俺なりインストール

雪之都鳥

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第一話

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 池袋駅を出た路地の裏にあるマンションの一室。俺は洗面台に向かって立っていた。

「あー、ついに明日か」

 いつものよつに夜更かしすぎてしまった事をそれほど後悔もせずに俺は寝室へ向かった。

 珍しく早起きな朝だった。

 つけっぱなしのテレビに映る女優の姿を見れば、その理由はわかった。

 毛布をどけて、ベットに落ち着く。

「よし、準備しよう!」

と思った実際にベットを出たのは一時間後のこと。

 俺は時間より早く約束の場所に辿り着いた。選んだ理由は家から近いから、それだけだ。

 目的のビルには着いたものの、看板には学校の名前はない。

「ほんとうにこのビルで合っているのだろうか」

と思うのと同時に早く出てきてよかったとも思った。

 俺は看板に名前の書いてないエレベーターに乗った。

 6階に着くと優しそうな顔をした女性スタッフが俺に話しかけてきた。

 もうウォーキングの準備が始まってるようだった。
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