気絶して寝たら全回復するとはな流石鬼人族といったところか。

「ツバキ」

「はい」

「これから俺と付き合い旅についていく事はあの勇者達や魔族達と戦うことになる危険な旅にもなるがそれでもいいか」

「何度も言いますが!私は貴方の事が好きです///!。どんな危険な旅だろうとアオカとキュン殿、ゾディア殿と一緒にムゲン殿についていきます!」

「ツバキ」

「元気ですね」

「無限様」

ここまで元気に答えるなんて凄いなツバキ……その思いに答えないとな///。

「そうか……ならこれから俺を支えてくれツバキ///」

「こちらこそよろしくお願いします///!」

「よろしくねツバキ///」

「楽しくなりますね」

「歓迎しますよ」

「はい!」

「それとだ俺の事は無限でいい殿とかつけなくて良いぞ」

「私もキュンでいいです」

「ゾディアで構いません」

「いえ、今さら変えるのは無理なので呼び名は変えずにいきます。無限殿、蒼花、キュン殿、ゾディア殿あっ!私は好きに呼んで構いません!」

「わかった」

まぁ~別に変えなくても良いんだが尾田に呼ばれるような感覚になるんだが…………いいか。

「じゃあそろそろ出発するか」

「そうだね」

「えぇ」

「無限様の見心のままに」

「いきましょう!」

シャーカ王国の外壁の上ではヤクザとガロンが無限達の様子を見ていた。

「どうやらツバキは問題なかったな」

「良いじゃねぇか!。好きな奴と一緒に旅をするぐらい」

「そうだがアイツがいなくなる事は冒険者ギルドとしては痛い事なんだよ」

「…………けど許可したじゃねぇか」

「まぁ~あんなに真剣に言われればな」

昨日、ヤクザとガロンはツバキと話していた。

「ムゲン達についていく!?」

「はい!」

「何でムゲン達についていくんだ」

「ムゲン殿の事が好きになったので一緒に旅をしたいそれだけです!」

ツバキは正直について行きたい理由をヤクザに伝えた。

「ムゲンの事が好きになっだと」

「ハハハそれはいいことじゃあねぇか!」

「ガロン殿」

「…………」

(ツバキはスポフ達の戦いの後飛躍的に実力が伸びた今ならAランクいやSランク冒険者と同じくらいの実力になる。そんな冒険者がいなくなるとな…………それにムゲンにはアオカがいるだろ)

「ヤクザ殿、私は好きな人と一緒に旅をしたい勿論、ムゲン殿にはアオカがいるのは知っていますそれも含めて頼み込みます!」

「ヤクザ、ツバキは本気だぜ」

「…………わかった、ツバキ行ってこい」

「ありがとうございます!」

現在。

「まぁ、冒険者は自由に冒険するからなにも言えん」

「フン!素直に寂しいて言えよ!」

「言うか!」

ガロンはヤクザをからかいヤクザはそれにキレていた。

「それよりお前…………背中大丈夫なのか?」

「なんとかな…………無限の一撃あれはマジでヤバイぜ」

ガロンは無限と戦った時背中に受けたダメージの後遺症がまだ残っていた。

「お前にそこまで言わせるとはな…………昔の仲間を思い出したか」

「そうだな~無限は俺の親友と似たような顔をしていた…………アイツはもういないのに産まれ変わったのかと思った」

「だから戦ったのか?」

「嗚呼、けど違った」

「ムゲン達はこれからも強くなるのか」

「嗚呼、今は俺より弱いが無限やその仲間は俺より遥かに強くなる昔の俺や仲間達と同じようにな」

「それは楽しみだ」

「…………」

(なぁ~見ているかあれから十年、お前と似たような奴が現れたぞ…………)

「○○」

ガロンは小さくなにかを言った。

無限サイド。

「あの無限殿」

「なんだ?」

「次は何処に行かれるのですか?」

「フェレスト王国のエルフの森に行く」

俺はツバキの質問に答えた。

「そこにある湖が綺麗なんだって」

「そうなんですか」

「ツバキは行ったこと無いんですか?」

「ありませんシャーカ王国に来てからは殆ど修行してましたから」

「成る程そうでしたか」

「じゃあフェレスト王国に行くぞ!」

無限達はシャーカ王国を去り新たな仲間ツバキ(二人目の彼女)と共にフェレスト王国に向かうのであった。

第二章シャーカ王国編 (完)

第三章へと続く。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」 その天使の言葉は善意からなのか? 異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか? そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。 ただし、その扱いが難しいものだった。 転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。 基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。 ○○○「これは私とのラブストーリーなの!」 主人公「いや、それは違うな」

ユニークスキルで異世界マイホーム ~俺と共に育つ家~

楠富 つかさ
ファンタジー
 地震で倒壊した我が家にて絶命した俺、家入竜也は自分の死因だとしても家が好きで……。  そんな俺に転生を司る女神が提案してくれたのは、俺の成長に応じて育つ異空間を創造する力。この力で俺は生まれ育った家を再び取り戻す。  できれば引きこもりたい俺と異世界の冒険者たちが織りなすソード&ソーサリー、開幕!! 第17回ファンタジー小説大賞にエントリーしました!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています

もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。 使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

処理中です...