性風俗の女

雪之都鳥

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  夜の店に呼ばれなくなった。まあもともと闇営業だし文句は言えないけれども。こちとら生活かけてやってんだよと言いたい。

 あれから例の奴とはなんの進展もなく(いや進展を俺がさせないのだが。)月日が経った。あの頃はよかった。生活はできていた。

「貯金もあと1000円、これからどう生活するよ俺」

 ベッドに腰かけて途方に暮れる俺。嫌な考えが頭によぎる。この時の俺は風俗を舐め腐っていた。

「ピンサロで働こうかな」

 俺の顔だったら100パーセント通るだろう。そう思っていた。だが違う。そうじゃないんだったよ俺。
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