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第一章始まりと星の古代迷宮

42守る為に

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ここは何処だ…………俺は…………死んだのか………。

無限は暗い闇の中ただ静かに身動きがとれず体だけ彷徨っていた。

何も感じることができない俺は何をしていたんだ…………そうだ俺は…………始祖の悪魔と戦って殺られたんだ。

???「…………無限………起きろ」

誰だ俺を呼ぶのは一体誰なんだ。

???「起きなさい…………無限」

「誰だ…………」

「忘れたの無限」

「おいおい俺の息子はそんな柔な奴じゃないぞ」

「!!」

俺は目を開け声のした方を見て見ると周りは明るくなり目の前には二人の男女がいた。

「久しぶりね無限元気だった」

「いい漢になったな無限父さん嬉しいぞ」

「父さん…………母さん………」

目の前にいたのは死んだ筈の両親がいた。

「なんで…………なんで二人がいるんだ!だって二人はあの時交通事故で死んだ筈だろ」

両親は俺がまだ小学生の低学年の頃に交通事故で亡くなっていたまだ小さかった俺はただ泣くことしかできなかったそんな時父親の方の爺ちゃんと婆ちゃんに兄貴と一緒に引き取られた。

数年前

「おとうさん…………おかあさん…………」

「無限よ………強い漢になりなさい」

「えっ…………」

「強い漢になれ強くなればお主も兄貴のように前を向けるそれにいつまで泣いていてもあの二人が悲しむぞ」

「…………本当…………?」

「嗚呼、あの二人をいつまでも悲しませたら駄目じゃぞ」

「どうしたら強くなれる」

「なら不動流剣術格闘を教えよう」

「ふどうりゅう………なにそれ?」

「我が道場の流派じゃよお前の父が学び今兄貴が学んでおるぞ」

「おとうさんとお兄ちゃんが!?」

「嗚呼、やってみるか?」

「うん!」

それから俺は爺ちゃんに教えられ不動流剣術格闘を学んだしかし悲劇は終わらなかった………兄貴が亡くなった事だ。

兄貴は買い物の途中で通り魔が現れた近くにいた人達を守ろうと通り魔に立ち向かったがナイフで刺されてしまい病院に運ばれたが刺さった場所が悪く助からないと言われたそして、兄貴は最後に俺にこう言った。

「無限……お前は自由に自分の意志で生きろよ」

「にいちゃぁぁぁん!!」

兄貴はそのまま眠るかのように亡くなった俺はその時誓った。誰かを守れるくらい強くなるそして自分の意思で自由に生き無限の可能性を信じて突き進むと。

現在俺は起き上がり両親になんでここにいるか聞こうとした。

「なんで二人が…………ここは天国又は地獄か?」

「違うは無限ここはまだあの世とこの世の狭間よそれにしても………大きくなったね」

「無限お前強くなったな」

「…………俺はまだ弱いよ、誰も守れずに罪を犯した人間だ」

「違うは貴方は誰かを守るため自分を犠牲に罪を被った。貴方は誰よりも優しい子よ」

母さんは俺に近づいて頭を撫でてくれた。

「お前は無限の可能性を信じて突き進んできたんだろ」

「…………昔爺ちゃんに言われて二人と兄貴が亡くなってから強くなって誰かを守りたいて誓った。無限の可能性を信じてずっと突き進んできたけど…………俺は…………」

「まだ、諦めないで無限」

「えっ!?」

「まだ貴方には守るべき人がいるでしょ」

「そうだ無限、お前は誰もよりも強くて優しい。あの女の子とあの動物を守れそれに不動流剣術格闘の師範代だろ漢を見せろ!」

…………そうだよなここで諦めたら何もかも終わりだ。俺は蒼花とキュンを守るそしてあいつを………無限の可能性を信じろ。

「決心がついたようだな」

「嗚呼、ありがとう父さん、母さん」

「所で無限~あの女の子は彼女かしら?」

「!!まだ彼女じゃねぇ!///」

「まだて事は好きなの!中野蒼花て女の子は無限の事が好きだから両思い!」

「そうなのか!無限も漢だな!」

「じゃかあしい///!」

無限は顔を真っ赤にしながら両親に向かって叫んだ後直ぐ様冷静なった。

全くこの両親は………蒼花は一年前不良達から助けて以来俺と一緒に家で勉強会したりたまに買い物に付き合ったりしたな……五ヶ月前の事も尾田達と同じように俺を嫌わないでくれた。異世界にやって来てこんな俺を助けようとして命をかけて助けてようとした。そして第二階層の時俺に告白までした………本当はあの時から蒼花の事が。

「無限はどうなんだ」

「あの子の事が好きなの?」

「嗚呼、好きだよ出会った時からな」

「そうな前から!!」

「なんで告白しなかったんだ」

「蒼花を助けた時………一目惚れだった。けど俺は怖かったんだ大切な人を失う恐怖があったから諦めた。だけどもう失わせない」

ピカァーン

『無限!』

『無限様!』

俺の後ろをから蒼花とキュンの声が聞こえた。

「どうやら俺を呼んでいるな行かないと…」

「行ってきなさい」

「頑張れよ」

「…………父さん、母さん会えてよかった」

「「!!」」

「これからも見守っててくれじゃあ」

俺は後ろを向いて声のする方に走った。

「……いつでも見守っているからね………無限」

「頑張れよ………無限…」

無限の両親は無限の後ろ姿を見て静かに泣きながら見送った。

「無限様………魔力がもお…」

ザッ!!

「…………キュン…………もう十分だ」

「えっ!?」

俺は目が覚め起き上がりキュンに回復をするのを止めるように言った。

「無限様………体は大丈夫何ですか」

「嗚呼……なんとかなお前の回復のお陰で動けるそれよりあの悪魔の召喚した眷属と戦っている奴らは誰だ?」

「精霊帝王です」

「精霊帝王?」

「精霊の最上位種で蒼花様の味方です」

「成る程なよいしょ」

「無限様!動いては駄目ですこれ以上動くと本当に死んでしまいます!」

「安心しろキュン……俺は死なねぇお前は休んでろ」

俺は立ち上がり目の前の状況を把握すると悪魔の槍が蒼花の目の前に迫っていた。

「させねぇよ…」

シュン!!!!

「無限…………大好きだよ」

「蒼花………その言葉こいつを倒したらもう一度聞かせてくれ」

ガシ!

「!!」

「えっ!?」

俺は蒼花に迫っていた槍を片手で掴んで止めた。

「後は俺が相手だ」

「無限!」

「まさかあれだけの攻撃を喰らって生きているとは」

「キュンのお陰だそして守るためにあの世とこの世の狭間から戻ってきた」

「ですが瀕死の貴方になにができるんですか?」

「こいつらを守ることができる」

「それは無いです。貴殿方は私の糧となるのですから」

「それはない……俺は無限の可能性を信じて突き進む!」

ピキーーーーン

「何だこれは」

「まさか貴方も!」

突如として俺の目の前に青く輝ている剣と白銀と黒金に輝く手甲が現れた。

「そうか…………これが俺の武器か」

ガシ!

俺は直ぐに状況を理解し手甲を両手に装備して剣を右手に持つ。

嗚呼~凄く馴染む………この剣よく見たら不動明王が持つ倶利伽羅剣に似ているな手甲も三鈷杵に似ている。

「名付けるなら倶利伽羅剣・無極、三鈷手甲・無窮かな」

「まさか貴方もスキル武器を手に入れるとは」

「無限……」

「蒼花……あの悪魔の眷属達を精霊達とキュンと一緒に足留めしててくれ」

「けどその体じゃ」

「大丈夫俺は負けない信じろ」

「!………うん!」

蒼花は離れて精霊帝王達の加勢に向かった。

「さぁて待たせたようだな」

「いえ、そこまで待ってません…………さぁ、お互い思う存分殺りましょうか」

「嗚呼、そうだなだがその前に名前を聞いていいか倒す相手の名前を知っておきたい」

「…………私には名はありません始祖の悪魔又の名を星の悪魔改めてお名前は」

「不動無限。さぁ、最後の戦いと行こうか!」

続く
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