疎遠だった幼馴染と付き合うことになったけど異世界に飛ばされました！

本編

第56話

「あ、おかえりあらんお兄ちゃんとあおお兄ちゃん！」
と1番最初に気づいたのはルナちゃんそれを聞いてみんながこちらに近付いてくる
「あらん？いきなり行くのは今後一切ダメだからな？俺も行きたかったし何より寂しいだろ？」
「うぅ…ごめんね？ゆうくん…でも、みんなが話し始めるから…」
そ、そうだよ！僕のことをおいてきぼりにしてみんなして話し始めるから…！僕は悪くないし！と思ってるとクロくんがあおくんみたいに突進してきた。
「クロも行きたかったのにひどいよあらんお兄ちゃん！」
「ご、ごめん！次からはみんなで」
「あー！あらんお兄ちゃんその杖なに！？ずるい！……あおもあるし！お揃い…？」
「た、宝箱からのドロップアイテムです…！決してクロくんとルナちゃん、ゆうくんを除け者にしようとした訳じゃなく…」
なんてちょっと言い訳っぽくしてるとフィリユスさんが話しかけてきた
「その杖どんな感じの能力なんだ？」
「えーと、あおくんの方は魔力消費減少、『飛行』を魔力消費なしで使用可能僕の方が魔法威力上昇、知ってる人の魔力探知が無条件で使用可能です！」
「…………うん、なんかもう驚かないって決めたはずなんだけどなぁ」
「フィー、あらんくんは規格外なんです。それにあおくんが持ってる魔石ボスといえど大きすぎます」
「ん？あぁ、確かに？まさか変異種だったか？」
「はい！上級魔法の威力あげたやつ5発打ち込まないと倒れなかったと思います」
「それは…変異種だな…よかったなお前らが遭遇しなくて」
とサーシャさんとテテさんの方を見て言う。
それに2人はブンブンと頭を振って頷いているし僕達の杖と魔石をじーっと見てる
「サーシャさん？テテさん？」
「……いや、あらんくんってやっぱり神子様なんだなって…」
「えぇ！？いきなり！？」
「規格外の魔法使いだもんな～わかるぞ～サーシャ俺でも驚いてるんだから同じ魔法使いとしてその杖は半端ないんだろ？」
「それを言ったら私だって杖使ってみたいですよ？これでも私冒険者だったんですから！」
とキラキラした目でこちらを見てくるリーゼさん
うぅ…貸してもいいんだけど…な～んかさっきと鑑定した結果が違うというかなんというか最後の方に所有者『結城愛蘭』ってフルネームで表示されてるんだよね…あおくんの方も…
「あの…フィリユスさん、鑑定結果の最後の方に所有者って表示されてたら…？」
「………その人のものってことで他の人が使っても能力が発揮されないってことだ。あと所有者が表示されてるのはほぼほぼS級と言われる武器だけだぞ」
「うん…もういいや！この話はおしまい！魔石ってこれで大丈夫かな？カインくんってこんな感じの魔石見たことある？」
「ないです。これなら偽の神子様も受け取ると思います！」
「よし！よかった～ならこれをサーシャさんとテテさんに預ける…でいいんだよね？」
そーいえば作戦なんもわかんなかったと思い出しゆうくんの方を見ると頷いてくれた
「渡す前にあらんこの魔石の魔力覚えとけ？覚えてれば杖の能力で追えるだろ」
「あ、そっか！わかった！………よし！覚えた！あの魔物みたいな感じだね。僕達はその間なにしてるの？」
「王様と王妃様を助けるんだよ！カインくんの魔力も覚えちゃって～！」
とクロくんに言われたのでカインくんの魔力も覚える
「んじゃ、カイン殿下行きますよ」
「うん…あらんお兄さんまた後で会いましょうね…！」
「またね！ってかどーやって帰るの？転移で送ろうか？」
「あらん…ダンジョンはな10階層ごとに転移の間っていう部屋があって地上まで転移させてくれるんだ」
呆れ顔でこちらを見て喋るフィリユスさんがいた
「ええ！？初めて知った…まぁ、いいや！気をつけてね！カインくん、サーシャさんにテテさん」
「「はい！」」「おう」
と言って部屋に入っていった

「よーし！なら俺たちは50階層目指すか～」
伸びをしたと思うとゆうくんがいきなりそんなことを言い出すそれにフィリユスさんは
「ゆうり？それはこのダンジョンの最下層だぞ？」
なんて返すけどゆうくんは
「だって仕方ないだろ？あらんとお揃いの武器あおだけずるいからな」
と言いながらこっちを見た。
ゆうくん…お揃いって言ってもただの杖で形が一緒ってだけなのに…しかも、ゆうくんと僕じゃ武器違うから無理でしょ…！なんて思いながらリーゼさんを見るとワクワクした顔でこっちを見てた。ちなみにルナちゃんとクロくん、あおくんも同じ
「はぁ…ゆうくん…今回は依頼を受けてるんだよ？」
「だってずるいじゃん？どーしてもって言うなら我慢するけど……夜覚えとけよ？」
って最後の方は耳元で喋ってきた
「っ…！ずるいっ！………ぅもー！1時間だけね！1時間だけダンジョン攻略！」
「よっしゃ！みんな聞いたか～？全力で攻略するぞー！」
う～最後のはほんとにずるい…！最近ほんと僕のことからかってんのか夜のことで脅し？てくるのが多いんだけど…！とぐったりしながら子供たちと一緒にはしゃいでるゆうくんの方をじとーっと見てるとフィリユスさんとリーゼさんが話しかけてきた
「まぁ、なんて言うか大変だなあらんも」
「ゆうりくん的確にあらんくんの弱点を攻撃してきますよね…大丈夫ですか？」
「うぅ…大丈夫…です…！」
「無理しないでくださいね？」
それに頷いてるとフィリユスさんがみんなに聞こえる声で「それじゃ、行くか～」と言いそれを合図に僕達はダンジョンの最下層へと向かった