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神尾黎人 【別の人生】
国宝級イケメンからの転生
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俺の名前は神尾黎人
生まれた時から俺は何一つ困った事がない。
なぜなら俺は国宝級イケメンと呼ばれ、周りからそれはそれは大切に大切に育てられてきたからだ。
欲しいものがあれば周りの大人が買ってくれるし、頼んでもいないのに沢山の女性から写真付きの手紙が送られてくる。
中には会ったこともないのに好きだとか、結婚したいだとかの熱々な文章の物も…
だが、俺はそんな写真と手紙だけで相手を決めるつもりは無い。
なぜなら俺は幼なじみの雪ちゃんに恋をしているからだ。
それにそれに、俺の単なる片思いではない可能性が高い。
この前だってバレンタインに『友チョコだからっ』とか言いながら手作りチョコをくれたし。
先週だって、『私は顔だけで人を好きにならないわ。…中身が素敵って思ったからあなたのことを……』なんて、思わせぶりなこと言っちゃって~!
しかし、俺の人生の楽しみなんてそれくらいしかない。
まぁ、両親は俺の顔のおかげで裕福な暮らしができて喜んでるみたいだからいいけど…
正直この暮らしには飽きた。
何かに挑戦したくても守られてるからできないし、
欲しい物のために努力したくてもいつの間にか手に入ってるし…
本当につまらない人生だ。
「あーーーー悪魔なんていう者がホントにいるなら、魂でもなんでも売ってやるから俺に別の人生を売ってくれ~~」
なんてな…
はははっーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼魂を売る?
▽魂を売らない?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「え? なんだこれ」
気がつくと俺は真っ暗な場所にいて、
目の前には選択可能な白い文字が浮かび上がっていた。
「いや、なんだよこれ。おーーーい!誰かーー! ふざけるのもいい加減にしろよ!」
『いやぁ~黎人サン、アナタには感謝しかありませんよ。』
文字以外なにも見えない空間に謎の声が響いた。
「誰だお前は!」
『あ、申し遅れました。私、俗に言う悪魔です。』
「はぁ??」
自称悪魔の野郎は続けた。
『いやいや、ホントに助かりましたよ。あと一時間以内に魂を一つ買い取らないと私、消滅してしまうんですよ。契約で。』
「魂を買い取るだぁ?」
『はい!さっき魂でもなんでも売ってやるって言いましたよね?』
まぁ、確かに言ったけど…
軽~い気持ちで言ったわけだし…
『すみませんね、こっちも消滅するかどうかの瀬戸際なんで、早く魂を売るをポチっと押しちゃって下さいね。あ、それと細やかなプレゼントじゃないですけど、別の人生をおくれるようにしますから。』
「でも、俺はまだーーーーーーーー」
いやまてよ、
何も死んでしまってハイさようならじゃない。
転生だ。
生まれ変わるんだ!別の人生に!
「よし、悪魔!腹をくくったぞ。」
そして俺は浮かび上がる文字をポチっと押した。
素敵な人生、カモーーーンヌ!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッハ!
「こ、ここは…」
暗がりから一気に視界が開けたので目が慣れなくて眩しいが…徐々に見えてきた。
赤い屋根の家…
吠える犬の声…
手入れが行き届いた庭…
あれ?
なんか見覚えがあるぞ、、
『あの~大丈夫ですか?』
道端に倒れている俺に誰かが優しく声を掛けてくれた。
「ん……だ、大丈夫。ありがとう。」
そういって顔を上げると、
心配そうに顔を覗き込んでいたのは…
「雪ちゃん!!!!!」
生まれた時から俺は何一つ困った事がない。
なぜなら俺は国宝級イケメンと呼ばれ、周りからそれはそれは大切に大切に育てられてきたからだ。
欲しいものがあれば周りの大人が買ってくれるし、頼んでもいないのに沢山の女性から写真付きの手紙が送られてくる。
中には会ったこともないのに好きだとか、結婚したいだとかの熱々な文章の物も…
だが、俺はそんな写真と手紙だけで相手を決めるつもりは無い。
なぜなら俺は幼なじみの雪ちゃんに恋をしているからだ。
それにそれに、俺の単なる片思いではない可能性が高い。
この前だってバレンタインに『友チョコだからっ』とか言いながら手作りチョコをくれたし。
先週だって、『私は顔だけで人を好きにならないわ。…中身が素敵って思ったからあなたのことを……』なんて、思わせぶりなこと言っちゃって~!
しかし、俺の人生の楽しみなんてそれくらいしかない。
まぁ、両親は俺の顔のおかげで裕福な暮らしができて喜んでるみたいだからいいけど…
正直この暮らしには飽きた。
何かに挑戦したくても守られてるからできないし、
欲しい物のために努力したくてもいつの間にか手に入ってるし…
本当につまらない人生だ。
「あーーーー悪魔なんていう者がホントにいるなら、魂でもなんでも売ってやるから俺に別の人生を売ってくれ~~」
なんてな…
はははっーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼魂を売る?
▽魂を売らない?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「え? なんだこれ」
気がつくと俺は真っ暗な場所にいて、
目の前には選択可能な白い文字が浮かび上がっていた。
「いや、なんだよこれ。おーーーい!誰かーー! ふざけるのもいい加減にしろよ!」
『いやぁ~黎人サン、アナタには感謝しかありませんよ。』
文字以外なにも見えない空間に謎の声が響いた。
「誰だお前は!」
『あ、申し遅れました。私、俗に言う悪魔です。』
「はぁ??」
自称悪魔の野郎は続けた。
『いやいや、ホントに助かりましたよ。あと一時間以内に魂を一つ買い取らないと私、消滅してしまうんですよ。契約で。』
「魂を買い取るだぁ?」
『はい!さっき魂でもなんでも売ってやるって言いましたよね?』
まぁ、確かに言ったけど…
軽~い気持ちで言ったわけだし…
『すみませんね、こっちも消滅するかどうかの瀬戸際なんで、早く魂を売るをポチっと押しちゃって下さいね。あ、それと細やかなプレゼントじゃないですけど、別の人生をおくれるようにしますから。』
「でも、俺はまだーーーーーーーー」
いやまてよ、
何も死んでしまってハイさようならじゃない。
転生だ。
生まれ変わるんだ!別の人生に!
「よし、悪魔!腹をくくったぞ。」
そして俺は浮かび上がる文字をポチっと押した。
素敵な人生、カモーーーンヌ!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッハ!
「こ、ここは…」
暗がりから一気に視界が開けたので目が慣れなくて眩しいが…徐々に見えてきた。
赤い屋根の家…
吠える犬の声…
手入れが行き届いた庭…
あれ?
なんか見覚えがあるぞ、、
『あの~大丈夫ですか?』
道端に倒れている俺に誰かが優しく声を掛けてくれた。
「ん……だ、大丈夫。ありがとう。」
そういって顔を上げると、
心配そうに顔を覗き込んでいたのは…
「雪ちゃん!!!!!」
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