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第二章シャーカ王国

49剣の重み

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「勝敗はどうしてるんだ?」

「相手を気絶させるか相手が降参すれば勝ちにしています」

「了解」

無限はツバキから勝敗を聞き納得するとツバキは腰にある二本の刀を抜き構えた。

「さぁ!始めましょう!」

あの構え見たことあるな。確か宮本武蔵が使っていた流派、二天一流に似ている………なんでこの世界にその流派があるんだ?。

「どうされた?」

「おっと悪いな少しその構えに見覚えがあってな少し驚いただけだ」

「そうでしたか」

俺はアイテムボックスから倶利伽羅剣、無極と三鈷手甲・無窮を装備して構えた。

「さて…………やるか」

「では参る!」

ダッ!

ツバキは無限に向かって走り出し最初に右手にある刀を振るった。

キーン

「…………」

「はぁ!」

無限は刀を剣で受け止めるとツバキは直ぐさま左手に持っている刀で無限に向けて振るう。

「甘い」

キーーン!!

無限は剣を滑らせ右の刀を剃らし直ぐ様左の刀止める。

「なっ!」

「ふん!」

キン!!! ブン!

「おっと!」

無限は剣を押し刀が離れた瞬間剣を振るうがツバキはすぐさま後ろに下がり構え直す。

「やりますねですがまだまだ行きますよ!」

ザッ!!

さっきよりも動きが少し速くなったなさっきのは様子見て所か。

ツバキは先ほどより動きが速くなり無限に二本の刀が迫る。

キン!!キン!!キン!!キン!!キン!!

ツバキは連続で刀を振ってくるが無限はそれを剣と手甲で受け止めたり受け流したりして防いでいく。

「どうしました!防ぐだけじゃ私は倒せませんよ!」

「…………」

確かに動きや二刀流の剣術は凄いと思う二天一心の動きを自分なりに改良したような動きだそれに戦闘センスもいい流石鬼人族だ……………さて。

「そろそろ攻めるか」

「えっ?」

「はぁ!!」

ドゴ!

「ぐぅ!」

ズズズズズズ

俺はツバキの攻撃の隙をついて剣を左手に持ち変え右手に力を込め腹に一撃を喰らわれた。ツバキは一撃をもろに喰らったために後ろに飛ばされた。

「なんて一撃!」

「さて、ツバキと言ったな今度はこっちの番だ」

ザッ!!

「なっ!」

ギーーーーン 

無限は剣を右手に持ち変えると先程の速さとは段違いに動きを速めツバキの目の前に現れ剣を振るう。ツバキは二本の刀でそれを防ぐ。

グググ

「重い………」

「隙が多いぞ」

ドゴ!

「ぐぅ!」

無限は右足でツバキの腹を蹴り飛ばし剣を再度持ち直す。

「なんて強さ」

「遅い」

「まだまだ!」

キン!!キン!!キン!!キン!!キン!!キン!!キン!!キン!!

「先程と動きが!」

「……」

あんまり俺の動きにはついていけてないらしいな、昔爺ちゃんにつれられ二天一心の道場に行って模擬試合をしたことがあるがそれと比べると違い過ぎるな。

無限は不動流剣術格闘でツバキを追い込んでいく。

(なんたる強さ剣術だけではなく武術までも取り入れた動きそれに一撃一撃が重い…………こんな相手と戦えるとは……武者修行をしていたかいがある!)

「ふん!」

キーーーーーン!!

「ぐぁ!!」

ドザッ!

無限は剣に力を込め刀を弾き返すとその衝撃波でツバキは吹き飛ばされ倒れてしまう。

「くぅ………」

「どうしたそんなものか?」

ヨロ

ツバキは少しふらつきながら立ち上がり。

「流石に今まで出会った者達と大きく強さが違う…………なら私の技を、見せてましょう!」

ドーーン!!

「これでどうでしょ!酒呑二刀流!!鳳凰!!」

ツバキは腕を鳳凰のように腕を広げ構えた瞬間無限に向かって行った。

「!」

シュン!! キーーーン

動きがいきなり速くなったこいつのスキルか。

「ぐぅ」

「はぁぁぁぁ!!!」

ギーーーーーーーン ズズズズズズ

ツバキは両腕をクロスさせるように刀を振るう、無限はツバキの二刀の一撃を防ぐと衝撃で後ろに下がってしまう。

「…………凄いなさっきのよりも速くて威力のある攻撃だ」

「はぁ…………はぁ………」
(流石に剣技を使うと疲労が出てくる………しかしこの男なんて強さ)

「だが息が上がっているな」

「まさか鳳凰で倒せないとは、今まで相手してきた者は一撃や二撃で倒せたのに本当にお強いですね」

「一つ聞きたいが………お前なんでこんな所で武者修行をしている」

ツバキは堂々と立ち上がり刀を無限に向けた。

「私は!いつの日か世界に轟くような剣豪になる為に日々武者修行をしているのです!」

「そうか…………でもな一つだけ言っておこう。お前は俺には勝てない」

「なっ!」

無限の言葉にツバキは驚きを隠せずにいた。

「お前が武者修行をしている理由はわかった。でもな剣を交えるだけでわかる……お前の剣は軽い」

「軽いだと………」

その頃馬車の中で蒼花達は無限とツバキの戦いを見ていた。

「無限………」

「あのツバキと言う鬼人族の女性少しはやるようですね」

「ですが無限様はあんまり本気を出していませんね」

「そうですね。無限様は不動流剣術格闘で相手していますが技を一つも出していませんね」

「………多分無限は相手の重みがわかったかもしれないだから技とか出さないのかも」

「重みですか?」

「うん」

蒼花は無限の背中を見ながら語っていた。

「昔無限が教えてくれたの不動流剣術格闘の師範代になってから相手と戦うだけで相手の攻撃の重みがわかるて」

「それでは私の槍の攻撃を受けていた時も」

「感じたんだと思うよゾディアの槍の重み」

「成る程」

「重みですか……なんとなく納得しますね」

「さて、あのツバキと言う女性はどうするんですかね」

そんな会話をしている中無限はツバキの前に堂々と立っていた。

「私の剣が軽いと」

「嗚呼、そう言ったんだ」

「侮辱しているんですか!?」

「俺はいたって真剣だ技術、動き、それは確か凄いと思うだが、お前の剣には心がない……恐れ知らずの剣だ」

「なんだと………」

「それに何故魔法を使わない本当は使えるんだろ」

「私は武士として!魔法ではなく己の技で相手を倒したいそれだけだ!」

武士としてか…………多分こいつは恐怖や何も背負うものが無いのか…………俺にとっては全ての力を持ってして全力で勝負するそれが俺の戦いだが仕方ない。

「そうかなら恐れを知らず何もない剣を振るう武士(もののふ)よ。不動流剣術格闘師範代、不動無限が剣士として本当の剣の重さを教えてやる」

ゾッ!!

「なっ!」

すると無限は剣を構え威圧を放つツバキは無限の姿が明王に見えていた。

「なんとゆう威圧感…………ならば私の力を見せます!」

ツバキは笑顔になりながら二本の刀を構えお互いに技を放つ準備が整ったのだ。

「行くぞ不動流剣術格闘、剣技」

「酒呑二刀流、応龍!!」

ドン!!

ツバキは無限に向かって走りだし二本同時に無限に袈裟斬りをしょうとしたその姿はまさに応龍にふさわしいかった。

ユラ ザン!

「南、軍茶利明王」

「……………これが貴方の本気…剣の重み…見事です」
(これが貴方の本気の技ですか………なんとも力が計り知れない一撃でした)

バタン!!

無限はツバキの攻撃を流れるように避け斬り伏せるとツバキはそのまま倒れててしまった。

「………俺の勝ちだ」

続く
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